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相続者たち ハマり度☆凝った脚本が逆に・・
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もっと知りたい韓国TVドラマvol.62
●2013年 韓国SBS  全20話  
●原題:王冠を被ろうとする者、その重さに耐えろ-相続者たち
●演出:カン・シンヒョ ブ・ソンチョル   
●脚本:キム・ウンスク
●出演:
イ・ミンホ(キム・タン) 
パク・シネ(チャ・ウンサン) 
キム・ウビン(チェ・ヨンド)
●視聴:2014.12.14-2015.1.3  KNTV
●Story
ウンサンの家は言葉が話せない母が家政婦をして女手一つで生計を立ててくれているが
姉がアメリカに留学し家計を助けるために自身はバイトに明け暮れる毎日。
そんな姉が結婚のために送金を頼んできた。
出口の見えないこの暮らしを変えたくてそのお金を自分で渡すという口実で渡米し成
功するまで戻らないつもりだった。
でも姉は結婚などするわけでもなくお金を持ち逃げ・・・。
頼れる人も場所もないアメリカで偶然知り合ったのは財閥の御曹司キム・タン。
彼は異母兄に疎まれてアメリカに追いやられ寂しい思いを抱えているのだった・・・。
レビュー
1-4話 5-8  9-12  13-17  18-20完
高2、格差を越えようとする二人のロマンス
超セレブたちの世界を詳細に描き本国で高視聴率を取った話題作

私個人のハマり度はぼちぼちでした。
レビューはどこがハマれなかったのかを記したものとなっています。
望まれない方は読むのをお避け下さい。



このドラマの売りは高い障壁を乗り越えハッピーエンドにたどり着く若い二人の初々しい恋と
財界・司法界の頂点に君臨する超セレブたちの姿を踏み込んで脚色して
見せたところにありそうです。
本国韓国ではすごい視聴率を取った人気作となっています。

ただ国民性なのか、視聴した私個人の生きた年輪の問題なのか、
その両方に力を入れて描けば描くほど、ハマれなくなるという
反比例さながらの心境で見てきました。

ロマンスそのものはラストに繰り返し出てくるように、
18歳(数え年)高2の二人が落ちた熱い恋の1年間を描いたものなので
思春期まっただ中の財閥御曹司次男タンは彼女さえいれば何を失ってもいい、
と利己的な判断をします。
ヒロインは現実をよく理解しているけれど、
愛ゆえにリスクを覚悟してタンの気持ちに寄り添います。
純粋で正直、愛する人々の幸せだけを願い、
巨大グループを自分のものにしたいという欲がまるでないタンだからこその
一直線ぶりなので、そうと割り切って見てきました。

でも一方でセレブの世界にあり得る暗部に踏み込み、
彼らをひとりひとりの人間として詳細に構築し描こうとすればするほど
そしてそのストーリーを伏線として主人公の恋を見れば見るほど
シラケてしまっ
たんですね。

あれほど、財界の力関係を計算して次の一手を練り、時に危ない橋を渡り、
他人をしいたげることもするけれど、自分も犠牲にして作り上げた
巨大な会社やシステムを破壊されないよう守り戦い続け、時には敗れ、
また立ち上がる面々の努力を描かれれば、
それを無視するタンの行動は応援できるなくもなる、というもの・・・。

これらの背景は二人が乗り越え愛を成就させた時の達成感を得られるための単なる障壁、
と思えれば胸キュンだったかもしれないですが、
人生において、愛だけあれば生きていけると信じて猪突猛進することが
どれほど周囲を困らせるのかが分かっていない18歳のロマンスは
さすがにハマれなかったかな~。

結局、グループを率いるという義務と使命を受け入れた長男ウォンは
いつ終わるともしれない孤独な道を進みました。
ラストは能天気にヒロインとラブラブ散歩する姿じゃなく、
兄の重荷をいくらかでも引き受けているというエピソードでもあれば視聴後感変わったかも。

人それぞれ、一番大事なものというのは違っているから、どれを選択するかは自由。
でも自由に道を選択できない人もいて、
その中で自分の存在意義を見出していくしかないこともある。
あの主人公が今後、きちんと大人になっていくことを願う心境です。

今回も素敵な俳優さんたちの見事な演技は堪能できました。
好きな設定・展開は十人十色ということで勘弁ください。
人気脚本家キム・ウンスクさんのまた違った次回作を楽しみにすることにします。

そういえば、財界・司法界・メディア界のセレブは描かれていたけど
政界・スポーツ界・芸能界の子弟はセレブとして出てきませんでしたね。
韓国では政治家やスポーツ界というのは一世代限りという考え方なのでしょうか。


