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風の便りに 聞きましたけど!? ハマり度☆う~~ん
●2015年 韓国SBS  全30話
●演出:アン・パンソク(白い巨塔、妻の資格、密会)
●脚本:チョン・ソンジュ(妻の資格、密会)
●出演:ユ・ジュンサン(ハン・ジョンホ)
ユ・ホジョン(チェ・ヨニ) コ・アソン(ソ・ボム)
イ・ジュン(ハン・インサン) 
パク・ソヨン(ハン・イジ)
●視聴:2016.1.13-1.29  Mnet
●Story
ジョンホは法律事務所”韓松(ハンソン)”のオーナーであり国の要人達の去就を動かす程の
影響力を持つ現代の貴族”名家ハン家”の家長。
ジョンホは跡を継ぐ息子インサンが無事最高学府に受かりその輝かしい家門を強固なものに
出来る喜びをかみしめていた。
けれどインサンは受験まで別れると約束した恋人ボムを見つけて結婚したいと家に連れてきた。
ボムのお腹にはインサンの子がいると告げられ唖然とするのだった。
レビュー
1-3話  4-6  7-10  11-17  18-22  23-30完
超セレブと極庶民の高校生同士がフライング
格差婚から社会問題をあぶりだすブラックコメディ
この設定、着眼点、そしてこのテイスト、そして脇役陣のキャスティング。
どれも新鮮で全く先が読めない恐るべきドラマだったんですよ。
あっと驚きつつも、意外で面白い落としどころを期待していた私。
だけど、オチがそれでしたか・・・・という感じ。

法の網をかいくぐり誰かを足蹴にし泣かせた数々の犠牲の上に築かれた帝国が
良いはずはないんですが、
人間的には純粋なジョンホの言葉にも真実があるんですよね。
価値観の違いというのはそうそう埋められない溝ではあるんですが、
育っていない環境の方を理解した息子なら双方の価値観を理解できたはずだし、
フィクションならインサンが一人前になりそこまで描いてほしかった。

純粋培養で育ててくれた両親についての知らなかった側面を知って
傲慢、怪物、どうせ変わらないから見捨てた、という感じなのが不満。
何か描き足りないと感じてしまうんです。

そうか、私インサンがダメなんだわ、きっと。
いまだにイ・ジュン君の演技が苦手なんですが、
この作品で克服とはいかなかったな~

韓国での格差に対する批判と希望が詰まった作品だったというのは理解します。
このオチで全く問題ない、という方も多々おられるでしょう。
私はその先にハッピーエンドを期待していたようです。

上にも書きましたが、あくまでこの作品はとても個性的で独創的、
ユ・ジュンサンやユ・ホジョンのシリアスとコメディのバランスはとても良いので
一見の価値はあると思います。


2016.1.29
30(最終話)では?オチがそれですか

ボムは離婚を前提に別居を決意し実家で暮らし始めました。
インサンを愛してはいても、舅姑に気に入られるためだけに生きる人生に意味はなく、
また、たとえ努力を続けたとしても永遠に認められることはない、という絶望も見えました。

インサンはボムの気持ちを汲みたい思いではあるものの、
莫大な資産の相続人であるという責任を実感し、その役割も演じようと板挟みに。
ただ、離婚に際するボムへの法的な提案事項に、自分の意見が無視されている上に、
体よくジニョンを奪える条項が加えられていると知ったインサンは
両親に見切りをつけ全てを捨てて家を出る決意をしました。

ボムとの暮らしを始めたインサンに実家へと戻る気配はなく、
一方で、ハンソンを辞めたユン・ジェフンは回りまわってハンソンに害の及ぶ訴訟を進め
あちこちで現状が崩れ始めました。
今まで通り権威と金の力であちこちを動かし、また足止めさせて事態を収めてきたジョンホだけど
今回は事務所の屋台骨を支えていた弁護士が辞め、
インサンの家庭教師パク先生もヨニ付きのイ秘書も辞めることに。

ユン・ジェフンが進める訴訟がらみで発生しそうな問題の火消し役をこなしたヤン秘書も
結局はハンソンのペーパーカンパニーの代表を兄名義にしていたために、
不正の温床として兄が逮捕されるという結末に。

ボムとインサンは貧しい苦学生を応援するというコンセプトで援助を申し出てくれた
パク先生のもとで司法試験をめざし、落ちてもロースクールへの入学を予定。
合格後はハンソンとは違う活動をする事務所で働くつもり。
インサンの家にいた皆さんはボムの家に集まり楽しく自分たちの道を見つけています。

ジョンホの家では使用人が全員入れ替わり、イジが留学、インサンもいない。
居心地が悪いヨニは旅行に。
そしてジョンホだけがただ一人、他人に囲まれて形ばかりの威厳を保つのみ。

2016.1.27
22話まで大混乱と言えるね

ハン代表の浮気ネタが広がりヨニの耳にも入る。
当然お怒りのヨニなんだけど、家庭を守り抜くために
ジョンホの面目をつぶさないよう感情を時に抑え、時にガス抜きし耐えている間に
インサンが父親に反抗して問題はそちらへ。
そうこうしているうちに娘からのきつい態度でヨンラが幕引きしました。

インサンが父に反抗した、というのはミンさんのお兄さんの事件がらみ。
正しくことが動いていればお兄さんが一生を棒に振るようなことが
無かったという点で、インサンは父の事務所が正しい道へ修正することを望みました。

けれど、あの事件はかなり複雑な手順が踏まれていて
ミンさんの兄ら労働者側は悔しい思いが残るものだった一方、
事態を収拾するために動いた会社や事務所の間では巨額が動き、
それに一役買ったハンソンは報酬を受け取っていました。
その名義口座はインサン。
それを聞いても親への非難の手を緩めようとしないインサン、
分かっているのか熱に駆られてスルーしているのか?

