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2007年の韓国映画「最後の約束」を見ました

最後の約束

2007年公開の韓国映画「最後の約束」(原題:11番目のお母さん)を見ました。

キム・ヘスと子ども役キム・ヨンチャン主演のヒューマンドラマで、ちょうどエモーショナルな作品が見たいと思っていた時にNetflixで見つけました

今回は簡単に感想を書いておきたいと思います。

作品情報

☆2007年 韓国

監督:キム・ジンソン

脚本:ピョン・ウォンミ

出演
キム・ヘス(女)
キム・ヨンチャン(ジェス)
リュ・スンリョン(ジェスの父)
ファン・ジョンミン(隣家の男)

出演陣について

ジェス役キム・ヨンチャン君

は7歳ころから子役として活動していた俳優さん

私が見たドラマでは「パリの恋人(2004)」のヒロインの甥っこ、「ファッション’70s(2006)」のチュ・ジンモの子供時代を演じていた少年。

ちょっと記憶が薄れてしまっていてよくは覚えてないんですが…(笑)

本作は2007年の映画ということでヨンチャン君は13才、主演もこなす俳優として評価されていたころ。

けれど、2008年「少年監督」出演のあと俳優活動を休止したそうです。

7歳から活動し、愛らしくもきりりとしたヨンチャン君は引っ張りだこ。忙しく注目もされていて、14歳にしていろいろと決断したことも多かったということのようです

女役のキム・ヘス

脚本に惚れて出演を決めたというキム・ヘスはこの時32才。

人生の辛酸をなめてきた”女”が出会ったジェスという子どもとの出会いが彼女の人生の強烈な輝きにかわる瞬間を見せてくれました。

やっぱりキム・ヘスはすごい。力の抜け方も入れ方も絶妙でした。

冒頭あらすじ

小学生のジェスは生活保護費を持ち出してギャンブルしたり何日も帰ってこなかったりする父と二人暮らし。

ビラ配りのバイトをしたり、支給される食券を上手に利用しながらなんとか暮らしていた。

そんなジェスのもとに父親が新しい女を連れてきた。

彼女を母親と呼べという父。ジェスにとって彼女は11番目の母親となった。

彼女は常に気だるげで顔色も悪く、薬と注射器を持っていたためジェスは麻薬常習者だと勘違い。

しかし、彼女はすい臓がんの末期患者だった。

「最後の約束」とは

人生の終わりに出会ったのは自分を必要とし愛してくれる子ども

母子として愛しあう喜びと別れの悲しさを抱えた愛の物語

ハマり度

 4

二人がどんなふうに母子となっていくのか、求めていた幸せがどんなふうに二人の心を満たすのか悲しさの中に見える喜びを感じました。

 

~以下ネタバレを含みます~

ネタバレ感想

キム・ヘス演じる”女”は施設で育ち天涯孤独の身。

お父さんが”安く引き取った”と言うセリフがあったのでもしかしたら彼女は娼館などで生きてきたのかもしれません。

病気が分かり、体よく身受けさせられたとかそういうことなのかも…。

お父さんは休めば治る病気くらいに考えているのか、女をまたどこかへ買値より少し高めに売るつもりのようでした…。

女とジェスは一つ屋根の下で暮らす間に互いが見えてきます。

父親がいるせいで苦労し、時に殴られるジェスを守りたいと思ってしまう女

母親を知らない天涯孤独な女のほうが自分よりも気の毒だと感じ、幼心に面倒を見てやろうと思うジェス

ジェスのお母さんはジェスの幼いころにあのお父さんから逃げたようで、父親は今でもそれを引きずっている感じも受けます。

初めて生きたいと思った女

女に”糖尿病”だったと言われて、麻薬と勘違いして薬をすべて捨てたことを申し訳なく思うジェス。

それがきっかけで互いを守り合うようになってきた二人。

これまであきらめてきた家族とのことを作文にする宿題を今回はやろうとジェスを誘って二人で初めて出かけた遊園地は楽しかった。

けれど、作文に楽しくて幸せだったと書かれているのをみて、女はジェスの元を去ることにしました。

実は糖尿病ではなく助かる方法など何もない末期のすい臓がんを抱えていた女。

仲良くなればなるほど別れがつらく、ジェスには死期が近いことをもう言えなかったから。

でも会いたくて、ジェスが恥ずかしくないよう身なりを整えて参観にやってきた女。

ジェスから「お母さん」と呼ばれ、心から嬉しかった女は初めて生きたいと願いました。

愛されているという輝き

韓国では、自分の病気のことを子どもに言わないというのが当然の母の愛の表れのようです。

子どもの気持ちになれば、何も言わないままに逝ってしまわれたら、してあげられたかもしれなかった数々のことを後悔しそうなのですが、母の思いはそれよりも違うところにあるようです。

本作の”女”も、とうとう最後まで余命わずかであるとは伝えませんでした。

ただただジェスのことだけを思っていた彼女。

ある朝、冷たくなっていた彼女を見つけたのはジェス。

近所のパーマ屋の親子に助けてもらって埋葬し母を見送ったジェスは、後日母からという荷物を受け取ります。

ボタン一つで炊ける炊飯器。

母親はいつも子どもの食事が何よりも気がかり。

誕生日おめでとうという手紙には「お母さんと呼んでくれてありがとう」という控え目で最上級の愛情が詰まった言葉が並んでいました。

二人で決めた約束をこれから実行していくだろうジェス。

ケチな詐欺で捕まった獄中の父親の面会に行くジェスは自立していてまっすぐで強い。

これからは捨てられた子供じゃなく、お母さんと愛し合っている”という心の支えでジェスは笑顔で生きて行くにちがいありません。

さいごに

本作は受賞歴などはありませんでした。

けれど、キム・ヘスが母親役としてぐぐっとその力量の幅を広げた作品の一つとして挙げられる一本となりました。

泣ける・泣かされるヒューマンドラマとして数えていい作品ではありますが、感情を押し付けるような感じがないのが良かったと思います。

ほとんどジェスと女のシーンで、脇役にはリュ・スンリョンやファン・ジョンミンといった主演級のビッグネームが揃っていて、低予算だったという本作のテーマに賛同していたというのがよくわかります。

このドラマが見られて良かったです。映画も一期一会ですね。

 

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