2015.1.3
20(最終)話まで高2の青春だったとしておこう

ウンサンと引き離され、頭では彼女と距離を置くのがウンサンのためだと分かっていても
抑えられない寂しさから自暴自棄になるしかないタン。
そんなタンを見て、会長はタンの母を責め、会長とは別れる潮時だと心に決めました。
自分から離れていく人すら、自分の管理下に置こうとする会長。
会長のもとに誰もいなくなったその時、会長はくも膜下出血で昏睡状態となりました。

すぐさま動いたのは帝国学園理事長をしている戸籍上の妻であるジスクさん。
過去経営権を巡って会長に敗れた兄弟たちを丸め込んで
会長解任案を臨時株主総会の上程しました。
ウォンはタンと今は帝国建設の副社長となっているチャニョンの父と共に
否決の委任をもらいに海外にも足を運び、
大株主であるイ代表やヨンドの父の委任状も得られ二人の兄弟は力を合わせて
帝国を守り抜きました。
その後目覚め、手術を受けられた会長は命を取り留めたものの仕事に復帰は出来ず、
ウォンがその帝国を引き継ぐことになりました。

帝国グループの頂点に立つため、ウォンは政略結婚に同意し、ヒョンジュとは別れ
さらなる孤独なステージへと進んだわけです。

数え年18歳の誕生パーティー、記者の集まる中をウンサンを連れて姿を現してから
タンは公にウンサンを恋人として父に認めてもらうことに成功しています。
10年後、自分の周りの人すべてが幸せに微笑んでいることを願う純粋で正直なタンでした。

2015.1.2
17話までテーマは何なのかな

これは大きな障害に立ちふさがれた高校生のロマンスというのは確か。
幾多の家族や友人たちとのやり取りやストーリーの中から、
根底に流れるテーマとは何なのかを必死に考えながら見てるところ。
テーマが見えそうでまだ見えない私。

庶子という理由で婚約を破棄されること間違いなしとなった今、
ラヘルのお母さんイ代表とユン室長とのスキャンダルを掴んだタンのお母さんは
先に強気の婚約破棄をしかけていきました。
財閥の令嬢としてわたってきたイ代表はごく理性的に現状を処理し
結果世間に18年間隠し続けてきたタン出生の秘密が曝されました。

と同時にタンの父会長は借用名義で寝かせていた株をタン名義に切り替え
ウォンと同等の大株主にしたことでタンを世間から一目置かれる存在へと変貌させ
庶子スキャンダルをねじ伏せました。

こうなった今、会長はウンサンの存在がタンの未来を邪魔する者のひとりとして排除にかかり、
ウンサンを守るために愛する父・兄を敵に回すことを決めたタン。
でもタンが大株主となって振るえる力の使い道は全く理解しておらず、
ウンサンを守りきれずに彼女はひっそりと消えるしかありませんでした。

タンのためでもあり、母のためでもあると理解しているウンサン。
最初からこの恋が成就するとは思っていなかったとは思うけど、
タンの語る心強い言葉を信じないわけにはいかなかった彼女の気持ちを今更ながら知って
彼女をいかに苦しめたかやっと思い知ったタンは自暴自棄になっています。

ヨンドを信頼できる大事な友達と認識したウンサン。
ヨンドもまたウンサンを大事に思うからこそ、タンとの別れに傷つき悲しむウンサンを
見守り慰めるしかできないところ。

兄ウォンはタンを大株主にしたこのタイミングで社長解任案を株主総会に提出した父に面食らい
大株主と面談しつつ地盤を固めることに専念しました。
ただ、いざ蓋を開けてみればこれは父会長の芝居でした。
ウォンはそこで何かを掴みもしたけれど、恥もかかされた形に。
この一件でタンにとっては愛する人たちが弟の人生のすべてだと知ったウォン。
骨肉の争いを繰り広げるしかない腹違いの弟という存在としてではないタンに
気付いた機会でもあったようです。

2015.1.1
12話まで変化がではじめた

タンははっきりとウンサンを好きだと伝えてきました。
ウンサンだってタンに惹かれているけど、二人が結ばれるという未来は見えない。
その溝を越えるために何をすればいいか、という実際的な問題に対峙し始めたタン。

一方で、ヨンドもウンサンのことが好きなんだと認識し気持ちを伝えても来ました。
タンと張りあい、タンの物を奪いたいという気持ちじゃなく、
自分の気持ちに寄り添った声をかけてくれるウンサンに癒しをもとめているから。
周りにも自分にも厳しいが女性関係の乱れた父から去るしかなかった母を失い
ぽっかり空いた心の穴ををこれまでどうすることもできずに荒れてきたようです。

それぞれが現状のなかで鬱屈しただやけになるだけの生活では
求めるものが得られないとようやく気付いた様子。

タンの年頃にはすでにそれに気づき、まさに王冠を被ろうとし
その重さに耐え努力し続けてきたのはタンの兄ウォンでした。
彼にも愛する女性ヒョンジュがいるのだけれど、二人の間には歴然とした壁がある。
まずは帝国グループの真の後継者として認められることが先であることを分かっていて
その立場が愛人の子でありながら正妻の子として世間に認識させられているタンに
いつ会長の一声で奪われるかもしれないという危うい土壌の上で
常に自分に打ち勝つことを強いられてきました。

