韓国ドラマ

韓国ドラマ「ヘチ 王座への道」視聴感想

ヘチ~王座への道

2019年SBSで放送された韓国時代劇ドラマ「ヘチ」を見終わりました。

邦題は「ヘチ 王座への道」

2019.11.10からNHK BSプレミアムで放送開始ですね。→BSプレミアム ヘチ番組ページ

ここ最近ファンタジーやロマンスなどフュージョン系時代劇を多く見ていた気がするので、王道時代劇は久しぶりという感覚で見ました。

主演は除隊後初ドラマとなったチョン・イル。

後に第21代王英祖となる王子グムの苦難と成長の物語でした。

今回も私の感じたところを語っていきたいと思います。

前半で本作の魅力や時代背景などの基本情報を。ネタバレありの感想は後半で語っています。

作品情報

放送

2019年 韓国SBS 実質全24話

演出・脚本・キャスト

演出:イ・ヨンソク

一枝梅~イルジメ (2008)
妻が返ってきた(2009)
大風水(2012)
マウル~アチアラの秘密(2015)
ヘチ~王座への道(2019) 他

脚本:キム・イヨン

イサン(2007-08)
トンイ(2010)
馬医(2012)
華政(2015)
ヘチ~王座への道(2019)  他

キャスト

チョン・イル(イ・クム=ヨニン君)
クォン・ユル(パク・ムンス)
コ・アラ(ヨジ)
パク・フン(タルムン)
イ・ギョンヨン(ミン・ジンホン)
チョン・ムンジョン(イ・タン=ミルプン君)他

脚本は王道時代劇のキム・イヨン作家

王道時代劇の安定感を感じたのもうなずける、本作の脚本は「イサン」「トンイ」のキム・イヨン作家。

魅力的な人物像・主人公が乗り越えてゆく試練など、構成力とドラマティックな展開で視聴者を引き込む物語を書かれる方。

これまでの過去作が全50話以上だったことに比べて、今回はミニシリーズで実質24話構成。

ハラハラする緊張感はそのままに、よりスピーディーなストーリー展開で楽しめました。

演出のイ・ヨンソク監督は私が大のお気に入りだった「一枝梅」を撮られています。

活劇感があったので、なるほどとうなずきました。

冒頭あらすじ

イ・グム(ヨニン君)は第19代王粛宗の次男。

父王の寵愛とは裏腹に、世間では身分の低い母から生まれた王子ということで蔑視され育った。

聡明なグムは異母兄で世子のユンや異母弟フォンの妨げにならないよう政治と距離を置き放蕩王子として生きてきた。

しかし、父王の死、フォンの他殺によって覚悟を決めねばならない時がやってきた。

信頼できる仲間ができたグムは、フォンの死や民を苦しめる連続殺人の黒幕と思しきミルプン君と戦うことになるのだった。

予告編

ここで本国放送時の予告ティーザーを一つご紹介します。

日本語字幕はついていないのですが、本作のキャラクターが分かる動画となっています。

ティーザーにはヘチという動物を形どった石像が出てきます。

本作のタイトルとなっている“ヘチ”は 善と悪を見極めるという伝説上の動物

ドラマの大事な役割を果たした部署“司憲部”の象徴がヘチでした。

物語の時代背景とモデルは

グムは第19代王粛宗と後宮淑嬪チェ氏の間に生まれた第2王子のちの英祖。

淑嬪チェ氏はドラマ「トンイ」のヒロインとして描かれたこともあるあの方。

グムの兄で世子ユンの母はいくつものドラマに登場する張嬉嬪(チャン・ヒビン)。

そして22代王イサン(正祖)はグムの孫になります。

グムの父粛宗時代は

  • 後宮内でのトラブルや事件
  • クーデターで王位についた仁祖の長男で王になれなかった昭顕世子の末裔の存在
  • 朝廷内での派閥争いに敗れた党派の不遇

など、禍根の種は多い状況でした。

朝廷では官僚派閥・老論派の勢力が強く、また世子ユン(のちの景宗)には子どもがいないことで王位継承者問題などもあり事態が複雑に動いていました。

ヘチ の個性と見どころ

信頼できる仲間との出会い

主人公グムはその人柄や知性・徳で信頼できる仲間と出会い数々の苦難に立ち向かいます。

揺るぎない志を持つ仲間との関係性、信頼し合う姿などが魅力的に描きだされていて胸をアツくさせてくれました。

©SBS

ピンチを乗り越えてゆく達成感

もうだめだ、と感じる危機にグムは何度も出会います。

その都度、仲間の助けだけでなくグム自身の忍耐と知性、信念で新たな協力者を得て乗り越えていきます。

そのグムが人々にとっての理想の王へと一歩一歩成長していく姿も味わうことができました。

グム役チョン・イルのKstyleのインタビュー記事、読みごたえがあったのでご紹介します。

悪役ミルプン君のリアリティ

©SBS

王位をめぐってグムを目の敵にし、利害が一致するものを利用し、また自分も利用されながらグムを妨害したミルプン君という王子が登場します。

クーデターによって即位した第16代仁祖の長男昭顕世子の孫にあたる王子。

ただ昭顕世子は王になれず亡くなり、結果王位についたのはその弟鳳林大君(第17代考宗=グムのひいおじいさん)。

「本当なら自分が王になれた、グムよりは資格がある」という信念でのみ王座に固執し続けたミルプン君のキレ易い気性と問題の多い言動や周囲との関係など、ある意味わかりやすいキャラクターでした。

