NetflixオリジナルとしてUltraHD画質で製作配信された韓国時代劇ドラマ「キングダム」シーズン1。
ホラー苦手、ゾンビ興味ない、そんな私が一気見してしまったビンジ案件となりました。
主演はチュ・ジフン、ぺ・ドゥナ、リュ・スンリョンと豪華!
後半がネタバレになっていますので、前半はネタバレなしでお読みいただけます。
シーズン2の視聴感想をお探しの方はこちらです↓
放送・スタッフ・キャスト
シリーズ
配信:Netflix 画質:4K/UHD
シーズン1 | 2019.1.25 全6話 ←今回ココ |
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シーズン2 | 2020.3.13 全6話 |
外伝:アシンの物語 | 2021.7.23 92分 |
演出:キム・ソンフン
映画 トンネル~闇に鎖(とざ)された男~(2016)
キングダム シーズン1(2019)
キングダム シーズン2(2020)w/パク・インジェ
キングダム:アシンの物語(2021)
脚本:キム・ウニ
冬のソナタ(2002)
雪の女王(2006)w/ユ・ウンギョン
サイン(2011)w/チャン・ハンジュン
シグナル(2016)
医心伝心~脈あり!恋あり?(2017)
キングダム シーズン1(2019)
キングダム シーズン2(2020)
キングダム:アシンの物語(2021)
キャスト
チュ・ジフン(世子)
リュ・スンリョン(チョ・ハクジョ)
ペ・ドゥナ(ソビ)
キム・サンホ(ムヨン)
ホ・ジュノ(アンヒョン大監)
キム・ソンギュ(ヨンシン)
キム・ヘジュン(王妃)
脚本はなんとキム・ウニ作家
私が韓国ドラマをチェックし始めた2002年から挙げても、約年1本ペースで作品を生み続けているキム・ウニ脚本家。
今回は上記作品以外は記載を割愛させてもらいましたが本当にコンスタントにヒット良作を生み出しているベテラン作家さん。
日本で大ヒットしたラブストーリー「冬のソナタ」をはじめ、骨太なミステリアスサスペンスの「シグナル」や社会派「サイン」などが有名ですね。
テーマやジャンルが違っても、見るものの心に迫る心情表現とスムーズなストーリー運びで視聴者を物語に引き込む手腕をお持ちの作家さんです。
お初だったキム・ソンフン監督
キム・ソンフン監督の映画「トンネル」はぜひぜひ見たい作品なんですがまだ見ていないんです。
なので本作が初。
でもこのキングダムの映像を見てただものじゃないぞとビリビリ電気走りました。
躍動感とスピード感、動と静、光と影。
映画クオリティーのサスペンススリラーに見事に仕上がっているではありませんか!
今後はドラマ方面でも活躍してほしい、楽しみな監督さんです。
豪華キャスト陣
チュ・ジフン、ペ・ドゥナ、リュ・スンリョン、ホ・ジュノ。
もう映画ですよねこのキャスティングは。
ファンタジックであるホラーをよりリアルに見せるのに主演陣の演技は絶対なのですが韓服が衣装に見えないほどキャラクターの立体感が素晴らしかった。
そもそも、時代劇の世界観が私たちにとってはファンタジックであることもあって、本作の設定をよりすんなりと受け入れていけたような気もします。
冒頭あらすじ
時代は15~16世紀の朝鮮王朝。
王が病床に臥せりはや数か月。
朝廷は有力家臣である外戚チョ氏が牛耳り、チョ氏から嫁いだ王妃があとひと月で臨月を迎えようとしていた。
見舞いにも行かせてもらえない世子は何かがおかしいと感じ、独自に調べを進め、王の診察に来た前御医が何か知っているはずとトンレにひそかに向かった。
しかし、到着して目の当たりにしたのはおびただしい数の遺体だった…。
予告編
ここでNetflix公式ティーザーをご紹介します。
リュ・スンリョンさんのカリスマがあふれちゃってます。
このあと語りたいと思うのですが、ティーザーから時代のリアリティと躍動感を感じられます。
ファンタジックとリアリティは背中合わせ
韓服といえば、世子役のチュ・ジフンが雨に打たれたシーンがあったのですが世子の龍袍(ヨンポ)が濡れきってしょぼ~んってなっていたんです。
そんな状態の龍袍をドラマで見たのは(たぶん)初めてではっとしました。
とことん濡れればそうなるのは当たり前なんだけれども、本作では細かいところにも人間味やリアリティを残すことでファンタジックなホラーの現実味を高めていたのかなと思います。
そして夜のシーンが多い本作は私の好きな光の使い方がされていて綺麗な画質が実に生きていました。
電気のない時代、たいまつなどの裸火や建物の障子、あるいは廊下に置かれた行燈を通して漏れ出る灯りだけが夜の闇に浮かぶリアル。
でもそれがファンタジックな世界を作り出し、薄暗いからこそ怖さが迫ってくるんです。
で本作は怖かったか?