ウンサンの存在によって、タンが何に気づき、どう動くのかが大きな変化の鍵となるはず。
ただ、兄ウォンと共生できる道を選んでくれるはずだと願うところ。

タンが現状打開の方法としてラヘルとの婚約破棄を確実なものにするために選んだのは
自分が庶子であるとラヘル、そしてラヘルの母イ代表に教えること。
と同時に、一生隠れて暮らすしかない母を表舞台に出す荒業ともなりました。
これは方法として良かったのかどうか、かなり厳しい展開が待っていると思うけどね・・・。

2014.12.30
8話で彼らの気持ちを汲もうと見てる

ウンサンはタンの父である会長の好意で超セレブたちの通う帝国学園に特別入学したのだけど
会長の狙いは”息子タンに近づくことはならない”と肌で実感させることでした。
案の定、国を動かす経済界、司法界に君臨する親を持つ子弟たちの集う学園は序列が明確で
どれにも当てはまらないウンサンのような生徒は激しい排斥の目に遭わされると同時に、
彼らとは交わることはないのだと実際に身をもって痛感させられました。

ただウンサンにとって幸か不幸かタンに好意を抱かれ、
そして学園を恐怖で仕切ってきたタンのライバルヨンドにも好意を寄せられたことで、
微妙な展開になってきました。
ヨンドはウンサンが転入してくる前に行きつけのコンビニで彼女に出会っていて、
少なからず好印象だったようです。
彼女が金持ちの子でないことを知っても尚、
父との軋轢に苦しんだ時にはウンサンに会いにやってくる心境に純粋なものが垣間見えるんです。
当然ヨンドの気持ちに気づいたタンは、ウンサンを取られまいと必死になりそうです。

ウンサンとの間にある格差を越えようとするタンの姿は
愛人の子である自分を疎む兄との溝を埋めたい気持ちの投影のようにも見える。

ウンサンは金持ちにおもねったり、むやみに卑屈になったりしないタイプの子で
自らの立場を受け入れつつ、ただいつか抜け出そうと必死な姿に
権力や金や、それがあるために人を傷つけることに鈍感になっている周りの大人とは違う
何か癒しのようなものを二人から求められているのかもしれないね。

ただ、タンから別れを告げられた許嫁のラヘルは指をくわえてみてるはずはないし
当然ながらタンの気持ちを汲んでくれる親たちじゃない。
でも兄ウォンにも格差があるために結ばれない愛する女性ヒョンジュさんがいるので
もしかするとタンの気持ちを分かってくれて溝が埋まるかもしれないですが。

2014.1216
4話まで青春ロマンスって感じ^^

なんかね~若い子たちの初々しい恋の始まりを暖か気持ちで見ちゃう私は
もうお母さん世代ってことだわww
イ・ミンホ君はほんとに美男だけどトキメクって感じじゃないんだよね~
これからぐんぐん引き込まれるんでしょうか(笑)

さて、異母兄に疎まれアメリカに追いやられて3年目のタンは大財閥帝国グループの御曹司。
長男ウォンは会長の今は亡き最初の妻の一人息子、
そして次男タンは二人目の愛人の子。
今現在会長には最初の愛人だった人が妻として戸籍に入っていて
子を産んだ二番目の愛人タンの母と顔を合わせれば喧々囂々です。

アメリカで寂しいタンが出会ったのは、頼りにしていた姉に母が工面したお金を持ち逃げされて
見知らぬ土地で一人ぼっちになったウンサン。
同郷の韓国人であり、自分の周りのセレブに多い排他的な思考回路がなく、
一緒にいて気が楽なウンサンに無意識に心が寄りかかろうとしてしまうんです。

二人は遠く離れたアメリカで初めての出会いをしたのだけれど、
実はウンサンの母が家政婦をしているのはタンの実家で、
ウンサンの幼馴染チャニョンの父は帝国グループ会長の信頼厚い秘書室長です。

タンの周りにはホテルオーナーやアパレル企業の社長、検察局長、
放送局長の息子・娘たちがひしめいています。
タンには親の決めた許嫁ラヘルがいるんだけど、彼女のお母さんはアパレル企業社長で、
同級生ヨンドの父であるゼウスホテルのオーナーと再婚という名の企業合併を進めています。
まるでアメドラ「OC」を見てるみたいだね~

ウンサンが帰国した後も彼女を思い出してしまうタンは、家族恋しさも相まって
お兄さんとギクシャクしてしまう事も覚悟で帰国しました。
結婚する長女に家の補償金を使ってしまい住み込みとなった家政婦さんの次女が
あのウンサンだと知ったら・・・。タンの恋心は高まってしまいそうです。