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ナイン
~9回の時間旅行~
ハマり度☆工夫と構成の妙
シンプルBOX


DVD-SET 1
DVD-SET 2
●2013年 韓国tvN  全20話
●演出:キム・ビョンス(ヴァンパイア検事・イニョン王妃の男)
●脚本:ソン・ジェジョン(イニョン王妃の男)
●出演:イ・ジヌク(パク・ソヌ) 
チョ・ユニ(チュ・ミニョン)
チョン・ドンファン(チェ・ジンチョル) 
チョン・ノミン(チョンウ)
●視聴:2016.2-3.18   dtv
●イントロダクション:
テレビ局でアンカーを務める記者のソヌは、ヒマラヤの警察から兄が遭難で亡くなったと連絡を受けた。
遺品には自分と最後に撮った写真のほか、兄が最後まで握りしめて離さなかった”お香”があった。
ソヌと兄には、家族を崩壊させたチェ・ジンチョル会長へのある恨みがあり、
兄が亡くなった今、病を抱えるソヌにも時間が残されていないのだった。
レビュー
1-2話  3-4  5-7  8-11  12-15  16-18  19-20
タイムスリップの定石を少し変えることで
展開に妙が増す、見事な脚本と設定でした
噂通りのおもしろさでした。
タイムスリップできる、という設定を敷くことで起こる葛藤や喜怒哀楽を描いてきた本作。

本作の設定は工夫されていて、
同時代に同一人物が存在できて会話もできてしまうとか、
タイムスリップ先は現在から20年前という縛りがある一方で、
20年前にタイムスリップした人が直接関わった事物による影響は
本人がその場にいなくても効力を発揮し、未来が変化する。
ちょうど20年後、お香の存在を知るものには
複数の記憶が存在し、何が変わって何が変わらないかを知ることができるというもの。

限定的な”お香”タイムマシーンのルールゆえの面白さで。
それを20話かけて展開させ、ラストまで一気に引っ張れるだけの構成力は見事でした。

さて、ラストの解釈はどうでしょうか~。
ラスト、お香を一本握りしめて雪原で倒れるジョンウのもとに登場するソヌはもう初老のイメージ。
あのまま生きて58歳となり、遺品となった兄のお香をちょうど20年後に使ったのか?
いやいや、それならあんな悟った表情はしないはず。
やっぱり、どんな手を尽くしてもソヌは38歳で亡くなるしかなく、
臨死の兄を迎えにやってきた霊のようなものだったのか?

ミニョンから”遺言”の話を聞かなければ結婚という2013年4月にたどり着けたのだろうか?
それとも20年の間に38歳のソヌの記憶を持つ人たちによって
少しずつ未来が変化していた可能性もある。
可能性は無限ゆえに、これ、という解釈はできない仕組み。

過去を変えるというタブーを冒したところで、そもそも絶対的なハッピーエンドなどない現世。
そんな当たり前のことを再確認できるファンタジードラマでした。
面白かったです。


2016.3.18
20(最終)話まで最後まで面白かった

ジンチョルに電話ボックスごと車で激突されたソヌは瀕死のまま半日以上。
やがて夜になり雨が上がり発見され通報されたときには死亡していました。
その間、携帯にヨンフンあてのメッセージを5回残していたソヌ。

ヨンフンとジョンウは式場に現れないソヌに起こった不吉な思いを警察署で確認しました。
すでに過去が変えられ、ジンチョルは権力とは程遠い暮らし。
そのジンチョルが20年前にソヌを殺したと語り、身元不明者の事故として処理された
ソヌの所持品として携帯電話が残されていました。

ソヌはお香が禁断の果実だとすれば、
他の人たちにとって時間旅行をして過去を変えていく自分自身こそが呪い、
そんな俺はお香を使い切った今この世を去るしかないと悟っていました。

瀕死のソヌを最初に発見したのはシアだったミニョン。
彼女に、俺と同じ顔をした男に出会ったら人生をダメにされるから決して近寄るな
と最大限の愛を伝えてこと切れたソヌ。
2013年のミニョンはソヌが1993年で命を落としたことを知りました。

あれから14年、18歳のソヌや小学生だったミニョンは自らの人生を生き、
とうとう放送局で出会いました。
遺言として語られた”ソヌにそっくりなおじさん”の言葉を覚えていたけれど、
ソヌへの愛情を募らせたミニョンは5年かけてソヌの気持ちを引き寄せ
2012年12月、ネパールのポカラへと出張の時がきました。

その直前、ミニョンから38歳のソヌが残した言葉を知ったソヌ。
自分の早すぎる死を回避するためには、脳腫瘍以外にももう一つ
”ミニョン”がカギとなる何かがあると察知したソヌはポカラへと飛びます。

