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君を憶えてる ハマり度☆人物像の設定がいい
DVD-SET 1

DVD-SET 2
●2015年 韓国KBS  全16話
●演出:ノ・サンフン
●脚本:クォン・ギヨン
●出演:ソ・イングク(イ・ヒョン) 
チャン・ナラ(チャ・ジアン)
パク・ボゴム(チョン弁護士)
チェ・ウォニョン(イ・ジュノ法医官)

●視聴:2016.5.22-7.5  衛劇
●Story
女性殺人事件の現場に現れたNY在住の犯罪学副教授イ・ヒョン。
連続事件と思しい一つ目の捜査資料に、この部屋を指す座標が残されていたと語る。
捜査担当チームの紅一点ジアンは、ヒョンを知っているが、ヒョンには、思い当たるふしがない。
ヒョンは十数年前父が殺害された事件以来失った記憶があり、
その時行方不明になった弟をさがしてもいるのだった。
レビュー
1-2話  3-5  6-8  9-12  13-16完
連続殺人犯に人生を狂わされた20年目
残虐知能犯との因縁対決・大切な人との再会を描く
知能犯と天才プロファイラーの戦い、
韓国ドラマだと、結局感情むき出しで設定台無しになる場合もあるんだけど、
そこは双方のキャラクター設定がしっかりしていて最後までドライなところはドライに、
家族愛を描くところはきっちり描いてあり、集中してみることができました。

まるで本作がラブコメかと見まがうイメージポスターですが、
チャン・ナラはあくまでも主人公と共に苦しい山を越えるパートナーという存在でした。
ソ・イングク、チェ・ウォニョンの存在感が抜群で、次にパク・ボゴム&チャン・ナラという感じ。

犯罪者のなかにある歪んだ常識や正義のために親を奪われ、
いばらの人生を歩まされながらも強く正しく生きてきた人たちの物語。

罪悪感の欠如、自分の中にある確たる正義の尺度を持ち、
殺人をつかまることなく繰り返す頭脳と周到さを兼ね備えた犯人との闘いは壮絶でした。

逮捕への情熱を持った仲間と、天才的な頭脳を持ち合わせた主人公のチームワークがなければ
叶わなかった物語。

生まれてから周囲の大人全員から当然のように傷つけ痛められて育った人間が、
なぜ人を傷つけてはいけないのかを学ぶことができず、
それでも生きていくだけの頭脳と能力をもっていて、
子供を救うという正義を貫こうとしていたらたとしたらこうなっていたかも。

なのに誰からも理解されず、理解してもらえる人がいると感じれば、そこに特別な思いが宿る。

本作は、自分を無条件で愛し、理解してくれる人の存在がどれほど大きいか、
それがどんなに心の深いところで幸せの土台となってくれるのかを語っているようでした。

正しく他人を思いやりながら進むことができれば、おのずと愛はやってくる。
ソ・イングクとチャンナラ演じる主人公たちは
そうして生涯のパートナーも得ることができました。
やっぱりソ・イングク君は魅力あるわ~


2016.7.5
16(最終)話まで正しい道

様々なピースが揃いはじめ、ジアンもミンがチョン弁護士で
イ・ジュノ先生があのイ・ジュニョンだと気づきました。

特に、失踪した父がイ・ジュニョン脱獄の共犯だとされたのち
消息が分からないことが希望であるのか残酷であるのか、という問いかけを
イ・ジュノ先生に投げかけたジアンは、その返答として父の遺骨が埋まった地図を受け取りました。
言葉にできない怒りに息ができないほどのジアン。

けれど、イ・ジュニョンにしてみれば無駄な希望を止めてあげることがジアンのためになると
思っての事。
それと同じように、イ・ジュニョンがこれまで手にかけてきた被害者はすべて
子供に暴力をふるっていた親たちであったということが明らかになってきました。

自分自身がひたすらに暴力を受けて育ち、身を守るために大人たちを皆殺しにしたイ・ジュニョン。
彼にとっては、子供に手を挙げる大人たちへの罰は「死」、それが正義という認識でした。

