Jtbcで先ごろ放送終了したばかりの「補佐官」シーズン2がNETFLIXで配信スタートしたので早速視聴しました。
シーズン1がなかなか見ごたえがあったこともありシーズン2も期待していましたが、新キャラクターも登場してより盛り上がりを見せました。
それでは、本作を見て感じたところを語っていきたいと思います。
前半はネタバレなし。後半からはネタバレあらすじや感想となっています。
作品情報
放送:Jtbc
配信:Netflix
シリーズ
シーズン1 | 2019年7月 全10話 |
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シーズン2 | 2019年12月 全10話 ←今回ココ |
演出・脚本・キャスト
演出:クァク・ジョンファン
韓城別曲(2007)
推奴(チュノ) (2010年)
逃亡者 PlanB(2010)
町の英雄(2015)
THE K2(2016)
ミス・ハンムラビ(2018)
補佐官1・2(2019) 他
演出:オ・スンヨル
脚本:イ・デイル
戦おう、幽霊(2016)
ライフ・オン・マーズ(2018)
補佐官1・2(2019) 他
キャスト
イ・ジョンジェ(チャン・テジュン議員)
シン・ミナ(カン・ソニョン議員)
キム・ガプス(ソン・ヒソプ長官)
イエリヤ(ユン・ヘウォン補佐官)
キム・ドンジュン(ハン・ドギョン秘書)
チョン・ウンイン(オ・ウォンシク補佐官)他
冒頭あらすじ
求める世を実現させるために、苦渋を飲んでソン・ヒソプ議員にひざまずき国会議員となったテジュン。
その代価として、ソン議員を法務部長官に押し上げた。
私腹を肥やすことに政治を利用し、国民を犠牲にするソン長官やヨンイルグループのソン会長らが張り巡らせた腐った根を取りはらうためテジュンは準備を進めていたのだった。
予告編
本国放送時のJtbcの予告編の一つがこちら
大物であるソン長官と全面勝負となる様子や、危険な目に合うテジュンの様子が見えます。
シーズン2が熾烈を極めることが感じられる予告編ですね。
補佐官シーズン2 魅力と個性
闇の中に入り 光になる
テジュンが国会議員となった究極の目的を言い表していた言葉が「闇の中に入り 光になる」でした。
巨大な権力を持つ者たちに命がけで挑もうとしていたテジュンと、彼を補佐するユン・ヘウォン補佐官。
人の命を軽んじる者たちに負けられない戦いを挑む2人の覚悟の言葉でもありました。
信頼できる頼もしい仲間たちの存在
カン・ソニョン議員のもとで秘書として働くことになったドギョン君はじめ、ソニョン側、テジュン側ともに有能な補佐官が揃いました。
情報が最重要ゆえにスパイの存在に警戒し、相手の出方を常に読みながらも地道に証拠を集めていく。
本作は補佐官から議員となったテジュンの物語ですが、彼を補佐する補佐官たちの奮闘がやはり魅力の一つでした。
勝負はあくまでも政治でつける
暴力団や権力の及ぶものを利用して命を弄ぶ巨悪に対して、政策や国政調査(証人喚問のようなもの?)を使って政治的に対決するテジュン。
優勢・劣勢の中でも政治的な解決策を模索し、罪は正式に司法で裁かせることをゴールにしていた不屈のテジュンの姿がありました。
私欲を捨てた者たちの強さ
テジュンやソニョン、そして今回二人と最終目的が一致していたソウル地検特捜部出身の検事正チェ・ギョンチョル。
既得権益や金でつながっていないテジュンたちは疑心暗鬼にも陥らず隠蔽工作もない。そういった清廉な強さがありました。
魅力的なOST
本作でも魅力的なOSTを聞くことができました。
今回も(S1と同様)、ネタバレのないサウンドと歌詞だけの動画なのでここでご紹介したいと思います。
まずはシーズン2で印象に残った曲がこちら
キム・ヨンジン「The End」
少し泥臭くも不屈の闘志を感じるような力強い歌声と曲調が迫ってくるカッコいい曲です。
もう一曲は
The One「Can‘t Let Go」
傷つきながら、諦めそうになりながらも前を向こうとするテジュンや仲間たちの思いが伝わってくるような情感のある曲ですね。
OSTはシーズン1と2が一緒になったCDが発売されていました。(注:輸入盤です)
補佐官 シーズン2とは
身を賭して巨悪に挑んだ国会議員チャン・テジュン
政治家としての理想を知略と揺るがぬ意志で貫いたS2
ハマリ度
3
今シーズンではいよいよテジュンが一つの目標としていた巨悪を倒すために虎の穴に入り奮闘する姿が描かれました。
政治的な要素が濃いので華やかさや愉快さとは無縁ですが、シーズン2も1と同様、攻守目まぐるしく変わるスピーディーな展開に惹きこまれました。
政治的な洞察力、状況を読み次の一手を打つテジュンの知性と政治的な手腕だけでなく、彼の人間的な魅力が更に増していました。
ラストのシーンでは補佐官シーズン3もありそうなエンディングでした!
