韓国ドラマ

『イカゲーム』視聴感想 Netflix韓国ドラマ 生か死か456億Wにオールインさせる心理の闇の戦慄

2021年秋、Netflix制作のドラマが矢継ぎ早に配信・配信予定日が決定しています。

その中で、早くから制作の情報が出ていた本作「イカゲーム」もついに配信

配信開始後連休もあってじわりと上がっていたNetflix総合ランキングでは、ついに本日(2021.9.24)日本1位となっていました。日本Netflixは韓ドラとアニメ需要が高いんですよ。

「トガニ 幼き瞳の告発」のファン・ドンヒョク監督による作品ということで、複雑な心理面を描き出す作品になるのではとの予想でしたが、これがなかなかにシビアな切り口となっています。

三角・四角などの図形をイカの形に見立て陣地取り遊びをする子どもたちの懐かしのゲームをヒントにした、456億ウォンをかけた秘密のサバイバルゲームに参加する男たちの物語。

早々に視聴を終えていたのですが、上手く感想がまとまらなくて(笑)

スリラーというよりはもうホラー的ですらあった本作について、感じたところを語って行きたいと思います。

作品情報

2021年 韓国 Netflix 全9話

監督・脚本・キャスト

監督・脚本:ファン・ドンヒョク

天命の城(2017)
怪しい彼女(2014)
トガニ 幼き瞳の告発(2011)
天命の城(2017)
ドラマ:イカゲーム(2021)他

キャスト

イ・ジョンジェ(ソン・ギフン)
パク・ヘス(チョ・サンウ)
チョン・ホヨン(カン・セビョク)
ウィ・ハジュン(ファン・ジュンホ)
オ・ヨンス(オ・イルナム)
ホ・ソンテ(チャン・ドクス) 他

冒頭あらすじ

ギフンは収入をギャンブルに求め、年老いた母が売る野菜の露店の売上が頼りのダメな毎日を送っていた。

高学年になるたった一人の娘は元妻の再婚相手となった新しい父親と共にアメリカに行くこととなったがそれを止める経済力もなく、老母が糖尿病の悪化から足の切断を迫られていても、なけなしの貯金を霞めとってギャンブルに使っていたために手術費すら出せなかった。