息子たちの反乱を受けて、綱紀を正そうと前時代的なシステムを敷いたヨニ。
だけど、使用人さんたちが不満を抱き、
それが労働条件への改善要求につながってしまいとうとうストへと発展。

ハン家であり得ない展開が続くのはボムが来て以来。
しかも、ハンソン帝国を継ぐ相続人であるインサンまでもが会社を揺るがし、
父をないがしろにするようなことを始めたのも
ボムの叔父さんが動かされたことも関係があるためだから、
元凶であるボムを離縁するという方向にシフトし始めました。大丈夫かな?

わたしとしては、嫁いだからにはその家門を守るのが基本
特に伝統を重んじる家なら守り残すのは仕方がないと思うので
ヨニたち目線でみてしまうんだけど、どうしても極端なところがあるからね~
理解しあえる状況にないからどうしても衝突してしまうんだね。

2016.1.25
17話まで展開が読めないね

全てにおいて呑みこみの速いボムは
このハン家で力を持つことの意味と方法を会得し続けています。

可能な限り家門の格式を整えようとボムの家族に気を遣い
篆刻芸術家の家系であるという家門昇格プロジェクトは成功しています。
そのほか家のリフォームや事業の起業などを提案してみるハン家。
でも身の丈に合った生活を抜け出てみようと考えてみても
どうもしっくりこないと気づいた両親はその提案をすべて断っています。

その中でも、ボムの姉ヌリは就職したケーブル局でのアナウンサーの仕事で
衣装やプロによるヘアメイクの必要性に悩んでいたので
ヨニからのカードを受け取りありがたく使わせてもらっています。

ただ仕事も増え、ヌリはプリンセスとなってしまったボムに憧れと焦りを抱き
接近してきた御曹司をセレブ界では有名な遊び人とは知らずに
お持ち帰りされ、周知の醜聞となり物議を醸してしまいました。

姉のためにボムは身に着け始めた力を上手に使い
相手の御曹司はお仕置きを受けた形になり姉の面目は立ちました。
今は、ボムの手が働いてハンソン法律事務所に入所した
今年の司法試験首席ユン・ジェフンと付き合い始めています。

ボムの実家の問題はこうして一つ解決したんだけど、
ボムの叔父さんに接近していたミンさんのお兄さんの件が
一旦は立ち消えになったものの今度はインサンとボムを巻き込んで再燃です。

さて、品格を保ち業界では怖れられる手腕を振るうジョンホだけど、
ヨンラには弱すぎる・・・・。
娘の相手にと狙っていたユン・ジェフン弁護士をジョンホ側に取られ
ちょっとしたいじわるのつもりでそれとなくジョンホを誘惑したヨンラ。

昔手に入らなかった色気香るヨンラと、
まるで思春期の少年のように恋愛を始めてしまった純粋なジョンホに
なんとな~くほだされているようにも見えるヨンラ。

もう周囲にはバレバレとなってしまいました。
ヨニさんは黙っていないだろうし、インサンたちの耳にもすぐ入りそうだし、
はぁ~、弱点というのはあるもんです。

2016.1.21
10話まで面白いよ^^

事の発端となる激しいドタバタは一旦落ち付いたものの
まだまだ予断を許さない不思議な魅力の本作。

ボムの実家とはそりが合わないハン家。
それでもジニョンは可愛く、なによりボムが賢い子なので事態は落ち着いています。

そのボムが優秀だと分かり、
ハン家が誇れるスペックをもった嫁という図が見えてきた。
早々に高卒認定試験をクリアさせて、インサンと次の司法試験を受けさせる予定。
首席合格のインサンと最年少合格者ボムの夫婦を
わが家から輩出すると考えるだけでウキウキのジョンホ。

嫁として認められたいボムの思いも一致しているので良い目標です。

ジョンホとヨニの夫婦仲は常に安泰とはいかない。
今はパク会長の妻ヨンラさんとの縁談が結婚前ジョンホにあったために
未だにそこが引っかかり続けているヨニ。
ほんの1%というセレブ界ゆえに会う機会も多くて火種はいつもある。

そんなヨンラさんの娘が実はインサンを思っていたと分かり困り顔のヨンラ。
どんなに条件が良くても気に入らない子はダメだっただろうヨニ。
大人げないと言われようが人間だもの^^;
結局はボムで良かったとなるはずだよ、良い子だよボム。