そしてヒョンのもとから連れ去ったミン。
ミンは自分と似た資質を持って生まれていると気づいていたジュニョンは
ヒョンを助けるためにミンを引き離したようです。
ヒョンにはミンを受け止めるにはまだ幼く負担が大きすぎると思ったようです。

ジュニョンは初めてヒョンと会話を交わしたとき、彼こそが自分を理解してくれる人間であると感じ、
ヒョンがこのまま大人になり再会できることを期待していたようです。

実際、ミンはイ・ジュニョンと暮らすことによって
殺人を繰り返すことが異常なことであるとの認識を身に着けていませんでした。
兄に捨てられたと聞かされ、探してくれない兄を慕い恨み、身代わりを殺してきた。

両親を失おうともヒョンと共に暮らしていれば
例えミンに生まれ持った罪悪感の欠如があったとしても、過ちを食い止められた可能性がある。
その可能性すら奪い、何よりもミンから彼のすべてだった兄を奪ったイ・ジュニョン。

身元がばれ、過去の殺人に関する証言がちらほら出始め、イ・ジュノ法医官は姿を消しました。
社会から消えたホームレスの身分をまた使って別人として生きるのでしょうか。
ミンはこれまでの殺人の償いをしてでも兄のもとに戻る決意をしました。

弟が戻り、イ・ジュニョンの行動パターンもおそらくつかんだ。
そして何より、自分やミンを温かく見守り受け入れてくれるパートナー、ジアンとも出会えた。
失った20年は大きいけれど、やっと大切な愛する人たちと共に歩み始められそうです。

2016.7.3
12話まで愛してくれる者の存在の大きさ

殺人者と共にいることによって、影響を受け殺人者となる共感性障害の事件を経て
ヒョンはイ・ジュニョンとミンが共に過ごしていたとすれば、
ミンはもともと持っていた残虐性を開花させてしまっていたのではないか
という可能性に胸を痛めています。

父がモンスターではないかと不安に思ったのは実はミンの所業。
ヒョンはその秘密を守っていたようです。

養子だった高校生が養父母に見殺しにされた事件では
チョン弁護士が気になる反応を見せ、
別件で調べを進めていたヒョンは、やはりチョン弁がミンだと知りました。

ミンは、これまで誰かを捨てたことがある者を殺害相手に選んでおり、
自分を捨てた兄ヒョンを恨んで兄の身代わりに殺害していたことに
ますます胸が痛いヒョン。

子供だったヒョンに頼まれてミン探しをしていた企画官は
当時、何者か、おそらくイ・ジュニョンから、ミンは死んでしまったというメッセージを受け
それを信じてヒョンに伝えていました。

幼かったとはいえ、自ら改めてミンを探そうとしなかったことを後悔するヒョン。
そして、言い訳をするのではなく、ミンと会う時間を増やしながら、
もし殺人欲求が高まるなら、本来の目的である自分を殺せと言うヒョン。

そんな折、ヒョンの父が警察で働いていたころ、
殺し屋の内縁の妻が捜査中に死亡した事故があり、
それを恨んでいた男は出所して息子であるヒョンを脅迫してきました。

今はもうヒョンの理解者であり家族同然ともいえる近しい存在のジアンが
男の標的となっています。
ジアンが自分を愛する気持ちを受け取っているヒョン、守り抜けるでしょうか。

それから、イ・ジュニョンは法医官のイ・ジュノ先生でした。
彼の幼少年期の壮絶な悲しい生い立ちが明らかになっています。
彼は一体どういう目的、心理で今の生き方をしているのか、
もうちょっとしたらわかるのでしょうか?

2016.6.30
8話で渇望する家族愛の物語

ヒョンの抱えているもの、探している人、待ち構えているかもしれない真実。
そういったものを怖れ、それでも受け入れる準備を始めているヒョン。

そうとも知らず、兄ヒョンの愛情を求めつづけ戻れない道を歩むミン。

ヒョンがまばらに失っている記憶の中に、弟ミンに関することも含まれていて
決定的なものがないために遠回りしてきた。

でもミンはチョン弁護士として何度も顔を合わせていて
気付いてほしくてたまらないのに気づいてもらえないことに怒りを覚えています。

ちょうどヒョンは、強姦殺人魔の息子であることで自分の負の可能性を恐れ
そうならないように、善き人であり続けようと努力し続けた教え子に出会いました。
ヒョンは彼の努力と不安が理解できるゆえに親身になっていましたが
彼は、親友を守るために命をおとしています。
誤解と、それを誘導して利益を得ようとした彼の父が受けた大きな代償でした。