今の自分の行動が、未来の自分を助けることができる可能性を信じることにしたソヌ。
ミニョンを幸せにするというシンプルな願いのために行動するソヌ。

このタイミングで兄がネパールへと行ったことによる”お香”との出会いを知る由もないソヌの願いが
果たして叶ったかどうかはわからない。

ジョンウが雪の上でお香を握って倒れている。
老境に達したと思えるソヌが”兄貴久しぶり”と言って手を差し出すところでエンド。

2016.3.16
18話まで先が気になる

ジョンウの意識は戻らず死亡。
病院にやってきたジンチョルは不可解な事象の答えをソヌに求めました。
「タイムマシーンのようなものがあるのか?」「ある」

その言葉を裏付けるように、ソヌが襲撃に遭った30分ほど前のメール履歴から
”お香”がその役割を果たすのだと気付いたものの
過去20年、成功するためにやってきた違法な仕事のつけを取らされる予定で
裁判の末、10年ほどの懲役が待っているところ。

8本のお香を使ってきて、事態はよくなるどころか悪化の一途。
そんなタイミングで最後のお香が消えました。
20年前のこの瞬間、お香は刑事によって18歳のソヌのもとから
ジンチョルのもとへと移動。

その新たな記憶を受け取ったジンチョルは倒れたふりをして裁判を延期にし。
お香を使って20年前に行き若きソヌを殺害するよう
パク・チョルミンに電話で指示。
察知した現代のソヌがおよそ10分ほどお香が燃えたあたりで消火し
残りのお香を持ち去りました。

ただ・・・、20年前のその日はジョンウとシアの母の結婚式が行われた日。
ソヌは残りのお香を使い、殺されそうになる18歳の自分=ソヌを助け、
父の死の真相の証拠となるビデオテープを渡し、
それを、のちの自分の上司となる信頼できる記者オ・チョルミンに託しました。

ソヌはすぐさま式場にいるジョンウに電話しこのことを話し、
改めて自首を進めました。
弟の命が狙われたこと、今後愛する人とその子を逃亡者の妻子には
できないという覚悟とを促したことでジョンウの覚悟は定まりました。

その瞬間、現代では海外で奉仕医療活動を行うジョンウの姿が。
ミニョンはソヌとの結婚式を待つ新婦に。
ジンチョルは病院長になることなく、医療器具を扱う老人に。

全てがハッピーエンドへと収束するというというとき、
ソヌは最後の時間旅行のタイムアップの時を迎えました。
けれど、何分超過しようと戻れない・・・。
ソヌはお香に最後までもてあそばれたと、
携帯の録音機能にヨンフンへのメッセージを残しているとき、
通りすがった20年前のジンチョルに電話ボックスごと轢かれ瀕死です・・・。

2016.3.14
15話まで収拾困難に

ミニョンの記憶は否定することができず、ソヌはミニョンを受け入れることに。
高熱で眠るミニョンを看病しながらそう決めたソヌ。

そんなソヌのもとに、捨ててきたはずのお香が戻ってきました。
燃え残ったお香が警察から20年前のソヌの持ち物として送られてきたもので、
きっと38歳のあなたのものですね、というメッセージが。

あのお香がある以上できることはすると決めたソヌ。
もともとは兄の願いから探し求めたものということで
全てを話し、兄の意向を汲んで動くことに。

兄の願い、それはあの時に”自首しておきたかった”ということ。
8本目のお香を使って当時のジョンウが自首するよう説得することと
自首によって、ジンチョルの悪事も止められるよう証拠映像も渡す。
この2点が目的でした。

ただ、過去7回の時間旅行が影響し、
現場に現れていた謎の男=ソヌの顔写真を入手したジンチョルは男を手配。
ソヌは命を狙われ、刺されて川に飛び込むしかありませんでした。
タイムアウトが来て現代に戻ったソヌは緊急手術。命を取り留めました。

当時のジョンウはソヌから語られた短い会話を受け入れて自首。
しかし、ジンチョルに取り込まれていた刑事はその自白と証拠を握りつぶし
結局はその作戦は失敗してしまいました。

式数日前でありながら連絡が取れないミニョンを心配し続けたカン先生は
彼女がソヌの家にいたことを知り、二人の仲に疑念が膨れ上がり、
叔父と姪の近親でありながら男女の関係にあったのではと騒ぎを起こしました。

手術が成功し退院してもスキャンダルでアンカー復帰は難しいソヌ。
そして復帰どころか、まだ駆け出しのミニョンはもっと不利、辞職することに。
ミニョンの決断は、叔父と姪の関係を貫くこと でした。