現代の貴族、というだけあって、お仕えする部下や執事さん家政婦さん
皆さんのプロぶりが心地いい。
イギリスのコスチュームドラマを見ていてもそうなんだけど、
使用人という響きに漂う差別的なものはなく
仕事として徹する彼らは本当にカッコいいんですよね。

さて、ボムにさらなるスペックを持たせるべく、
ジョンホはボムの実家を儒家の系譜にできないかと画策中(爆)

一方で、ボムの叔父さんが以前参加していた活動家の裁判で
証人として呼ばれるようです。
それを頼んできたのはジョンホの秘書室に勤めるミンさん。
兄を助けるために、事務所の機密事項を知り尽くしているユン弁護士に
ジョンホの目を盗んで密かに依頼をしたようです。
ボムの実家とジョンホが敵味方になりそうじゃない??不安だ~

2016.1.16
6話まで筋金入りのセレブ^^

代々続く旧家育ち、生まれた時からの筋金入りのセレブであるジョンホとヨニ。
インサンがボムを思いやれば思いやるほど
価値観の違いが親子の間に深い溝をつくるんですよね。
かといって、気品を失うことができない現代の貴族ジョンホ夫妻は
常に冷静であろうと努力を続けています。

それでも、何とか今の段階で少しでも元の軌道に乗せようと
驚きの金額と条件をボムの両親に提示し別れさせようとしたものの
怒ったインサンは婚姻届を役所に出すという強硬手段に出ました。

知らせを受けたジョンホとヨニは、もはや体裁を取りつくろうしかできず、
役場で親として結婚承諾のサインを粛々とする羽目に。

取り返しのつかない展開に声を殺して涙するジョンホとヨニ(爆)
次にスキャンダルを回避するためにすべきことは
知人、親戚、自社社員他、関係各所へのお知らせ。
ジョンホは”若い二人の情熱を受け入れ結婚を承諾し、
可愛い孫ができた”という旨のメッセージを添えた祝いの品を配りました。

実際のところ、ジニョン(真永)と名付けられた可愛い男の初孫は可愛い。
こっそり会いに行くジョンホ。

今はジニョンやインサンのために、
価値観や経済状態の違うボムの実家からの予想される悪影響、
例えば、婚家を金銭的、口利きなどで利用しようとしたり
インサンが今後ハン家の跡継ぎとしてなさねばならない大業を邪魔されるなど
そういうものを避けるために、
ボムの姉の就職の口をきき、両親に地方の農園を用意し
それを受け入れるよう話を持っていこうとしました。

またもや怒ったのはインサン。
義理の両親の気持ちを無視ししてソウルから追い出すような提案。
お姉ちゃんの就職は是非させてあげたいだけに脅迫的ですらあるものね。
インサンは父ジョンホに向かって”恥ずかしい”と言い放ちました。
品格なんてぶっ飛んで飛び掛かるジョンホ(爆)
どうするんでしょうか^^

2016.1.14
3話までシニカルな演出が良い

「密会」の演出・脚本ペアが作られただけあって
キャスティングは「密会」で見かけた方々が脇でいい味出されてます。

独特の雰囲気を醸し出す本作。
主人公ハン家は伝統家屋を移設してきたというだけあって、
木造の風合いと、趣向を凝らした工芸風の障子や欄間の彫りが光っていて
見ていてとても好きな感じ。
トーンもセピア風、少し暗めの照明が屋内のリアルな雰囲気を作っていて
それだけで興味をひかれています。

代々続く旧家の上品さを体現するインサンの両親。
セレブな御坊ちゃまお嬢ちゃま育ちの両親は、
インサンが臨月の恋人を連れて戻ってきた衝撃に激しく狼狽えます。
普通の親だってもちろんそうだけど、
”スキャンダル”がとにかく恐ろしいセレブ界では対応を誤れば命取り。

産気づいたボムはそのまま出産。
どういう手を打つかを見定めるまで、ボムはインサンの部屋に軟禁され、
インサンは司法試験合格までの特訓部屋へと送られ、
そして赤ちゃんジュンヨンには業界一のセレブ御用達乳母が付きました。

でもやっとボムに再会出来たうえに、可愛い息子の誕生を目の当たりにしたインサンは
執事のおじさんを頼ってこっそり家に会いに帰ってきました。
両親に見つかってしまったけど、
インサンは両親に押し通されることなく自分の思いを伝えました。

相思相愛の二人。
インサンを愛しているボムは、連絡を絶ったあと一人で産むことを決意し、
両親にすら子の父親のことを黙っていた強い子。
今インサンが結婚すると決意したことで、
ボムも精いっぱいその思いにこたえられるようハン家で頑張る決意を固めています。

でも、インサンの両親としては、
家柄がつりあい、家門を隆盛させる結婚相手をさがそうとしていたから、
ボムを完全に受け入れるには時間がかかるかもしれません・・・。

それにしても、穏やかに、鷹揚に振る舞い気品を漂わせるインサンの両親が
さすがに狼狽えざるを得ない状況で見せるリアクションが秀逸。
これからボムの家族との別世界同士の関わりが
どんな風な展開を見せるのか楽しみになってきました。