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「The Sinner 2~隠された理由:ジュリアン」視聴感想

The Sinner S2

評判の高かったジェシカ・ビール主演「THE SINNERシーズン1~記憶を埋める女:コーラ」を見るつもりで見始めたのですが、ちょっと間違ってシーズン2~隠された理由:ジュリアン~を先に見てしまいました。

アンソロジータイプの作品ということで前後してもまぁ大丈夫とわかりほっとしてます(^^;

このシリーズは製作総指揮をジェシカ・ビールが行っているということです。すごい!

ネタバレあらすじ・感想は後半にありますので、前半はネタバレなしでお読みいただけますよ。

放送・スタッフ・キャスト

放送:アメリカ USAネットワーク放送

配信:Netflix

シーズン1
記憶を埋める女:コーラ
2017年 全8話
シーズン2
隠された理由:ジュリアン
2018年 全8話 ←今回ココ

原作:Petra Hammesfahr「The Sinner」

製作総指揮:ジェシカ・ビール

キャスト:

ビル・プルマン(ハリー・アンブローズ刑事)
キャリー・クーン(ベラ・ウォーカー)
イリシャ・ヘニング(ジュリアン・ウォーカー)
ナタリー・ポール(ヘザー・ノバック)
アナ・グロス(マリン・カルフーン)
トレイシー・レッツ(ジャック・ノバック)

冒頭あらすじ

運転をする男、助手席の女、後部座席には少年一人。

3人は楽しげにナイアガラの滝の話をしながら車を走らせていた。

モーテルで一泊した3人。

少年は2人にモーニングティーを淹れてきたが、飲んだ二人はもがき苦しみ息絶えた。

親友の娘で刑事になったばかりのヘザーから捜査の協力を頼まれたアンブローズ刑事は、15年ぶりに地元ケラーに戻ってきた。

少年ジュリアンは13才。アンブローズ刑事に、自分が二人を毒殺したと自白するのだった。

Netflixの公式予告編がYouTubeに上がっていたので共有させていただきました。

“13歳の少年が両親を殺害した!?”

衝撃的な事件には何か深くて容易には推測できない理由が隠されていたというようなことが感じられる予告編となっています。

少年ジュリアンが心を開いたアンブローズ刑事

ジュリアンは助っ人として捜査に加わったベテラン刑事アンブローズにだけ心を開きました

ジュリアンの意思を限りなく尊重しながら、自分のことも“とつとつ”とだけれど正直に話すアンブローズ刑事。

「アンブローズ刑事は嘘は言わない」そう言い切るジュリアンの聡明な姿に、何かジュリアンだけにしかわからない殺害の理由があるのではと感じられました

ジュリアンの生まれ育った家の特殊性

ネタバレになるので後程詳しく語りますが、ジュリアンが生まれ育った家では親に甘えたり怒られたり、兄弟姉妹や友達と喧嘩して泣いたりむくれたり慰められたりといった経験を積むことがおそらくはできなかったと思われます

特にお母さんはリーダーシップをとるなど強いタイプ。

ジュリアンにとって良かれと思って取る言動はジュリアンの心を置き去りにしがちでした。

ただ、お母さんにもそうする理由があったのですが・・・。

少しずつ真相が明らかになっていく展開の妙

クライムミステリーの定石を外さない丁寧なストーリー運びのなかで、予期せぬ真相や事実が明かされて、ミスリードされるのも楽しめました。

大事な人を守りたい、大事な人と離れたくない、といったそれぞれの思いが交錯してしまいまさかの展開を産んでしまうこともある。

過ちを受け入れるか蓋をするのか、選択がその後の人生も変えてしまうというような部分が描かれていたように感じます。

The Sinner2~隠された理由:ジュリアン とは

殺人を犯した少年の背後にはどんな理由が隠れていたのか
少年を信じ過酷な過去を明るみにした老刑事の思いも描く

ハマり度は

 3

殺人が起こってしまったことを発端として暴かれてゆく人々の過去。

同時に、その時その時の選択がのちの生きざまを形作ってしまう様子を描いてあったと感じました。

 

~以下ネタバレを含みます

 

