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ザ・ホーンティング・オブ・ヒルハウス 視聴感想 Netflix海外ドラマ

ザ・ホーンティング・オブ・ヒルハウスS1

昨年2018年10月Netflixで配信がスタートするやいなや、視聴した方々の高評価の声が目に留まり興味津々だった「ザ・ホーンティング・オブ・ヒルハウス」。

けれど、ホラーが苦手な私にはちょっとハードルが高そうだったのでこれまで寝かせ続けてきたのですがついに見ました!

正直言って、私の苦手なホラー演出がありました。

それでもストーリーや描きこまれた人々の思いを追いながら最後まで見終わることができました。

今回も私の感じたところを主観的に語っていきたいと思います。

前半はネタバレなし。後半からはあらすじや感想など詳細に語っています。

作品情報

配信:Netflix

シリーズ

シーズン1ザ・ホーンティング・オブ・ヒルハウス 2018年 全10話 ←今回ココ
シーズン2The Haunting of Bly Manor 2020年配信予定

監督・脚本:マイク・フラナガン

キャスト

ミヒル・ハウスマン(スティーブン・クレイン)
カーラ・グギーノ(オリビア)
ヘンリー・トーマス(若きヒュー)
ティモシー・ハットン(現在のヒュー)
エリザベス・リーサー(シャーリー)
オリヴァー・ジャクソン=コーエン(ルーク)
ケイト・シーゲル(テオドラ)
ヴィクトリア・ペドレッティ(エレノア”ネル“)他

原作

シャーリー・ジャクソン「ザ・ホーンティング・オブ・ヒルハウス」(1959)

冒頭あらすじ

2018年現在、幼いころ暮らした家での怪談話を書いてベストセラー作家となっていたスティーブンは怪奇現象に悩む人の家で調査を行うなどしていた。

彼には4人の弟妹と父がいるが、26年前に過ごしたあの家での体験が今でも彼らを悩まし続けていた。

予告編

ここで、予告編をご紹介します(日本語字幕なし)

日本語字幕付き予告編はこちらNetflixからご覧いただけます。

サムネイルが怖いよ~!

彼らが見るものは本物なのか幻なのか。

どんな理由やいきさつがあってのことなのだろうかと感じずにはいられません。

映像と俳優陣の演技が本作の世界観をよりリアルにしていて、かなり怖い感じになっているのが分かりますよね~。(よく見られたよ私、しみじみ)

ザ・ホーンティング・オブ・ヒルハウスの魅力と個性

2018年、彼らの終わらない1992年

物語は2018年現在のスティーブンらクレイン家の兄弟姉妹5人の様子からスタート。

しかし、彼らはそれぞれ重いものを抱えて生きていました。

通常人には見えないものが見え、それらが彼らを恐怖の闇に引きずり込む。

それを証明することはできず、人に理解してもらうことも難しく、この恐怖から逃げる方法が見つからない。

それらすべては1992年に過ごした幽霊屋敷と関係がありました。

お母さんオリビアに何かがあった

1992年、リフォームして転売するために伝統的な古いお屋敷を購入して越してきたクレイン一家。

しかし、ほどなくして彼らはこの家から逃げるように出ています。

あの日、なぜお母さんだけ一緒に逃げなかったのか?なぜ、お父さんは子どもたちを安全な場所に待たせてあの家に戻ったのか?

そして、なぜお母さんは亡くなって見つかったのか…?

その日の謎とお屋敷がいったいどんな関係があったのか、絶妙の構成でストーリーが展開していきました。

ホラーの中に描かれる人々の想い

全10話の中で、過去と現在を行き来しながら物語は重層的に描かれていきました。

後半に来る頃には、家族7人のそれぞれの当時と現在までの体験や経験が積み重なり分厚い物語になっていきます。

私の苦手なホラーとはいえ、本作に描かれた人間ドラマの力強さと悲哀をこれほどまでに感じられたのはホラーという超常現象を絡めた物語だったからこそ浮き彫りにできたのかもと感じられました。

ザ・ホーンティング・オブ・ヒルハウスS1とは

この世を去ってもなお人々の思いが残る幽霊屋敷
秀逸な映像と演技で重層的に描かれた人間ドラマ

ハマリ度

 4

ほんとに怖かったです。ホラー苦手なんです(汗)

それでも、”もう見たくないわ、結構です“とはならなかったのはストーリー力と演技だったと思います。

怖がらせることが本来の目的ではないと本作から感じられたからともいえるでしょうか。

本作の原作となったとはいえ1959年の小説はあくまでもベースとなっていたにとどまるそうです。

シーズン2は

シーズン2は1898年の小説がベースとなった別ストーリーとなるそうですが、本作のルークとネルを演じた俳優さんおふたりが新キャラクターで出演されるという情報もあります。

サイコロジカルホラーや超常現象系のホラーを作ってこられた監督の独壇場ともいえる見事なドラマだったと思います。

ホラーが大丈夫な方はぜひご覧になってもらいたいです。

本作はNetflixオリジナル作品として配信されています。今すぐみられますよ↓

ここから後半はネタバレがあります

ご注意ください

 

ネタバレあらすじ・感想

情報量がとても多いドラマだったので、ここでは大まかなあらすじと結末を書き残しておきたいと思います。

本編をもうご覧になりましたか?

