ジ・アメリカンズ シーズン6ファイナル 視聴感想

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ジ・アメリカンズ6

シリーズファイナルとなったジ・アメリカンズ シーズン6を見終わりました。

終わってしまうのがちょっとさみしいな~と思っていたんですが、見始めたら結構一気に見てしまっていました。 いつものパターン~

シリアスというよりも真剣に生きてきた彼らのストーリーが一体どんな結末を迎えるのか予想できなくてドキドキでした。

ネタバレ感想は後半に、ハマり度評価は最後にあります。

目次

ジ・アメリカンズについて

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ジ・アメリカンズとは

アメリカFX局で2013年から放送スタートしシーズン6まで続いたドラマシリーズ。
1980年代の冷戦時代、アメリカの一般市民に紛れて任務を遂行するため、夫婦を偽装して暮らしているKGBオフィサーの男女フィリップとエリザベスが主人公。

放送

アメリカFX

シーズン1全13話
シーズン2全13話
シーズン3全13話
シーズン4全13話
シーズン5全13話
シーズン6ファイナル全10話 ←今回ココ

製作・キャスト

  • 原作・クリエイター:ジョー・ワイズバーグ
  • 主な出演:マシュー・リス(フィリップ KGBのスパイ)
  • ケリー・ラッセル(エリザベス KGBのスパイ)
  • ノア・エメリッヒ(スタン FBI) ほか

フィリップとエリザベスが実在したかもしれないしこんなことあったのかのかもなんて思わせられるジ・アメリカンズを生み出したのは、一時期CIAに身を置いていたというクリエイターのジョー・ワイズバーグさん。

フィクションでありつつも最大限のリアルさを追及していたんだな、と最終話で感じました。

このドラマの強みはフィクションでありながらリアルな心情描写にこだわったクリエイターの脚本にあったと思います。

受賞歴

フィリップを演じたマシュー・リスは第68回エミー賞主演男優賞を受賞しました。

見終わってみて、エリザベス役を演じたケリー・ラッセルも受賞してほしかったな~と感じる素晴らしい演技でした。

2019.1.7追記:ゴールデングローブ賞TVシリーズドラマ部門作品賞受賞しました

ジ・アメリカンズ シーズン6が描いた時代

ペレストロイカを掲げ、経済やソビエト体制そのものの改革を進め、アメリカと核削減などの合意を進めていくゴルバチョフ書記長の名前が出てきます。

まさに冷戦の終結が見えてきている時期

敵国でスパイとして任務を続けてきたエリザベスたちにとってこれが救いとなるのか破滅となるのか身の振り方ひとつが命取りとなる、そんなヒヤリとする情勢でした。

あらすじ

S5の最終話から3年後フィリップはスパイ活動から退き旅行会社の経営に本腰を入れていた。

店は増床、人員を拡大し順風満帆の様子。

一方、エリザベスは持ち前のタフさでスパイ活動をこなしていたが、フィリップからみたエリザベスの姿は実は限界が来ているのではと心配する状態でした。

そのエリザベスに本国の要人暗殺の任務が非公式でやってきた

本国ソ連では、新体制を敷こうとしているゴルバチョフを支持する派閥と、腐敗した旧体制の既得権益を手放したくない旧体制派が対立していた。

命令を忠実にこなすエリザベスを心配するフィリップに、新体制を支持する元KGBスタッフのオレグが接触してくるのだった。

ジ・アメリカンズ シーズン6とは

ハードなスパイ活動を現場で隠密に行いながら私生活を送る主人公のリアルな姿
製作陣とキャストの偉業

ハマリ度は

見てよかった!おススメです!