そんなギフンの元に、子ども時代にやったゲームをすれば億の金が手に入るチャンスが舞い込むのだった。

予告編

実質棄権不可能、賞金を得るためには生き延びるしかない壮絶な殺人ゲームをさせられることになりそうですね、ひえ~

イカゲームの描いたものと個性

極端な選択に誘導させられる人々の絶望感と闇

脚本もファン・ドンヒョク監督。

監督が描いたのは、人生の行き止まりへの絶望感を抱え一発逆転的な出口を求めている人々とその心理を利用する者たちが待ち構えている闇でした。

絶望的な現実からの唯一の脱出方法と信じた人々に、この生か死かという2択のゲームに全てを、まさに命を賭けさせるんです。

単純明快なルールのなかで繰り広げられる、欲望・人間であることへの放棄・戸惑い。

主人公ギフンを演じたイ・ジョンジェの人物像があって初めて精彩を放ち、救いを残したドラマでした。

シンプルなルールが見せる明快な本能的恐怖

子どもたちが楽しんだ昔懐かしい遊びは、どれもシンプルなルールを持っています。

シンプルがゆえに勝敗がはっきりと付き、ゲームの主催者曰く「誰にも平等」なものだと。

負ければ死。失敗したら死。棄権しても死

容赦なくやってくる死が自分にではないことをひたすらに祈る恐怖感が視聴する私にも痛いほど伝わってきました。

死への恐怖と、主人公が生き残るたびに冷や汗を拭いながら首の皮一枚という緊張感の中ホッとするこの残酷さ。

究極の本能的な恐怖に晒されながら、なぜこんなことを、という疑問も抱き続けることに

イカゲームは、本能的な恐怖を提示しながら、理由を知りたい好奇心を刺激してくる恐ろしいクライムサイコスリラーです。

誰が何の目的で?理不尽さの答えを渇望させる

主催側はあらかじめプレイヤー候補を選定し、プレイヤーにとって圧倒的に不利なゲームに彼らがしがみつくかどうかを確認したうえで誘っています。

勝ち進めば進むほど、賞金に近づけば近づくほどやめることはできなくなるオールインへの躊躇がない境遇やギャンブル依存気質の者たちの心理を利用します

ラストまで「ではなぜ」の理由は明かされません

けれど、そこには極端さ単純さ、狡猾さと純粋さが同居し、絶望の中で微かな希望を抱く人間のなれ果ての姿が浮かび上がりました。

そこに勝算の低い闇だけが横たわっていても。

イカゲーム とは

本能的な恐怖に慄き理不尽さへの答えを渇望させた物語
金が絶望から救ってくれると信じる者たちの落ちた闇

ハマリ度は

 4

残酷で衝撃的。けれど、どこか手慣れたムードを漂わせる主催者側の手際とルール。

明らかに、どう見ても犯罪感が充満している。なのに、粛々とルールに沿って進行されていき、プレーヤーは人が死んでいくことに慣れるというよりも、生き残りに全神経を使い、自分が死ななかったことをかみしめていく。

異常な心理状態へと追いやられていくプレーヤーたち。

その中で描かれた何人かのキャラクターの存在感と演じた皆さんの怪演が光っていました。

ただ、グロいのが苦手な方はご注意くださいね。

注目キャストをここで

期待の新人 モデル出身チョン・ホヨン

チョン・ホヨンは、北から母を呼び養護施設に預けた弟と暮らすために金が必要だった脱北者セビョク役でした。

モデルとして世界で活躍していたチョン・ホヨンがセビョクのイメージにピッタリだと監督が決められたそうす。

初演技とは思えない鋭さと身体能力と表現力。あの視線まさにセビョク

インタビューでは監督や頼りになる先輩たちに囲まれて良かったそうです。大変だったとは思うけれどある意味スゴイ作品でデビューで来たわけですよね。

ある情報によると、「イカゲーム」の世界配信で、認知度が高まりインスタのフォロワー数が100万単位で爆増したそうです。すばらしい!

監督繋がりの豪華なカメオに衝撃

「トガニ」「天命の城」から監督つながりでビッグネームがカメオ出演。

画面に現れるだけで圧倒される存在感と迫力に目が点に。

最初から最後までぜひ見てみて下さい!

habbit
habbit
Netflixから出たビハインドクリップと感想はこのあとで。ネタバレを含みますのでご注意ください

ここから後半はネタバレがあります
ご注意ください。

ネタバレ感想&ビハインドクリップ

ネタバレが含まれているのでここでご紹介します。

撮影ビハインド インタビュークリップ

なるほど~。いやでもその意図は伝わっていましたよね!

感想

こんなことあり得ない!と思う一方で、緻密な設定がまさにこの「○△□」企画が1999年から密かに連綿と続けられてきた可能性を感じさせて空恐ろしかった「イカゲーム」

ゲームをやめるという選択肢を与えつつ、それを行使することは難しい状況と心理に追い詰めていく。

お金さえあればこの絶望から抜け出せると信じる、あるいは信じさせられた人々が落とし穴に落とされていくさまは、それこそが絶望的ですらあります。

でも、巧妙にギャンブル依存気質の人々をピックアップしている地点であまりに計画的で残酷です。

脱落すれば荼毘にふされて跡形もない。

生き残った者はたった一人の勝者のみ。

脱落していった者たちの数x1億Wを手にした勝者は口をつぐむことに……。

後日談があればぜひ見たいが

ラスト、韓国の主催者のひとりがこの世を去りました。

資金がある限りこの企画が終わることはなさそうなのですが

  • ギフンという勝者が生まれたこと
  • 企画が行われたバックステージに潜入した刑事さんの何かが残された可能性も僅かながらある

という点から、続編、又は後日談があっても面白いですよね。

例え金を得ても、そこに守りたいものも本当に手にしたいものもなく、むしろ失ったものの方が多かったギフン

世界でも「イカゲーム」は視聴ランキングTOP10に入ってきているそうです。

あの本能的な恐怖感は万国共通ですよね、ほんとに。

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