核心となるネタバレをこれからザクザクと語っていきますので、今から見ようかなと思っておられる方は先に本編をご覧になることをお勧めします。

物語の構成の妙を味わいつつ、彼らが体験した出来事や家族との関わりなどの人間ドラマをひとつずつ見ていきながら紐解かれる真相にはっとするという体験にこそ意味のあるドラマだったと感じました。

地元では幽霊屋敷と呼ばれていた

26年前、ヒューとオリビア夫婦は自分たちの理想の家を建築する資金を作るため、この立派なお屋敷をリフォームして転売するために引っ越してきました。

ほんの2・3か月の間滞在する予定でした。

ルークとネル

26年前兄妹の中で末っ子だった6才の双子ルークとネルは夜な夜な訪れる人ではないものの恐怖に打ち震えていました。

現在も、あのお屋敷から遠く離れているにも関わらず、時折それらは二人の前に現れていました。

2人にとっては現実。

けれど、それを証明することも、その恐怖を取り除く方法もないまま心を病んでいました。

あの夜何があったのか

逃げるようにしてお屋敷を後にしたお父さんと子どもたち。

26年間真相と言えることを何一つ語ってくれなかったお父さんに対していら立ちを隠せない兄妹たちは、そのせいもあっていまだに何かを消化できない不安定さを抱えていました。

あの夜、お父さんは子どもたちを安全な場所に移し、起こってしまった凄惨な出来事を収拾しにお屋敷に引き返していました。

お母さんオリビアは引っ越し後さほどたたないうちに幻覚を見るようになっていました。

もともと霊感のある家系であったことも関係あったかもしれませんが、まるで現実と見まがうような幻覚の中で理性を失うようになり常軌を逸した行動をとりはじめていました。

あの夜、お母さんは完全に心まで洗脳され子どもたちを殺めようとしていました。

オリビアの愛がゆがめられた時

子どもたちを愛する思いが強い母の心。

この家はそのオリビアの心を洗脳していきました。

これから子どもたちが外の世界に出てつらい思いをすることがないよう守るためにはこの家にいるのが一番だ。

悪夢からは目覚めさせることが一番。と思うようになっていました。

悪夢=現実の人生、目覚める=魂となってこの家から出ないことが幸せ

つまり、この家で命を終えさせるということでした。

生きている者からすれば家や家に住まう霊たちから命を狙われるという図式になる。

生を全うすることを“生きる”とする我々からしたらそこは死の屋敷でした。

かわいい子たちを起こそうとしたオリビア

あの晩、オリビアはルークとネルを“目覚めさせよう”としていました。

楽しいお茶会のお茶には殺鼠剤が。

そこにはたまたまお泊りに来ていたルークの友だちアビゲイルも一緒でした。

異変に気付いたヒューが駆け付けた時にはアビゲイルが倒れ、ヒューは双子を連れ出し、すぐさま眠っていた子どもたちも連れてこの屋敷を出ていきました。

ヒューが戻ったときには、オリビアは子どもが出て行ったことに絶望した思いを霊に利用され転落死

そして、アビゲイルの両親であるダドリー夫妻が娘を探しに屋敷にやってきたところでした。

ダドリー夫妻は、霊となって姿をみせたアビゲイルを見て屋敷を残してくれとヒューに嘆願しました。

真相に口を噤み続けたヒュー

ヒューは子どもたちに、お母さんが正気を失い子どもを殺害しようとしたことを伏せることで母の思い出を美しいままにしてやりたかったと思っていました。

もう一つ、あのお屋敷で以前お腹の子を、そして今回最愛の一人娘を失ったダドリー夫婦の思いを知っていたヒュー。

自分たちの最後はあの屋敷で迎え永遠にアビゲイルと共にいようとしたダドリー夫妻の思いを汲んでいたからでした。

結末は

2018年、とうとうネルは自らあのお屋敷に足を運んで殺されてしまいました。

薬物中毒からようやく立ち直ろうとしていたルークがネルの復讐のためにあの屋敷を燃やそうと向かいました。

それを悟ったスティーブンら兄妹とお父さんヒューの全員がルークを救うために26年ぶりにあの屋敷を訪れました。

屋敷全体と生前心を病んでいたという霊に惑わされながら命を落としかけたルーク。

兄妹たちも危険な状態となりましたが、ネルが現れ彼らを屋敷から救い出してくれました。

すでに霊となっていたオリビアと再会したヒュー。

永遠にこの屋敷でさまよい続けるオリビアのもとにヒューは死して残ることを選びました。

さいごに

屋敷は頑丈で、静寂に包まれ、破壊しようとする者はそれを全うできない。

その理由を知るのはそれを体験し、そこで死した愛するものに助けられ生還した者だけ。

遺された兄妹4人はあの屋敷で受けたトラウマを直視したことでまた新たな人生が歩めるかもしれません。

それでも、あの屋敷があの家族たちを飲み込もう、憑り込もうとしていたことは確かでした。

劇中、この言葉が二つの言葉に対して語られました。

“○○は理性的な考えを手放させる。それに屈するか抗うかしかない”

この○○には最初“恐怖”という言葉が使われました。

スティーブンがお父さんと共に26年ぶりに屋敷へとルークを助けに来た際、忍び寄る霊に恐れおののいたときにナレーションで語った言葉でした。

そしてすべてが終わったあと、今度は○○には“愛”という言葉が使われました。

“愛は理性的な考えを手放させる。それに屈するか抗うしかない。”

この屋敷は恐怖と愛を混乱させながら理性的な考えを手放させようとし働きかけていたと言えます。

愛する思いが方向を歪めさせられてしまった悲しい物語ともいえました。

ただし、ラストではこの言葉が続きました。

“愛無くして、正気を保つのは無理”だと。

心を開き愛していることを伝え、愛されていることを知ることで人生を生き抜くことができそうな彼らの姿が印象的でした。

ホラーの怖さはありましたが、10話かけて描かれた家族の物語は見ごたえありました。

評判どおりの素晴らしいドラマでした。

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