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ここからはネタバレがあります
ご注意ください

ネタバレ感想

ペイジがスパイ活動を始めていて軽い驚きと同時に、そうなる感じやったな~という納得もしつつ見始めたS6。

エリザベスの仕事内容は相変わらず危険極まりなく、常に人を騙し情報を得、そして状況によっては殺すという仕事を続けていました。

旅行会社の仕事に意気揚々と向かうフィリップとは対照的なエリザベスの姿は痛ましいほどで、喫煙量は増え、表情は常に暗く、ペイジを守るため注意も怠れないという負担の表れでもあるようでした。

祖国の政治による内紛の火の粉

先にも書いたように、S6は冷戦が終結前夜といえる時期

旧体制側の任務をこなすことで、新体制側のゴルバチョフ側の人間を敵に回す危険もはらんでいました。

まさにエリザベスはその非公式な暗殺任務命令を受けてしまうのですが、フィリップはその任務がエリザベスを犬死にに導く可能性があることに気づきました。

自分たちが任務をスタートした20年前と比べ、ソ連自体も変化している可能性を見逃していなかったフィリップ。

新体制賛成派のオレグさんの接触で状況をつかめたというのも大きかった。

何が祖国のためになるのか、エリザベスも自らの判断で任務と向き合い、暗殺を阻止することを選びました。

自分たちが所属した組織を裏切ることになった、けれど祖国の人々を救った。

難しい判断をしました。

スタンさん二人の素性に迫る

一方で、スタンさんが二人の素性にどんどん迫っていて、逮捕となるのか逃げきるのか、はたまた、FBI側にまさか寝返る話が出たりするのか? そもそも死んじゃったりしてとかいろいろ考えを巡らされながら見た後半。

そしてスタンさんが決定的ともいえる証拠をつかんだ時にはフィリップたちはすべてを捨てて祖国へと逃げる途中でした

隣にスタンさんが越してきたのは偶然だったし、これまで築いてきた関係は嘘ではなかった。

互いにやるせない思いが去来するこのシーンは派手な演出も小粋なロケーションでなくても大きな見せ場でした。

友人だった縁を優先したスタンさん

シーズンを通して、敵国のスパイだから”悪”という捉え方をしなかったスタンさんの人柄がにじみ出た別れでした。

それぞれの選択

本作がよりリアルを追及したんだなぁと感じたのは子どもたちを置いて行ったこと

何も知らず、アメリカで人生を開花させられる可能性の高いヘンリーをソ連に連れ帰ることの残酷さは、S5の任務で出会った”親の亡命でアメリカに連れてこられたロシア人要人の息子”を見ていて骨身に染みるほど理解していたでしょうし。

そして、自らの意思でアメリカに残ることを決めたペイジの選択

ペイジはソ連への愛国心からKBGの一員として活動していたというよりも、愛する人たちが活動していたのがロシア人の命を守るという平和活動だったという部分。

ペイジがこれからKGBスパイの娘かつ、自身もその一端員であった事実を抱えてでもアメリカに残ったのは実のところペイジがアメリカ人だったからのような気がします。

そしてきっとヘンリーの近くに家族の誰かがいることの意味も考えていたはず。

核心的な仕事は一切していなかったペイジ。きっとスタンさんが力になってくれるのではという希望が残ります。

エンディングの感慨

優秀なスパイはこうして逃げ切りました

アメリカにいては逮捕しかないフィリップとエリザベスは20年ぶりに故郷ソ連の地に帰ってきました。

そこで見たのはいつも思い出からしか思い描けなかった貧しさしかないうらわびしい祖国の姿ではなく、夜景が美しい都市の姿。

多くを語らない二人がどう感じていたのかは推測でしかないのですが…。

エリザベスは祖国にいたとしたらきっと平凡な人生を送っていただろうとつぶやきます。

エリザベスにとって平凡な人生は夢だったかもしれません。あくまでもフィリップと出会う人生は込みで。

他のシーズンのレビューはこちら

シーズン1から4までは旧ドラマはびっとのサイトにリンクしています。(スマホの方には少し読みづらいかもしれません(。-人-。) ゴメンネ)

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