ネタバレあらすじ

少年が事件を起こしてしまうことになった理由の裏には、隠された別の真相があったというミステリー

少年が殺害したのは

ジュリアンが殺害したのは両親ではなく、一緒に暮らしていたコミュニティの人たちでした。

ジュリアンが生まれ育ったのは、カルトのコミュニティ

ジュリアンはその人たちと一緒にかねてから行きたかったナイアガラの滝を見に行けると知って喜んで出かけました。

けれど、どうやら家に帰れないと分かり、危機感と恐怖心を募らせモーテルの庭に生えていた毒花をお茶に浸して飲ませてしまったというのがジュリアンの動機でした。

息子を守ろうと必死な母

ジュリアンの母を名乗るベラが現れ、アンブローズ刑事たちは振り回されます。

ベラは少し攻撃的。でも必死な母の姿ともいえなくもない・・・。

もう見ているとベラは何か怪しいし、イラっときて仕方がなくなります。

ベラはカルトコミュニティの現リーダーでした。

でも彼女の原動力は息子を取られたくない!という強い思いでした。

それは警察に取られる、ということだけではなく、実の母親に取られたくない!という必死の防衛行動でもあったことがわかりました

実際、ベラはジュリアンを生贄にしようとしていた元祖リーダーから守り抜いています。ベラのジュリアンへの愛は誰にも奪われてはならない!という刷り込みがあったかもしれません。

ジュリアンの母って?

ジュリアンの出生に疑問を抱いたのはアンブローズ刑事に協力を頼んだヘザーでした

同性愛者のヘザーには13年前マリンという恋人がいました。

けれど、ある日を境に彼女はヘザーと距離を置き、町のはずれにあるカルトのコミュニティへと行ってしまった過去がありました。

何度足を運んでもマリンの意思は固く、以来彼女と連絡が取れなくなって長い年月が経っていました。

けれど、ジュリアンの見せる表情からマリンを連想してしまったヘザーは出生時期を調べマリンの子であると確信するのでした。

ジュリアンを連れ出した男女の目的

彼らの目的、それは、人生を立て直しジュリアンと共に生きようと決めたマリンに引き渡してあげようとしていたことでした。

事件が起こってからも諦めていなかったマリンは、逮捕後の保護施設からジュリアンを連れ出し逃げようとしました。

マリン本人の口から事実を聞いたジュリアンは、やり方はまずかったにしろ、善意で引き受けた二人を毒殺してしまったと激しく自分を責めました。

身の振り方をじっくり考えたジュリアン

そんなマリンも、不幸なことに男ともみ合って銃弾で命を落としました。

すぐさまジュリアンの居場所に駆け付けたベラもまたジュリアンを連れて国外へ逃亡する準備をしていました。

でもジュリアンは考えていました。どうするべきかを。

そして連絡を取ったのはアンブローズ刑事でした。

罪を償うことを自分で考え選択したジュリアンはベラを説得して戻ってきました。

男の正体

世間に名を明かさない条件で逃亡費を要求したマリンともみあいになって死なせてしまった男はジュリアンの生物学上の父でした。

哀しいことに、レズビアンだったマリンが身ごもったのはレイプによるものでした

その男はなんと、ヘザーのお父さん。つまり、アンブローズ刑事の親友…。

喧嘩し、泥酔したヘザーを送り届けた夜、いつも行き来していたヘザーの家で泊まることを勧められたマリンがまさかの目に遭った…。

ヘザーにとってもアンブローズ刑事にとっても苦い結末となりました。

ジュリアンはヘザーにとって弟であり、愛した恋人の産んだ子…(泣)

カルトコミュニティは解散。

ジュリアンは自らの意思で罪を償いながら一から社会生活を学んでいくことになりそうです。

さいごに感想

子どものもつ柔軟性と純粋な強さを感じさせたドラマでした

ジュリアン役のイリシャ・ヘニング君は吸い込まれるような目力を持つ俳優さん。

ドラマの初めの方は謎めいた光を放っているように感じていたのに、ラストには強く透明な光を放っているように見えました。

常に何かにおびえていたジュリアン君が衝撃的な出来事をすべて受け入れ、自分の意思で人生を決断した姿がそうみせた見事な演技マジックでした。

本作ではアンブローズ刑事自身が地元に帰ってくるのがつらい「子供時代のある事件」があったことが描かれていました。

それは、自分の放火によって家が全焼し精神疾患を抱えていた母が亡くなっていたことでした。

事故と片付けられ罪を償う方法を失い背負い続け今でも苦しむアンブローズ刑事は、その轍をジュリアンには踏ませたくない、という思いがあったような気がします。

大人が子どもを導くのって本当に難しいですが、今回のアンブローズ刑事は経験したものだけが持っている実感というものを伝えようと本音で向き合っていました。

ジュリアンが信頼できると感じる大人に出会えて本当に良かったと思える物語でした。

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