2019年1月に韓国tvNで放送終了したパク・ボゴム&ソン・ヘギョ主演のラブストーリー「ボーイフレンド」。
本国放送前から美しいポスターや現場フォトが上がっていて、主演たちの絵になる美しさも含めて見たいな~と思っていました。
今回も本作の魅力など私が感じたところを語っていきたいと思います。
ネタバレあらすじや感想は後半ですので、前半はネタバレなしでお読みいただけます。
ボーイフレンド 作品情報
放送
韓国tvN 2018.11.28~2019.1.24 全16話
演出・脚本・キャスト
演出:パク・シヌ(シンウ)
ファントム(2012)(w/キム・ヒョンシク)
野王(2013)(w/チョ・ヨングァン)
エンジェルアイズ(2014)
嫉妬の化身(2016)
ボーイフレンド(2019)
サイコだけど大丈夫(2020)
脚本:ユ・ヨンア
映画 7番房の奇跡(2013)
タンタラ(2016)
映画 あの日、兄貴が灯した光(2016)
ボーイフレンド(2019)他
キャスト
ソン・ヘギョ(チャ・スヒョン)
パク・ボゴム(キム・ジニョク)
チャン・スンジョ(チョン・ウソク)他
冒頭あらすじ
トンファホテル代表チャ・スヒョンは、ホテル建設契約でキューバに来ていた。
空いた時間に絵葉書で見たマレコンビーチの夕景を見ようとひとり向かったスヒョンは、韓国人青年キム・ジニョクに出会った。
置き引きにあい、持病からひと時の休息が必要だったスヒョンを助けてくれたジニョクとの時間や会話は楽しく、二人は互いに惹かれるものを感じた。
帰国後、ジニョクは就職内定の通知を受け取った。
ジニョクはスヒョンがその就職先トンファホテルの代表だったと知るのだった。
予告編
ここでは登場人物の背景も少し盛り込まれた予告ハイライト動画をご紹介します。
二人がキューバという異国で出会うまで、どういった人生を生きてきたのか垣間見えます。
純粋で自由な努力家のジニョクと、公人として自分の人生を生きられなかったスヒョンとの偶然の出会いは運命に代わる予感が示されています。
主人公たちの背景
ハイライト映像にあった二人の人物紹介的な部分をここで詳しくご紹介します。
チャ・スヒョン
次期大統領候補と言われる党首席の政治家を父に持つスヒョン。
政略結婚で財閥家テギョングループに嫁ぐも夫ウソクの浮気が理由で離婚しています。
慰謝料の代わりに経営難のトンファホテルを受け取ったスヒョンは、ホテルを立て直し海外展開するまでに育てた手腕ある代表。
しかし、父の選挙資金を支えるテギョングループとの関係は切れず、今も元姑からの干渉と束縛を受け、離婚時の合意条件を盾にホテルが取り上げられる危惧も未だにある状態でした。
キム・ジニョク
果物屋を経営する商店の二人息子の長男として両親に見守られ愛されて育ったジニョク。
写真や詩を愛し、人を大切にする素朴で純粋な青年。
人生初旅行のためにアルバイトを掛け持ちし、旅先のキューバでスヒョンと出会いました。
帰国後就職内定の連絡をもらったトンファホテルの代表がスヒョンだったと知り、意図して近づいたと誤解されないか不安に思っていました。
ボーイフレンドの魅力
純粋で優しさにあふれた主人公たち
本作のストーリー展開自体はドラマチックという感じではありません。
むしろ人物たちの状況やキャラクター設定がドラマチック。
そして彼らの言動や選択がストーリーの方向性を決めていたと思います。
ジニョクもスヒョンも、自分のやり方で愛する人たちを守ろうと努力し耐え抜く強さを持っています。
ただ、スヒョンはまるで高い塔に閉じ込められた姫のように孤独の中で永遠ともいえる時間をひとりで耐え続けていました。
ジニョクは彼女を助け出す王子様のようでもありました。
映画のような音楽たち
おなじみの韓国ドラマらしい歌入りの曲ももちろんありましたが、全編の印象を決めていたのが映画のような抒情的なBGMでした。
本作のイメージの基本となっているのは第一話のキューバでのエピソードで、スペイン語が聞こえてきそうな落ち着いた情緒あふれる選曲やバンドネオン(だと思うのですが)のサウンドがファンタジックな世界観を作り上げていました。