落ち込んで酒浸りのソヌ。
一方でジョンウは大事な人たちの幸せをつぶし続ける自分は
出生そのものが忌まわしいとの嘆きは深く、自殺未遂をはかり意識不明。

そんな中、ソヌが刺されたナイフとともに証拠として犯人のDNAが見つかり
犯人が逮捕されました。
20年前に使っていて刺した男とともに川へと消えたナイフが
今回パク記者殺害未遂の証拠品だといわれた犯人はジンチョルに連絡。
ジンチョルはソヌが20年前に現れたことを信じるしかありません。

2016.3.11
11話までそんなことも

2013年が目前となった大晦日のその日、
現代に戻ったソヌはその足で兄をなじりに向かいました。
父を死なせたこと、嘘をついていたことや、ジンチョルを恨ませるような人生を
なぜ歩まされたのかというようなあれこれをこぶしに込めて・・・・。
されるがままのジョンウ。きっと後悔を抱え続けていたはずです。

事後処理のために7本目のお香を使って20年前に戻ったソヌは
兄がジンチョルの子だという出生について母をなじられ、
それに耐えきれなくなって父を突き飛ばした結果起こった事件だったことを
録画した監視カメラ映像から知りました。

香は神がくれた贈り物ではなく、呪いでしかないと気づいたソヌは
燃え盛る院長室の隣の部屋にお香の入った筒を置き去りに=捨ててきました

戻ってからソヌはジョンウに連絡し、
許せるはずもないが、薬に頼るのはもうやめて妻子と幸せになれと伝えました。

ジンチョル会長が殺害犯ではないと判明したものの
父院長がなくなった現場で、母を言いくるめ、ジョンウンに自首するなと説得し、
現場を偽装させる業者を雇ったジンチョルの過ちは許せないソヌ。
録画してきた映像をジンチョルに見せ、
証拠を押さえた以上非人道的な真似は今後いかなる場合も許さないと宣言しました。

けれど、ジンチョルは院長がなくなったときに飛び込んできたという
謎の男が誰か探し続けており、22年前の4月、
とうとうソヌがソヌ母と眼鏡店で買い物していた時の映像を入手。
あれが大人のソヌだったと今になって思い出したことに首をかしげつつも
不可解な関連に何かを見出そうと思案するジンチョルです。

ミニョンが付き合い始めたヨンフンの後輩カン先生との縁談が進み、
もうすぐ挙式という4月、
ミニョンがソヌの家から持ち帰った「ボディーガード」のLPの中から
「I will always love you.2012.12.23ポカラにて J.M.Y」
と書かれたメッセージが出てきて、同じころポカラに取材に行っていた
ミニョンが浮気したのではとカン先生に疑われ口論に。

けれど、このことでミニョンはあるはずのない記憶のかけらをキャッチしてしまいました。
次第に鮮明になるもう一つの人生の記憶。
ソヌと結ばれた、ソヌの後輩だったチュ・ミニョンの自分。ソヌが否定しても消えない記憶。

再び会う約束をしながら会いに来ない38歳のソヌに、
会いに来てくれとメッセージを家中に残し始めた22年前のソヌ。
ソヌが直接影響したことで誰かが動けば、現代の状況が変化してゆく。
22年前のソヌとあったときに落とした薬から
脳腫瘍の疑いを知ったソヌとヨンフンはその後対策を講じて
なんと現在のソヌの脳腫瘍は消えてました。

ただ、脳腫瘍だった時と同じ頭痛は続いており、
歴史が変わってしまっても、ソヌの記憶、痛み、そういったものは残ったようです。

2016.3.9
7話まで歪んだ現実と真実

兄ジョンウに20年前のシアが連絡した地点でミニョンが目の前から消え、
ミニョンは戸籍上ソヌの姪となっていました。
ジョンウも死ぬことなく医者として生きており、
同じ病院に勤務となっているヨンフンは衝撃を受けました。

お香によるタイムスリップのことを知っているソヌとヨンフンだけが、
元の記憶、そして変わってしまった出来事の二つの記憶を持っています。

ただ、ヒマラヤに行くことにならない今の世界を生きても
ソヌはお香とあの日一緒に持って戻ってきた映画「ボディーガード」の
LP版が手元にあるという事実の意味を模索しています。

現状では兄が愛する人と一緒になれ幸せを得たことを素直に喜んでいたソヌ。
だけど、自分が愛したミニョンと永遠に結ばれない関係になったさみしさを
かみしめるしかなくなってしまいました。

けれど、様子が見えてくるに従い、兄はやっぱり心の弱さを露呈し
薬物に依存していることがわかり、
また兄と結ばれた奥さん=ミニョンの母は、結婚に反対していたお父さんが
事故で亡くなったおかげで結婚できたようなものである
という事実に後ろめたさを抱き続けているようです。

さて、12月30日夜、ソヌは11時ころに火事で亡くなるお父さんを救うために
5本目のお香を使いました。
寝ていた当時のソヌを使ってお父さんを家に帰らせることに成功し、
病院で監視カメラ映像を見つめていたソヌが見たのは兄ジョンウ。
あの日恋人とずっといたと証言していた兄のウソが見えた瞬間でした。

