HOME海外ドラマのあしあと>ビッグ・リトル・ライズ
BIG LITTLE LIES ハマり度☆ラストでくる!
DVD-BOX


Amazonビデオ
●2017年 アメリカHBO  全7話
●クリエイター:David E Kelley
●原作:Liane Moriarty著
●出演:
ニコール・キッドマン(セレステ)
リース・ウィザースプーン(マデリン)
シェイリーン・ウッドリー(ジェーン)
アレクサンダー・スカルスガルド(ペリー)
●視聴終了:2018.7.20
●イントロダクション:
モントレーにあるセレブの子が多く通う公立小学校に息子ジギーを入学させたシングルマザージェーン。
早々に二人のママ友ができたが、息子ジギーは初日から同級生アマベラに暴力を振るったと疑われてしまう。この街で、近い未来に殺人事件が発生する。一体何があったのか、犯人は誰なのだろうか。
美しい海岸の町に暮らすセレブママたち
抱えていた問題が彼女たちの出会いを機に顕在化する
2017年のエミー賞はじめ、作品や俳優陣の演技が高く評価された作品ということで
楽しみに見始めました。キャストも豪華!

舞台となるモントレーの美しい海ぎわの風景や、セレブママたちの開放的で洗練された豪邸も雰囲気があってとても良い。だからこそ、そこに暮らす彼女たちの不安がより対照的で重いのです。

前半はそれぞれが抱えている家庭の悩みや問題と、小学校に入学したばかりの幼い子どもたちの中で起こったいじめ事件を巡って親たちがささくれ立つ様子が描かれます。

元弁護士で愛妻家の夫のために退職し双子の息子を育てる美しいセレステ。
思春期の長女が元夫の妻と良い関係を築いていることで傷つく勝気なマデリン。
愛する息子に父親が誰か教えることができないシングルマザーのジェーン。
そして、娘がいじめられたことで荒ぶる母ライオンと化す仕事で成功した勝ち組セレブレナータ。
中立な立場で物事をとらえる穏やかなマデリンの元夫の妻ボニー。

それぞれの役を実力派女優さんが演じていて、感情がぶつかり合い摩擦でヒートアップしてしまう感じなんかが本当にリアルで息苦しいほど伝わってきます。
彼女たちは、自分の生き方について迷いと不安があって、感情や出来事に折り合いをつけている部分があるんだけど、今回彼女たちの出会いや出来事が人生そのものを見直すきっかけになります。
そんな彼女たちの姿をサスペンスも絡めて描いてあり興味深かったです。

ラストは最初からほのめかされていた殺人事件についての真相が一気に明らかになり、伏線と一体化します。それが見えた瞬間の感覚がとても印象的で、こういう作品が好きな方にはぜひ味わってもらいたいと思います。
おススメです!




~ネタバレあらすじ~

セレステ、マデリン、ジェーンが抱えていた根源的な悩み。それは子どもの父親に関すること。

マデリンは互いに再婚しているにも関わらず元夫に対するわずかな未練を抱えていて、今の夫との間に溝があることを自覚していません。元夫との間にもうけていた長女は思春期を迎え、元夫の奥さんとよい関係を築いていて一方的に傷つきストレスを高めてしまっています。

ジェーンはモントレーに越してきたばかり。入学してすぐ、息子ジギーがレナータの娘に暴力を振るったと疑われてしまいます。自分は何もしていないというジギーを疑う余地のないジェーン。
しかしジギーはレイプによってできた子どもであるため、ジェーンは父親についてジギーに語ることができず、また暴力的だった遺伝上の父の影響を受けてなにか問題が起こってしまったのではないのかと不安にも駆られています。

夫のペリーは高収入のイケメン愛妻家、充実したセックスライフを送っていてモデル並みの双子の息子もいると誰からもうらやまれる美人のセレステ。けれど、自分への執着が強い夫と口論になるたび激情した夫と激しいセックスに及ぶ状況が正常ではないのではと不安を感じています。

レイプ犯が生きているならもう一度会ってみることで何か吹っ切れるかもしれないと考えるジェーンは、初めてジギーの父について話せたマデリンとセレステの協力でわずかな情報をもとに捜してみたりします。会えばどうしたいのか?殺したいのか?感情との折り合いをそろそろつけたいジェーン。

一方、セレステはマデリンのために元弁護士の経験を生かして仲裁をしたことで、仕事に復帰したいと思うように。しかし、絶対に賛成しないペリー。二人で行ったカウンセリングの先生はセレステがDVを受けていることを見抜いていました。ただ、セレステは夫との関係がDV以外の部分で大切な絆であるととらえているために、DVをDVとして理解していませんでした。

レナータの娘に暴力を振るっていたのがセレステとペリーの息子マックだと判明し、
セレステは父が母に暴力を振るっていたことをマックは知っていたのだと愕然としました。
夫との決別を決意したセレステ。
それに気づいたペリー。

事件は寄付金集めのイベントで発生しました。
息子がいじめていたことをレナータに詫びていたセレステ。
レナータはジギーを疑って転校の署名まで集めようとしたことをジェーンに詫びました。
そこへペリーに追われて逃げてきたセレステが合流。
逆上したペリーはセレステに殴る蹴るの暴力を振るい、止めようとしたジェーンもマデリンもレナータも歯が立たない。その時、ジェーンは気づきました。ペリーがレイプ犯だったと。

危険な状況を察知して駆け込んできたのはマデリンの元夫の妻ボニー。
ボニーはペリーを突き飛ばし、ペリーは階段を転げ落ち、打ちどころが悪く死亡。
こうして殺人事件は起こってしまいました。

5人は取り調べに対し一様に正当防衛であり、ペリーが足を踏み外したと証言しました。


5人の間に生まれた絆が今後どうなるのか気になる終わり方。
けれど、彼女たちは本音で向き合うことができたもの同士理解しあい助け合って生きていけそう。

どこか現実ではないような美しい海岸の町と美しい家を持つ彼女たち。
ぜひぜひ見てほしいドラマです。