洗練された映像へのこだわり
先ほどのハイライト予告を見ていただいていて気づかれたと思うのですが、本作は画面の構図が素晴らしく、そして色彩が見事でした。
ドラマ放送中、現場フォトがSNSやサイトに上げられていたのですが、そのフォトの加工にもこだわりが感じられてワクワクする美しさでした。
主人公たちのビジュアル
これは真っ先に本作の魅力として挙げるべきですよね(笑)
どのシーンをとっても、ソン・ヘギョとパク・ボゴムは美しく映像を占拠し、そして精いっぱい大切な人を守り愛しぬくために努力する二人を演じて見せてくれました。
本作のファンタジックな世界観を作り上げた最高の要素は二人の完璧なビジュアルでした。
ボーイフレンド とは
美しい映像と音楽で紡がれた
大人のピュアラブストーリー
ハマり度
3.5
全体的にゆっくりなストーリー運びとまったりしたテンポなので、ストーリーの面白さを求めて見るともしかしたら物足りなく感じる方もいるかもしれません。
ただ私は、魅力のところで紹介した映像や色彩の美しさや人物たちのピュアさなどに惹かれて、ゆったりと物語の空気に身を任せ心地よく見ることができました。
素敵でした~~♥
ここからはネタバレがあります
ご注意ください
ネタバレあらすじ
二人のロマンスを阻むもの
スヒョンが心を開くことができた初めての異性キム・ジニョク。
ジニョクが初めて愛した女性がスヒョン。
けれど、二人のロマンスはスヒョンの元嫁ぎ先であるテギョングループや世間の目に阻まれました。
有力な政治家とのパイプを手放すつもりのないグループ会長は、スヒョンと息子ウソクの復縁も計画に入れていました。
ホテル代表失格の烙印を押してスヒョンからホテルを取り上げるなど、ジニョクを利用するあるいは犠牲にさせる計略で二人を引き裂こうとする動きが常にありました。
スヒョンに未練のある元夫
元夫ウソクは実はずっとスヒョンだけを思っていたということが分かってきます。
政略結婚を静かに受け入れ、姑からの辛い仕打ちを黙って耐えながら笑顔を捨てて黙々と義務を全うするスヒョンを実は自由にしてあげたくてウソクは自ら悪者になって離婚を切り出したというのが真相でした。
母からの攻撃の盾となれるのは自分だけだという思いも彼の支えでした。
それゆえに、ひるむことのないまっすぐなジニョクの存在は衝撃だったでしょうね。
でもどうやってもスヒョンの心を得ることはできなかったウソクの悲哀も描かれていました。
子どもを愛する親の雄姿
ジニョクの両親も、スヒョンのお父さんも、子どもたちが何かに縛られることなく愛する人と生きていくことを応援するために勇気を出しました。
悪しき関係を断ち切ったり、覚悟を決めることで得られる自由の重さを身をもって見せてくれました。
ジニョクもスヒョンも、そんな両親の献身を十分に理解できる親孝行な子どもたちでした。
印象に残ったOSTたち
本作の根幹といってもいいイメージを作り上げた曲
イ・ソラ「Into My Heart」
静かで穏やかで淡い色彩が感じられるような曲です。
モノクロのような孤独の中でプライベートを生きていたスヒョンにとって、ジニョクとの出会いはこの曲のような居心地のいいものだったんじゃないかななんて想像してしまいます。
エリック・ナム「The Night」
癒されますよね~。
睡眠薬がないと眠れないスヒョン。
”人間睡眠薬”と言っていたジニョクが音楽になったような一曲です。
もう一曲だけご紹介させてください。
ペク・アヨン「Always Be With You」
MVの映像も一緒に楽しんで見ると余韻にまたひたれちゃいます。
さいごに
純粋な思いで愛し合い笑い涙する二人にじんわりと感情を揺さぶられながら、どうかハッピーエンドを迎えられますようにと思いながら見ました。
絵画を愉しんだり、詩を引用したりと穏やかな趣味も合致していたジニョクとスヒョンの人柄が魅力の柔らかく温かく熱い愛の物語でした。
パク・ボゴム、読書する姿もセクシーです。