大丈夫です、お化け屋敷なんかで感じるような怖さはなかったです。
ゾンビのような怪物になってしまった人々は人を襲うのでグロい表現やシーンはもちろんあります。
でも私の印象で一番ぴったりくる呼び名は ミステリーアクションスリラー。
怪物となってしまった人々は怪力ですごく体が柔らかい。容易に倒されてくれない上に、恐ろしく足が速くて「身体能力、た、高い・・・!」ってなります。
大挙して追いかけてくる彼らから逃げるシーンなども含めて、スピーディーで躍動感がハンパないんです。
怖いというよりも、アクションを見た時のようなハラハラ感の方がより近い感じで、ホラーが苦手という方も大丈夫なんじゃないかと思います。
シーズン1メイキング 特別映像
Netflix Japan公式からメイキング特別映像が出ていました。
やはり出演俳優さんたちも作品のクオリティの高さを絶賛されていますね。
ゾンビ役の皆さんの演技トレーニングに二ヶ月を費やしたとか!
監督さん「2時間映画を3本撮った感じ」とおっしゃってましたが、いやほんとに素晴らしいです。
キングダム S1 とは
王宮内の陰謀が元で人々に蔓延した謎の怪物化の症状
国・民を救うために立ち上がる世子を描く
サスペンスアクションスリラー
ハマり度は
4.5
ここからはネタバレがあります
ご注意ください
ネタバレあらすじ・感想
人々が怪物化したそもそもの元凶
王様が病気で亡くなってしまったことが発端でした。
せっかく娘である王妃がもうすぐ子を産むというのに王が亡くなっていては世子に王位が行ってしまう。
それでは困るからと王をよみがえらせようとしたチョ氏の無茶ぶりがスタート地点でした。
昼間は眠っているが、夜になると人を襲う怪物となってしまった王。
チョ氏はそれをひた隠しにしていたのでした。
ただ問題が大きくなったのは、その王をよみがえらせるために手を施した前御医イ・スンヒがトンレに連れ帰った従者ダニ君の遺体でした。
極限の飢えがもとで起こった想定外の事態
トンレの医院では人々が命を落とすぎりぎりの飢えの中にいて、病を治癒することもできずにいました。
見かねた一人の男ヨンシンが野で仕留めたという鹿の肉入りスープを患者たちに配ったのですがなんとそれはダニ君の肉・・・。
ぎょぎょっとしてしまいますが、ヨンシン曰く、不作であっても年貢に根こそぎ取られた人々が生き永らえられている理由の一つはこういう苦渋の選択をしているからだと言います…。
ダニ君は王に襲われて亡くなっていて、これが原因で食べた人たちはすべて息絶え、直後に突然に蘇って生きている人を襲い始めたのでした。
原因究明に奮闘する主人公たち
父王に何があったのかを探るためにトンレに旅立った世子が見たのは、すでに怪物化してしまったトンレの医院の人々でした。
状況把握と今すべき緊急の対処に現場でとりかかった世子。
そして、医女ソビは、亡くなったスンヒ医師が最後に語っていた言葉から、人々を助けられる薬草をさがし求めることに。
世子はチョ氏から謀反の罪で逮捕状を出されながらも、協力者として信頼している儒学の師匠アン氏と合流するのでした。
怪物たちは厳密にはゾンビではない?
ゾンビの定義を「死んだひとが動き回り人を襲うものたち」だとすれば、本作の怪物たちはゾンビに違いないんだけど厳密にはゾンビではないと言えます。
医女のソビが、「あの人たちは死んでいないんです!」と叫び、「治せる方法がある」と語っています。
つまり、怪物化した人々は怪物化するという病を患った生きている人たちということ。
S1最終話、ソビは王を蘇らせる時にスンヒ医師が使ったという生死草を見つけました。
この生死草こそが、怪物化した人たちを治す薬となるようです。
怪物たちの生態については一つ一つ解明していくしかない、その辺のミスリードと発見の展開が実によくできています。
王妃の秘密
臨月間近の王妃だけど、予想通り、妊娠していませんでした。
夫を亡くした妊婦ばかりを集め、手厚く保護しているのは当然男児を手に入れるため。
そこには、世子とトンレまで出張している間に出産日を迎える護衛のムヨンの妻もいました(泣)フラグ立ちまくりで泣く・・・。
女の子を産んだ母子即座に消されてたし(´;ω;`)ウゥゥ
さいごに
本作はシーズン1の全6話で状況と経過がじっくり描かれました。
キャラクターも事情も見えてきて、シーズン2で展開していくのが楽しみなところで終わっています。
好みが分かれるテイストではありますが、私は“グロ大丈夫・ホラー苦手”派です。
視聴の参考になれば幸いです。
大丈夫という方は一度見てみてください!