ジ・アメリカンズ シーズン5見終わりました!
いつも同様、彼らの究極の私生活のゆくえが気になり一気に視聴。
見終わって、余韻じわじわと味わってます。
このシーズン5はまさにスパイとして大転換期を迎えたといっても過言ではなく、次のシーズン6でファイナルを迎える布石ともとれるような展開でした。
とはいえ先が読めないのがこの作品のすごいところです!
「ジ・アメリカンズ」シーズン5について
放送・スタッフ・キャスト
アメリカFX局で2013年から放送スタートしシーズン6まで続いたドラマシリーズ。
1980年代の冷戦時代、アメリカの一般市民に紛れて任務を遂行するため、夫婦を偽装して暮らしているKGBオフィサーの男女フィリップとエリザベスが主人公。
シーズン1 | 2013年 全13話 |
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シーズン2 | 2014年 全13話 |
シーズン3 | 2015年 全13話 |
シーズン4 | 2014年 全13話 |
シーズン5 | 2017年 全13話 ←今回ここ |
シーズン6ファイナル | 2018年 全10話 |
- 原作・クリエイター:ジョー・ワイズバーグ
- 主な出演:マシュー・リス(フィリップ KGBのスパイ)
- ケリー・ラッセル(エリザベス KGBのスパイ)
- ノア・エメリッヒ(スタン FBI) ほか
クリエイターのジョー・ワイズバーグは元CIA職員
ウィキペディアによると、ジョーは卒業後短期間ながらCIA職員だったという前歴がある作家さん。
ジョーが勤務したころ、ちょうどベルリンの壁崩壊やソ連解体というエポックメイキングな出来事があったことで、大胆ともいえるKGBの夫婦を主人公においた作品が出来上がったんじゃないかと想像が膨らみます。
マシュー・リス エミー賞主演男優賞受賞者
夫フィリップを演じたマシュー・リスは第68回エミー賞ドラマシリーズ部門主演男優賞を受賞しています。
Congratulations to Mathews Rhys on your #Emmys win for Lead Actor in a Drama Series for #TheAmericans pic.twitter.com/RBbQu27avZ
— The Emmys (@TheEmmys) September 18, 2018
ちょうどシリーズが終了したところだったので最後の大きなプレゼントやね~的なコメントもあちこちで見られました。おめでとう!
ジ・アメリカンズ S5とは
子供たちの幸せを思う二人の意見がすれ違う
スパイ生活はもう限界なのかという思いにさいなまれたS5
ハマり度は
4
あとシーズンは残り一つ。
シーズン6の全10話でフィリップ達がどういった選択をし、登場人物の皆さんにどんな結末が用意されているのか気になるんで見てきます!
ここからはネタバレがあります
ご注意ください
シーズン5ネタバレあらすじ・感想
シーズン5では、5人の子供たちの存在が、今後どうスパイとして生きていくかという重要な点において、フィリップとエリザベスに大きく影響を与えました。
- 実の子供たちペイジとヘンリー
- 二人の子供役として任務についた少年トゥエン
- その任務で対象者を動かすために接触したソ連人の少年
- そしてフィリップが若かりし頃任務に就く前に付き合っていた女性が生んでいたミーシャ
二人の素性を知っている長女ペイジ
二人の素性について受け入れることに苦労している長女ペイジの姿は二人の重荷にもなり、彼女の不安をぬぐうには隠し事をするのは逆効果。
つまりペイジには任務をある程度は話さないといけないという状況に。
でもこれは知ったら知ったでまた別の重荷が発生するというジレンマに…。
それを解決する糸口になったと思えるのは、ペイジが暴漢に襲われそうになった時にエリザベスが咄嗟にしたマーシャルアーツをペイジに教え始めたこと。
ペイジは身を守ることをきっかけに心も体も強さを身に着け始めています。
二人に衝撃を与えた作戦の結末