ヒョンは、弟が描いていた絵のサインが施された絵画をもとに軌跡を追っていて
遺体なき殺人を完遂する遺棄のシステムがあったことを突き止めました。
連続殺人鬼はミンなのか?
それとも追い続けているイ・ジュニョンの痕跡なのか。
不安が増すところです。

ジアンは不安と葛藤を抱えているヒョンを見守っています。
ジアンはヒョンのことを個性的だが悪人ではないと信じていると言葉にして伝えています。
どれだけヒョンの心を温めたか、想像に難くないですね。

2016.6.25
5話まで過去の縁が交わりだした

登場人物たちの過去がそろそろ合流しはじめ物語が動き始めました。
主人公ヒョンや、若くして凄腕のチョン弁護士、
ちょいちょいと意味深な表情をみせる法医学の先生、そしてジアン。
それぞれ何か関係があると見えます。

このジアンの人物像が、妻子殺害の冤罪で服役中の父をもつ少年の
怨恨による関係者連続殺人を機に判明しています。

彼女のお父さんは現在行方不明。
刑務官だったお父さんはイ・ジュニョン脱獄の折に巻き込まれているのですが、
世間では脱獄の手引きをした共犯とみなされていて
ジアンは犯罪者の娘として幼少期を過ごしたようです。

ヒョンとの出会いの経緯はまだ具体的には描かれていないものの
ヒョンが教会の告解室で「お父さんを殺したのは僕だ」と
自分を責める発言をしたのを聞いて以来
ヒョンが韓国にいるときはずっとストーカー、いや、本人曰く「監視」していたそう。

彼女の中で義務でありつつ、ライフワークとなっているヒョンの監視。
でも彼のいない間は禁断症状が出ていたそうだから、
見つめていたいというかずっと心配というか、いつも彼が心にいるんです。
ヒョンとの関わりが深まるとロマンスが期待できそうです。

ヒョン自身、自責の念と背負ったものの大きさから甘んじて孤独を受け入れてきた人物だから、
多くを知った上で離れないジアンはきっと心の癒しになるはず。
ジアンはそういう情を感じる子です。

さて、ジアンの所属している特殊犯罪チーム。
新しいチーム長がやってきてバランスがよく、雰囲気のもいいチームになってます。
イ・チョニはどこか温かいムードがあるので、こういうリーダー役はドンピシャですね。

それにしても、ソ・イングク君、良いな~

2016.6.22
2話まで割とシリアスなんだ

ラブコメがお得意のチャン・ナラと、DVDパッケージのイメージから
勝手にロマコメだと思い込んでいたものの、いざ見てみたら割とシリアス。

それでもチャン・ナラ演じるジアンのキャラクターはラブコメによくあるパターンの
がさつで女を忘れた仕事人間、って感じに仕上げてあります。
ヒョンのツンデレを呼ぶ魅力の布石でしょうかね^^

一方のソ・イングク演じるイ・ヒョンは、天才的な頭脳を持って生まれたまさに天才。
けれど、母を亡くし、サイコパスなどの犯罪者研究を行っていたプロファイラーの父に、
反社会性障害の芽を持つのではと不安がられた矢先、
サイコパスの一人、イ・ジュニョンがヒョンの父を殺害。
家から逃げ出した弟が行方不明となり、
事件を境に自身はまばらに記憶をなくしてしまったという過去を持っています。

今はNYで犯罪学を教える教授であり、優秀なプロファイラー。
韓国から女性殺害事件に関する資料を受け取ったヒョンは、
そこに弟とつながる絵と犯行現場に残された次の殺害現場の情報を見つけ、
急きょ韓国へとやって来たのでした。

十数年前の父の事件を紐解きたいヒョンだけど、事件の詳細は上層部が封印。
とはいえ、ジアンはその資料を持っています。
彼女もまた殺人犯イ・ジュニョンを追う一人なのかもしれません。