しかし、演じたチョン・ムンジョンの役の解釈と表現がよく、終盤へと進むに従って複雑な心境に達していくミルプン君のリアリティが増していました

ヘチ~王座への道 とは

過酷な境遇や、政争の中で成長してゆく主人公グム
歴代最長在位52年の歴史を残した英祖の王としてのスタート地点の物語

ハマリ度は

 3

史実を元にした歴史時代劇の面白さは、その陰にあったかもしれないストーリーを想像し膨らませドラマチックに展開されているところですよね。

本作はエンタメ王道時代劇好きな方はかなり楽しめるドラマだったと思います!

hobbit
hobbit
このあと後半では、ネタバレを含む感想やOSTについて詳しく語っていきたいと思います。

ここから後半はネタバレがあります

ご注意ください

 

ネタバレ感想

王の器があると父王から認められていたグムと仲間たちのストーリー。

グム自身の聡明さ、政治に対する吸収力の高さ、次々と訪れる危機を乗り越えるさまなど最後まで飽きずに見ることができました。

活劇感を高めた仲間との活躍

グムの義兄弟ともなった友の一人が不正を許さない信念の人パク・ムンス、そしてもう一人が悪人は逃さない捕盗庁の茶母チョン・ヨジ。

特にパク・ムンスはよくドラマなどに登場する暗行御史(アメンオサ)で有名です。

暗行御史は直接王命を受けて地方官吏などの不正を隠密に調査し取り締まる潜入捜査官のような存在で、パク・ムンスは英祖時代活躍したヒーローとしてよく描かれています。

本作でもそのキャラクター性が活かされているのも楽しめました。

政治とは何か、を追及した印象

本作は民への慈愛と行動力・決断力・覚悟を身に着けてゆく王の資質を持つグムという人物の物語ではありました。

ただ、私は“政治とは何か”という部分に関するシーンやセリフが実は最も印象に残っています。

グムが王として国・民のために今何をするべきかに注力する姿を見て、二大官僚勢力である老論、少論派の長がグムを王として認めていく姿が最も胸躍るシーンでした。

政治への希望と失望を知っていたミン大監

その中でも特に一大勢力を握っていた老論派の首長ミン大監が語る政治家としての信念と現実、それを経験してきた末にたどり着いた彼の結論などが深くて刺さりました。

まさに、ミン大監がかつて志した政治を夢見る若き政治家となったグム、その心に刻まれる先人の言葉という感じでした。

最初こそ対立する相手であったこのミン大監がどの人物よりもメンター的な存在になっているんです。

王族でも両班でも、政争という名の権力争いの中で失脚し家族を失う者、復讐を果たす者がいてその連鎖は永遠に続く。

ミン大監は官僚という立場でできうる限りの国の安定を求めパワーゲームに挑みつづけ疲れ果てた人でした。

“疲弊せず、失望せず、たとえ後退しても前進し続ける”ことが政治だと語る。

新しい王が少しでも長く前進し続けることを願って勇退したミン大監が実は一番カッコよかったです私。

©SBS

ミン大監を演じたイ・ギョンヨンさん↑

ドラマでの重鎮役も、親世代役などと同様に時代と共に移り変わっていく感じですよね。

今は会長役やボス役、重鎮役で引っ張りだこのイ・ギョンヨンさん。

一番カッコよかったと感じたのはミン大監、

二番目はタルムンかグムかってとこかな~(笑)

OSTを2曲

劇中はあまりボーカル入りの曲は流れていなかったと思うのですが、エンディングで流れたこの2曲、なかなか良かったんですよ。

まずは時代劇で流れる悲哀を感じさせるバラード曲はこういう感じという曲

ジョンイン「純愛」

そしてもう一曲は

中盤からエンディングに流れていたこの曲、サビが耳に残るんです。

チョン・ウソン(ノウル)「風が伝える物語」

いい曲ですね~。

 さいごに

ヘチ~王座への道はまさに王道時代劇という印象でした。

24話ほどで展開するのもちょうど良かったこと、そして本作ではロマンスも”ほわっ”とあるくらいでちょうど良い分量だと感じました。

「思いっきりハイキック」から見ているチョン・イル君がついに王役をするほどまでになったという感慨もひとしお。

体も一回り大きくなったように感じるのはオーラでしょうか(笑)

名バイプレーヤーさん方の迫真の演技を堪能することができたのも良かったです。

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