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Life 線上の僕ら 視聴感想 ふたりだけが分かる感覚を共有したピュアな出会い  

常倉三矢原作の人気BLコミックが原作のドラマ「Life 線上の僕ら」が、2020年6月から日本だけでなく海外向けの各配信プラットフォームで公開されました。

私は主に海外ドラマ界隈にいて、これまでBL小説やコミックにも触れてこなかったため原作を知らないのですが、泣けるストーリーとして有名だそうです。

アジアのBLドラマ作品に触れてカテゴリーを作り、改めて日本のBLドラマに触れる機会がきたという逆輸入タイプの回帰現象となりました(笑)

ただ、先にお伝えしておくと私のハマリ度は2でした。

本作を気に入られていた方とは意見が合わないかと思いますのでここまででお願いいたします。

多分、楽しみたい部分が違っているんだと思います。

作品情報

原作

コミック:常倉三矢「Life線上の僕ら」

演出・脚本・キャスト

演出:二宮崇

運命から始まる恋~You are destiny~(2020)
Life 線上の僕ら(2020)他

脚本:山本タカ

キャスト

白洲迅(伊藤晃)
楽駆 らいく(西夕希)
小島藤子(白石穂香)
特別出演:ウェイン・ソン 他

あらすじ

17才高校生の晃と夕希は、下校時に道路に引かれた白線上で出会った。

白線から落ちると命が危ないという想像ゲームを互いにしていた二人は意気投合し、毎日出会ううちに恋におちていった。

気持ちを確認し、付き合い始めた二人は大学生となりやがて社会人となっていく。

予告編

予告編ですでに本作のプロットが分かりますね。

好きな気持ち、それを貫けるか不安になる状況に直面してくんですね。

ドラマ「Life線上の僕ら」の魅力ポイントは

ズバリ、17才の出会いを描いた第一話

彼らだけに通じる感覚と喜び。

分かり合える安心感と幸せ。

会うたびにその感覚が確認でき、会いたくてたまらなくなりそれが恋だと気づく。

戸惑いながらも押さえきれない思いが溢れる。

どこか幼いけど、思いに真っすぐなふたり。

まさに詩のようなファンタジー。

それが、ふたりの主演俳優さんと映像から伝わってきました

安定と熱演の主演陣

若い二人の主演俳優である白洲さんと楽駆さん、晃と夕希役を全力で演じておられて良かったですよね!

このおふたりが出演してくれて本当に良かったですよね!

Life 線上の僕らが描いたのは

17才で出会ったふたりの男性の19年に及ぶ愛の物語

ハマリ度が

 2

私は原作を読んでいないので、ドラマ版が原作の伝えたいことや晃・夕希の関係性・選択の理由なども含めて盛り込んでいたのかは分かりません。

ただ、私のハマリ度が上がらなかった理由などを模索してみて感じたところをこの後ネタバレ感想で語っていこうと思います。

本作は彼らにしか通じ会えない感覚と恋のはじまりを描いた出会いのピュアで瑞々しい様子と、付き合い始めセクシャルな関係へと距離を縮めていく緊張感が見どころでした。

ぜひこの瑞々しさと眩しさを感じていただけたらと思います。

視聴方法(2021.2.1現在)

①今すぐRakuteTVで

②スカパーCS ホームドラマチャンネルで

2021.2.14に、スカパーCSホームドラマチャンネルにて4話連続一挙放送があります。録画予定の方はお忘れなく

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ここからはネタバレがあります

ご注意ください

ネタバレ感想(ピリ辛)

繰り返しますが、原作は読んでいないのでドラマのみに対するものとなります

通常はハマリ度2ほどだとほぼほぼ語らないサラ~リ感想になるのですが、本作はもったいなかったと感じられて仕方がなくて、私はいったい何がもったいなかったのかとかなり考えてしまったんですよね。

そのあたりを文字にしてみたというのが本音です。

ピリ辛だと思いますが、聞いてやろうという方はお読みください。

19年間を描くなら欲しかった説得力

ここしばらく見てきた秀逸なBLドラマは、同性のパートナーと生きることに対するキャラクターの感情面でのリアリティーの持たせ方やセリフの選び方など普遍性と人間ドラマの両立が高度でした。

