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Netflix映画「幸福都市(幸福城市)」視聴感想

幸福都市

トロント国際映画祭プラットホーム部門 最優秀作品賞受賞ほか、いくつかの賞を受賞した「幸福都市」がNetflixで配信されていたので見ました。

近未来・クライムサスペンス・ヒューマンドラマ、そんなキーワードを感じた個性的な映画だった本作の感想を少しだけ語ろうと思います。

作品情報

公開・配信:

2018年 台湾・中国・アメリカ・フランス合作

英題:Cities of Last Things

監督・キャスト

監督:ホー・ウィディン

ピノイ・サンデー(2009)
Beautiful Accident(2017)他

キャスト

ジャック・カオ(中年期ジャン・ドンリン)
リー・ホンチー(ジャン・ドンリン)
ルイーズ・グランベール(アラ)
ホアン・ルー(ユー・ファン)
ディン・ニン(チュイシア)他

冒頭あらすじ

ジャンには中年に達しても未だ美しい妻ユー・ファンがいたが、彼女には男がいる。

ジャンは銃を入手し厳重警備がされた病院に向かった。

そこには青年時代警察官だったころの上司が横たわっていた。

ジャンはこの上司に復讐するためにやってきたのだった。

予告編

ここで本作の英字幕つき予告編をご紹介します。

日本語字幕付きNetflix「幸福都市」予告編はこちらです。

中年期・青年期・少年期のジャンの身に起こった、人生における決定的な出来事が描かれていくことが分かる予告編となっています。

幸福都市の個性と魅力

ザラザラした映像から伝わる行きづまり感

夜のシーンが特に際立っていたのですが、暗い夜の中に浮かび上がる光たちがザラザラとしたすりガラスのような色味の中でぼんやりと主人公たちを照らします。

非現実感を演出もしているけれど、主人公の行き場のない悲しみや絶望感を感じさせました。

主人公の歩んだ時代を逆行させるストーリー

中年期のジャンの現状から始まり、青年期、少年期と逆時系列でジャンの人生に起こった強烈な印象を残す出来事が描かれていきます。

なぜジャンがこうするしかなかったのかを彼の過去を描きながら紐解いていく構成でした。

幸福都市 とは

悲壮な人生を送ったジャン
時代を逆行させながら描く恋しい女性たちとの愛憎の物語

ハマリ度は

 3

近未来で幕を開けるジャンの中年期は、技術が進んでいてもスラム街のような場所が存在し、人間の隠れた要望を満たす場所も描かれます。

母への慕情、妻への執着、絶望のさ中悲しみを一瞬わけあった一人の女、娘。

ジャンの人生において、もっとも重要な場面でジャンを絶望の淵へと追いやり、また前向きとも後ろ向きともいえる生きる力となったのは女性たちでした。

なぜジャンが悲壮な人生を歩んだのか、くやしさ悲しさ絶望の中をいかに生きてきたのかを追う物語。

ジャンを演じた3時代の俳優さん方の悲壮感・絶望感・怒りを感じさせる演技に引き込まれました。

ここからはネタバレを含みます

ご注意ください

 

ネタバレ感想

ラストは幼き日、母と過ごした笑顔のシーンで映画は終わります。

ジャンの人生は殺人・自殺で幕を閉じたバッドエンドでしたが、映画自体はハッピーなエンディングというむしろ悲しく皮肉な結末になっています。

本作で何より感情が最大限に振れたのがジャンのお母さんのジャンを見る最後の笑顔でした。

このお母さんのこのシーンが私の中でのクライマックス。

ジャンを愛していても犯罪組織に属しているため育てることはできず、捕まった今、服役生活が長期にわたるジャンとの別れの中ににじみ出る愛しさとごめんねが伝わる笑顔

そのあとにやってくる残酷な別れ…。

ジャンの人生に悲しく暗い影を落としてしまう少年期でした。

個性的なストーリー構成で描かれたことで、一人の男の人生が紐解かれるという演出の効いた作品でした。

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