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映画「ゲティ家の身代金」視聴感想

ゲティ家の身代金

WOWOWシネマの日曜夜9時枠に「W座からの招待状」という小山薫堂さんが案内役のレギュラー枠があってなかなか雰囲気が好きなんです。

「W座」で紹介されていた「ゲティ家の身代金」の録画をふと再生してそのままラストまで見てしまいました。

1973年に実際に起こった実話をもとに脚色された作品ということで臨場感がスゴいなと感じました。

今回は実話が元になった映画なのでネタバレなど気にせずつれづれに語っていきたいと思います。

作品情報

原題:All THE MONEY IN THE WORLD

製作・公開

2017年 アメリカ イタリア イギリス

原作

ジョン・ピアース「ゲティ家の身代金」

監督:リドリー・スコット

エイリアン(1979)
ブラック・レイン(1989)
グラディエーター(2000)アカデミー作品賞受賞
ハンニバル(2001)
ブラックホーク・ダウン(2001)他

脚本

デヴィッド・スカルパ

キャスト

ミシェル・ウィリアムズ(アビゲイル・ハリス)
クリストファー・プラマー(ジャン・ポール・ゲティ)
マーク・ウォールバーグ(フレッチャー・チェイス)
チャーリー・プラマー(ジョン・ポール・ゲティ3世)
ロマン・デュリス(チンクアンタ)

転じて福となったキャスティング

当初、吝嗇家の大富豪ジャン・ポール・ゲティ役にキャスティングされていたケヴィン・スペイシーが過去の未成年へのセクハラ報道によって降板するというトラブルがありました。

公開前1か月でジャン・ポール・ゲティのシーンをクリストファー・プラマーが登板しすべて撮り直したという経緯があり、大変な出費と労力が課されたそうです。

結果、クリストファー・プラマーは素晴らしい演技でその年のいくつかの助演男優賞にノミネート。

第90回アカデミー賞では助演男優賞に当時88才で歴代最年長ノミネートされました。

冒頭あらすじ

ジャン・ポール・ゲティは経営していたゲティ・オイルを戦後急成長させ世界一の大富豪となった男。

ある日孫の一人ポールがイタリアで誘拐され1700万ドル(およそ50億だったそう)の身代金要求が母親アビゲイルに来た。

離婚していて払えるはずもないアビゲイルはゲティに孫を助けて欲しいと頼み込んだのだがその願いは却下されてしまった。

代わりに自宅の警備などゲティから腕を買われ雇われていた元CIAの交渉のプロ、チェイスが担当してくれることになったのだが…。

予告編

ここで、本作の雰囲気が良く伝わる日本公開時の予告編をご紹介します。

これは当時、相当な騒動となっていたでしょうね…。

本作の見どころ・魅力

息子のために戦った母アビゲイルの姿

劇中にも描かれていましたが、数々のエピソードが残るジャン・ポール・ゲティ氏の守銭奴ぶりは相当なものだったようです。

「誘拐犯に金を払っていたら、他の14人の孫の身も危うい」と語った彼の言葉はある意味もっともではありましたが、卑劣な犯罪には屈しないという意図ではなく、出し渋ったことがその後の展開を悪くしたのは確かでした。

気を確かに持ち、諦めずにできることはすべてやったアビゲイルの姿が印象的でした。

齢88才のクリストファー・プラマーの実力

先ほどアカデミー助演男優賞最年長ノミネートだったといいましたが、

88才ってすごくないですか!?

「88才に見えない佇まい」とか見た目上のことだけでなく、当時81才だったゲティ氏をリアリティ以上の存在感で演じて見せてもらえたところが本当にすごかった

クリストファー・プラマーさんはゲティ氏が最も大事なものを不必要として捨て去って生きてきた残りかすみたいな人物像をリアルに体現されていました。

実話という怖さ

今でも危険な地域では身代金を手にしようと大人さえも誘拐される現実があるのは記憶に新しいところですが、本作は世界一の大富豪の孫を人質にして莫大な金を得ようとしたマフィアによる卑劣な犯罪でした。

起きてしまった誘拐に対してどう対処すべきかが大事なポイントで、本作ではプロの交渉人チェイスさんがアビゲイルにつきました。

それでも、誘拐された16才のポールの気力と行動力も同時に必要だったケースで、たとえ脚色してあったとしてもこれが実際に起きたんだということが恐ろしく悲しいです。

ゲティ家の身代金とは

価値を見誤った富豪の愚かさを描く
実話ゲティ3世誘拐事件を描いたサスペンス

ハマり度

 3 臨場感、すごかった

資産管理・運用は個人の方針あるいは企業経営においてはよいとしても、人道的な面を置き去りにしていたゲティ氏の人望は、推して図るべしですね・・・。

持ちすぎたことに対するリスクはあまりに大きく、そのリスク管理までできてこその大富豪であるはずが、その対象は美術品や資産そのものにしか向いていなかったようです。

実際のゲティ氏はこの誘拐事件の3年後84才でお亡くなりになっていますが幸せな富豪というタグはつきそうにありません。

リドリー・スコット監督が作り上げる映画は怖くて臨場感があふれています

ちなみに、リドリー・スコット監督ご自身今年(2019年)で82才。

積み上げられたセンスと実力は衰えないんですね。敬服します。

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