本作は、特に3・4話あたりでの10年以上の時間を共に過ごした彼らの決断・後悔・逡巡などといった感情のうねりと説得力が今一つストーリーから迫っては来ませんでした。

19年間の出来事を全4話・計2時間ほどに詰め込むために構成や分量などで熟考されたと思います。

物語の温度が変化する社会人までだけの物語にしておくことができたならファンタジックな出会いと互いへの感情のすれ違いや求めあう思いを瑞々しく描いたドラマとして完成したのではと思ってしまうのです。

俳優に頼りすぎていなかったか

物語中、大きな動きがあったのは、晃が夕希と別れると決めたことでした。

親の望む結婚適齢期に、世間的に“普通とされる人生を歩む”ことを選択した晃。

親や周囲を説得し、ふたりでの人生を貫くためのハードルは越えられないという決断を下したのなら仕方のないことでした。

ただ、それでは幸せになれなかった晃は後悔し、あの時別れた本音は“愛しすぎていたから”という理由だったことがわかります。

苦しくて立ち上がれない晃の絶望と悲しさは白洲さんの演技で伝わりました。

しかし、同性カップルであった二人が、10年近くも一緒にいて将来的にどうするかを共に話し合ってこなかったことが暗に感じられてしまいます。

「愛しすぎていたから」が決定的で圧倒的な夕希への愛であるなら、晃が別れを選択した経緯に説得力が欲しかった。

ふたりの関係性、晃が夕希を捨ててまで選択した理由の本質について視聴者を説得すべきところを、朝焼けと晃と夕希の表情にメッセージ込められていました、では俳優と映像に頼り過ぎていたといえるのではないでしょうか。

メッセージは

愛する人とその人との人生を取り戻したいと思った晃を通して伝えられたメッセージは

  • 大切なものを手放して後悔する愚は止めよう、周りの人を傷つけるだけ
  • ”普通や常識”という仮面をかぶった偏見を振りかざす人たちの呪縛から脱しよう

といったものだったと受け取りました。

このことに異論はありません。

付き合ってきた二人が積み上げてきたはずの時間と関係性が見えにくかったのが残念でした。

あと、姉の国際結婚に反対するぺらっぺらのステレオタイプの母親が本音吐露のトリガーになったのには面食らいました。

後半は人間ドラマとして掘り下げて欲しかった願い

原作がBLジャンルの人気作という地点で、ターゲットはBLファンであり、ファンの期待を裏切らないことに注意を払われただろうとは思います。

ですが、実際の人間がキャラクターたちの人生を生きる実写となると、また映像作品は別次元で独り歩きすることになります

BLファン以外の人が、同性のカップルを描くドラマとして見た時に「Life 線上の僕ら」が内包している普遍的な要素を深く感じ取ることができれば、演じた俳優さんや原作にとって飛躍になるはずだったと感じます。

19年を描いてしまうと物語の要点が”別れ”と”愛の再確認”になってしまうので、そこを描いて届けたい!という熱量と説得力が弱いと…

こういう点もあって、まずは前半部分の瑞々しくてピュアな時代に的を絞ったハッピーエンドドラマだった方がよかったのではと感じたゆえんです。

辛口な感想になりました。

原作がある作品を脚本にするには、作品の意図を理解し、世界観を崩さない高いスキルが要求される難しさがあるのでしょうね。

私の感想とは違って、これは気になる、原作が読みたい!となったドラマ発のファンが生まれたことを祈ります。

さいごに

勝手なことを言いましたが、いいドラマが見たい!という視聴者側の熱意であることをご理解下さい。

さて、今は人が幸福に生きる権利について多様性と自由な生き方への認識が徐々に広がっていると感じています

コミックや小説などのBL(ボーイズラブ)ジャンルは完全なファンタジーとして現実的な問題と切り離せる可能性があるかもしれません。

ですが、BLドラマは実写で同性カップルを描くことから、現実的な視点を置き去りにはできないと思っています。

とくに本作はファンタジーに振り切っている物語ではありませんでした。

映画やドラマが果たせる役割として、BLジャンルの素材をもとに主人公たちの目線に立った現実的な視点のある作品作りをお願いしたいと思っています。

これは、ドラマジャンルにいた私だけの感覚ではないと感じるのですが。

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