ここからはネタバレがあります
ご注意ください
ネタバレあらすじ・感想
シーズン2でテジュンが戦った相手と、その争点を少しまとめておこうと思います。
テジュンがソン長官らを倒そうとしていた理由
- イ・ソンミン議員の不遇の死に対する追悼の念
- ソサン市の市民に対するむごい仕打ちの実態を暴く
- 資金源となるグループ企業のみを優遇する法案・司法の私有化を暴き食い止める
シーズン1で無念の自殺でこの世を去ったイ・ソンミン議員とテジュンは政治に対する理想が一致していました。
テジュンはこのイ・ソンミン議員が亡くなったことで空いた議席を埋める形で国会議員となりましたが、だからこそ、ともに目指した理想を実現させる一歩としてソン長官らの不正でつながったグループを瓦解させることが急務でした。
サミル会と呼ばれるグループの存在
ソン長官が選挙資金を含め供与されていたの財閥ヨンイルグループのトップソン会長を頂点にしたサミル会。
メンバーはソン会長・チュジン化学のイ・チャンジン代表・ソン長官・ソン長官の息のかかった議員連ら。
テジュンはソン長官の資金源の一つであるチュジン化学の不正を暴くことを第一ステップとしていたのですが、調べを進めるとそこには市民を蝕む最悪の汚染の事実があり、その隠蔽にソン長官は加担していました。
不都合なら命すら奪うサミル会
逮捕されてしまったチュジン化学のイ・チャンジン代表が検察で転落させられ死亡し、また、テジュンも命を狙われ九死に一生を得ています。
ソン会長・ソン長官は邪魔になったものを消すということをやる者たちでした。
死の淵から戻ってきたテジュンの覚悟は相当なものでした。
ソン会長とソン長官の金のつながりを暴く
尻尾をつかませない二人の金の流れが見えたのが、ソン長官の長年の補佐官だったオ・ウォンシクさんの動き。
テジュンたちはソン会長から長官に渡されていた“無記名債券”の現金化に使われた借名口座を突き止めることに成功し、その証言をウォンシクさんから取ることに成功しました。
問題の無記名債券そのものも抑えることができ、20年にわたるソン会長とソン長官の関係が暴かれる日がやってきたのでした。
結末は
3カ月後の裁判では、ソン会長は懲役20年、ソン元長官は懲役15年の刑が確定しました。
テジュンは、サミル会を追及する途中に議員の弱みを握るため贈収賄の罪を見逃したことなどを含めた罪を認め議員を辞任していました。
そのテジュンに大統領から補佐の依頼がきた!
テジュンはもしかしたら、大統領の補佐官としてさらに求める世を実現する機会を得るかもしれません。
感想
補佐官というドラマの世界感がすでに分かっている状態で視聴スタートすることができたシーズン2は、補佐官後編と呼べる「結末に向かって突き進むスリリングで激しい攻防が待っていた」物語でした。
大きなゴールはサミル会の解体とメンバーの逮捕、刑の確定。
テジュンの本気がソニョンにも、そして滅多に誰かのためには動かない検事正チェ・ギョンチョルさんまでも動かした満身創痍の勝利の物語でもありました。
S2を彩った助演陣
シーズン2では新たな補佐官さんが加わり、何ともいえないリアルで頼りになるラインナップとなっていました。
ソニョンの議員室
テジュンの議員当選後ソニョンのもとに移ったハン・ドギョン秘書(左)と産休明け急きょ戻ってきたイ・ジウン首席補佐官((右)
テジュンの議員室
ユン秘書(左)が補佐官になり、もう一人、元別の方の議員秘書だったヤン・ジョンヨルさん(右)が補佐官に応募してきて採用されました。
特にヤン補佐官は新入りゆえにスパイかもと疑われたりもしましたがそんなことはなく、むしろなかなかデキる方でしたよ!
テジュン辞任後の皆さんの動向は
ソニョンさんはソン長官らが使っていた借名口座を開かせていた銀行の頭取だったお父さんの逮捕などで辞任スキャンダルとなりかけたのですが何とか持ちこたえたようです。
イ首席補佐官とドギョン君の補佐のもとで議員を続行しています。
そして、テジュンの議員室にいたユン補佐官は社会問題を扱う新聞記者に戻った様子。
ヤン補佐官はまた別の方のところに採用されているようでした。
個人的には、ドギョン君とユン補佐官が良い感じだったんでほっこりとした気分を常に抱いて観ていました。
尊敬の念も含めて好意をお互いに感じている感じとか、物語のオアシスでした♥
今後関係が発展しそうな気配だけを残したのがまた本作ならではの抑えが効いた良い演出でした。
さて、テジュンが青瓦台の大統領府に呼ばれたところで終わったシーズン2。
イ・ジョンジェ主演ならまたまたスリリングで骨太なシーズン3が期待できそうなのですが。
とりあえず期待します。