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運命の7秒
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ハマり度☆
運命の7秒
Netflix
●2018年 アメリカ  全10話
●クリエイター:ヴィーナ・サド
●出演:
レジーナ・キング(ラトリス・バトラー)
Clare-Hope Ashitey(K.J.ハーパー)
Michael Mosly (ジョー”フィッシュ”リナルディ)
David Lyons(マイク・ディアンジェロ)
●視聴終了:2018.9.19
真相を明らかにし罪を犯した者は償ってほしい遺族の思い
偏見と保身で道理を失った者たちとの戦い
事故のあと放置され救命措置を受けられず死亡した黒人少年の母役レジーナ・キングがエミー賞リミティッドシリーズ主演女優賞をとったNetflixオリジナルドラマ。
母役のレジーナ・キングが特に評価されたのは悲しみと怒り、絶望と虚無感、喪失感と後悔、そんな表現の中で亡くなった息子への愛情が克明に伝わってきたことなんじゃないかと思います。

警官の黒人に対する出方が問題視される事件が表面化し意識喚起されるようになった昨今、この「SEVEN SECONDS」はこれを彷彿とさせる部分がありました。
しかし、本作では事故を起こし隠蔽し保身に走った警官たちは悪徳で、
正しく真相を追及し罪あるものは償ってほしい遺族の思いを踏みにじり続けました。

悪徳警官は事故・事件を隠蔽するために、御しやすいと踏んだ”人生どん底のダメ検事”KJを選びます。
彼女はプライベートで不倫騒動を起こし、また担当事件で罪悪感に苛まれ抜け出せず、仕事への熱意も自信も失いきり酒に逃げている女性でした。
立ち止まろうとする彼女を立ち上がらせおしりを叩いてくれたのは署にまだ染まっていない異動してきたばかりで担当を任された刑事フィッシュさんでした。

警察内部からの働きかけがなければきっと適当な落としどころで処理され永遠に真相は解明されなかったかもしれない事件。
こんな事件がこれまで沢山あったかもしれないそれはダメだという思いを喚起させる強い物語でした。

苦しさに耐え事件を解明に導いたKJとフィッシュはヒーローではないが信頼していい人たち。
エミー賞の受賞を機に、この際次シリーズを作ればどうかという声が上がっているようですが、KJとフィッシュがいればそれは可能な気がします。

そして題名の「7秒」、KJが陪審員に少年ブランドン君がいかに無念で、いかに犯人が罪深いかを伝えるメッセージとして効果的に使われていました。



~以下ネタバレあり~

ラスト少年ひき逃げの犯人は裁きを受けましたが、
この事件の隠蔽のために目撃者や事実関係を知るものを殺害している仲間の警官の裁きまでは描かれていません。起訴するには事実関係や証拠を集めるしかなく、それもKJとフィッシュ二人だけならやっぱり大変だろうけど、続編があるならぜひ見せてほしいと思います。
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