兄が何かを知っているという不安が消えないソヌは気を取り直して
深夜12時のニュースへ。
そこで、”自分は院長を殺害していない”といい続けていたジンチョルから
”病院に寄った12時半には院長はすでに死んでいた。
火事は2時ころ発生した。”とメッセージを受け取ります。
安心したのもつかの間、病院に戻った父を助けたくて
すぐさま6本目のお香を使います。

ソヌが見たのは血だらけになって倒れる父のもとから逃げてゆく兄の姿、
そしてこと切れた父の前で、
うろたえながら事態を否定するばかりの母の姿でした。
そう、心を患った兄、認知症で記憶から遠ざかった母は
自分の知らない父の死の真相を抱えていたと気づいたソヌ。真相は残酷です。

2016.3.7
4話までガンガン使うのね

スピーディーで複雑な展開を見せそうな本作、
きっちりついていかないとね^^

さて、ソヌはお香がタイムマシンの役割を果たしていると気づき、
兄の遺品の手帳の記述から、
お香がもう9本あったこと、
それは20年前のヒマラヤにあったロッジの201号室窓際に設置されていた
ベッドのマットレスに隠されているという情報を得ました。

手元にあるおよそ10分ぶんのタイムスリップを可能にするお香の残りを使って
ソヌは香をゲットし、兄が切に望んでいた家族の幸せに使うと決めました。

1本目を使い、父が火事で亡くなる病院の構造を確認に行き、
そこで副院長ではあるが頭角を現していないジンチョルに会いました。
彼が後に行う非人道的な実験を阻止するためにも、
この時代で彼の悪行を止めておくことを心に決めました。

2本目は親友ヨンフンにタイムスリップが現実であると伝えることに使用。
わずかな時間を治療に使えとせがむヨンフンを
協力者として引き込むことが目的。それは成功したようです。

3本目は自分が知らなかった兄の願いをかなえるため。
1本目の時に、兄が子持ちの女性との別れをお父さんから強制され
失意のどん底に落ち込んでいたと知りました。
その後の兄の姿を知るソヌとしてはその女性との仲を取り持っておこうと決め、
兄がしたためた彼女への手紙の住所を訪ねていきました。

そこには自殺を図った女性と、そのことにうろたえる娘シアの姿。
すぐさま病院へと搬送させ、病院でシアに
「このおじさんとお別れしたことがつらくてお母さんは死を選ぼうとした。
この人に連絡すればきっと助けてくれるよ」と
ジョンウの連絡先を渡してきました。

4本目は、20年前の今日クリスマスイブに
お母さんに申し訳ないことをしたことを思い出したソヌが、
素敵なペンダントとごめんねのメッセージを渡してきました。
そのペンダントは認知症を患った今のお母さんの首元に光っています。

少しずつ過去の影響で現在が変化を見せ始めた今、
愛するミニョンが突然目の前から消えました。
ちょうど、20年前の今、シアがジョンウに電話した瞬間。
そう、ミニョンはお母さんの事情でチュ・ミニョンという名前になった
ユン・シアその子だったみたいです。

残りもう5本しかないよ?

2016.2.28
2話まで惹き込まれるわ

いつかは見たい!と思っていただけに、
いざ見てみて手ごたえを感じるスタートだと本当にうれしいです。

ソヌの家族はかれこれ10数年も前に病院長だった父が火事で亡くなり、
母も認知症になって入院し、兄チョンウは家族を元に戻そうと奔走するが
正気を保てているかわからない時もあるほど。

幸せだった家族がこうなったある理由に、父の友人で現ミョンハン病院会長
チェ・ジンチョルのある陰謀があったと確信しているソヌとチョンウ。
いつかその罪を償わせようと、テレビ局アンカーを務める記者のソヌは
”報道”という場を使ってそれを成そうとしていました。

ただ、兄チョンウが遭難し亡くなったとヒマラヤの警察から連絡を受けたソヌ。
ソヌのショックは大きかった。
一つは愛する兄をなくしたこと、
そして自分は脳腫瘍に侵され、残り1か月も危ういという現状のなか、
母を一人残してゆく不安、
そして、愛する後輩ミニョンとの時間が少ないということでした。

兄は遺品の中に、息を引き取ってなお握りしめていたという”お香”を見つけ
焚いてみたところ、不思議な現象に気づきました。
香が燃えている間、自分の体ごと、家族が崩壊することになる
あの時代へとタイムスリップしているのではないかという事実。

脳腫瘍が見せる幻覚かもしれないと疑うソヌだけれど、
どうやら本当らしいと思うしかない証拠が積み重なってきました。
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