亡命してきたソ連の技術者を国に帰らせる任務で、作戦として技術者の妻子を利用したフィリップたち。
けれど、その作戦は息子君を自殺未遂にまで追い込んでしまいました。
こういう作戦を非情に遂行することができなくなってきたフィリップ。
しかも、母国を脅かすバイオテロを防ぐために細菌を入手するという任務を終えていた二人は、母国が何と結局兵器として他国に使ったことを知りました。
一連の任務の最中に仲間の死や全くの一般人を手にかけてしまっていることなどが重なり任務に対する意味というかモチベーションを維持するのがさらに難しくなりました。
当然エリザベスもすべての任務の正当性を信じているわけではなさそうだけれど、任務として割り切る覚悟ができている感じ。
フィリップのことをよくわかっているエリザベスはフィリップには任務を限定して活動してもらいその他のすべては自分が遂行することに決めました。
フィリップとエリザベスはここに来て本当の意味での結婚式をあげました。
仕事のパートナー以上の存在であることを正式な形にした二人でした。
お隣のFBI捜査官スタンさん
別居中の奥さんと復縁の見込みはゼロとなったスタンさんには彼好みの恋人ができました。
でもあまりに彼の好みにドンピシャゆえ、本部が送り込んだ仲間なんじゃないかとの疑いをぬぐえないフィリップ。それならかわいそすぎる・・・
でも何がどう展開するかわからないから実のところ目が離せない。
ニーナの件で関わり、殺人ウィルスの流出を防ごうと協力してくれたオレグさんとのパイプを持つスタンさん。
CIAがオレグを利用すると言ってきたので自分の身を削って守りました。いい人なんだよ。
故郷で国の実像を知ったオレグ
昔母親が強制収容所で5年ものあいだ屈辱をのんで生きのびたことを知ったオレグ。
安易に裏切り者のレッテルを貼り命すら奪うくせに、私腹をこやし不正がまかり通るシステムを国は正すどころか正そうとする動きを封じている。
国のために派兵され紛争地域で殉職した兄と、汚職とは無縁の大臣である父親を尊敬するオレグは正しい道を模索しています。
オレグ自身もアメリカ勤務時代のことで本部から何か疑いをもたれている風でもあるし、何か考えがあるようです。
アメリカで協力者だったマーサさん
フィリップの願いどおり、無事マーサさんはソ連の地で生活が送れるよう支援されていました。
よかった…。
オレグさんとはスーパーでニアミスしてますが二人は面識なかったですよね?
クラークという男に偽装していたフィリップと結婚した時に子供が欲しいなんて言っていたマーサさん。
ソ連の地で親のない女の子と出会いました(出会わされたかもだけど)。
彼女の生きがいに出会えたのかもしれません。
まとめ
今シーズンはフィリップがスパイ任務に息苦しさを感じ、迷いを常に抱えている様子が感じ取れて、”限界”という文字が常にちらついていました。
子供たちが育ちそれぞれが自分の考えを持つようになってきて、フィリップたちが生まれそして生きてきたのとは違う時代であることを二人とも実感していたように感じます。
同時に、国のためにという大義があったとしても、巻き込まれて傷つき、時に命を落とす人がいることを容認できなくなってきた人間フィリップの苦悩がひしひしと伝わるいい演技の連続でした。
ジ・アメリカンズを見るたびに思うのですが、スパイが身分を偽って市民として暮らすというドラマの設定は私にはコメディにしか感じられないんです。
それをここまでシリアスに、なおかつ、よりリアルに描き演じ切る本作の力量はさすがとしか言いようがありません。
関係した人たちの個性や人間性までも細かく描き出す脚本。
その中でソ連で親のいない女の子と出会ったマーサさんのシーンでちょっとうるうる来てしまいました。
マーサさんはフィリップ達に人生を狂わされたと言えるんだけれど、流転した先で人生の意味を見つけるというか出会いがあるというのは、人生を終えるときに俯瞰したとき”運命だった”と言えるようなものなんじゃないかなって感じてしまいます。
深いドラマです「ジ・アメリカンズ」
次シーズンが気になります!
*シーズン6視聴しました↓