黄金の私の人生 視聴感想

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黄金の私の人生

「棚ぼたのあなた」のキム・ヒョンソク監督と「いとしのソヨン」を書かれた私のお気に入りソ・ヒョンギョン作家による長編ドラマということで、ぜひ見たいと思っていた本作「黄金の私の人生」(黄金色の私の人生)。

主演はパク・シフ&シン・ヘソン。

準主演にソ・ウンス、イ・テファンがキャストとして顔を並べていて、ベテラン<フレッシュという感じのキャスティング。

ファミリードラマという部分では、大大ベテランのお父さんお母さん役の方々が揃っておられました。

会社では苦労続きの姉。

片思いのあの人を密かに追う少女のような妹。

悪縁で出会った財閥三世などなど、ドラマの冒頭部分のスポットを集めた予告編になっています。

週末ドラマはファミリードラマ的な要素が強く、群像劇的な面も楽しめます。

本作は52話という長編ながら、一度も中だるみせずに見終わることができました

楽しませてもらった本作について感じたところを語っていきたいと思います。

目次

黄金の私の人生 作品情報

放送

韓国KBS 2017.9.2~2018.3.11 全52話

演出・脚本・キャスト

演出:キム・ヒョンソク

恋愛結婚(2008)
棚ぼたのあなた(2012)
オーマイビーナス(2015)
黄金の私の人生(2018)

脚本:ソ・ヒョンギョン

その女(2005-6)
華麗なる遺産(2006)
検事プリンセス(2010)
私の期限は49日(2011)
いしのソヨン(2012)
TWO WEEKS(2013)
2度目の二十歳(2015)
黄金の私の人生(2018) 他

キャスト

パク・シフ(チェ・ドギョン)
シン・ヘソン(ソ・ジアン)
チョン・ホジン(ソ・テス)
キム・ヘオク(ヤン・ミジョン)
ソ・ウンス(ソ・ジス)
イ・テファン(ソヌ・ヒョク)
イ・テソン(ソ・ジテ)
シン・ヒョンス(ソ・ジホ)

ソ・ヒョンギョン作家を好きな理由

私がソ・ヒョンギョン作家の作品が好きな理由は2つあります。

1つは生死の部分にフォーカスした心情表現や描き方の角度や深さが好きという部分。

2つ目は、ロマンス部分ではヒロインが現実的な視野を持ったキャラクターになっているところがあります。

本作でも、ヒロインのジアンは財閥三世とのロマンスに対してより現代的な感覚を持った人物として描かれていました。

注目のキャスト陣について

引っ張りだこのシン・ヘソン

多くの人気ドラマで脇役をこなしてきたシン・ヘソンの初主演となったのが本作「黄金の私の人生」。

以降は「死の賛美」(声楽家役)「30だけど17です」(元バイオリニスト役)そして、現在(2019.6)放送中の「ただ一つの愛」(バレリーナ役)でミョンス(インフィニットのエル)君と共演し評判も上々です。

こうやって見ると、元陶芸家志望だったという本作の役柄からしても、シン・ヘソンは芸術方面のキャラクターを今のところ多くもらっている印象です。イメージが合うんでしょうね~!

はつらつさを感じるソ・ウンスと末っ子シン・ヒョンス

本作のあと「空から降る一億の星」で印象的なお嬢様役を演じたソ・ウンス

そして、長編ファミリードラマでさらりと存在感を示す末っ子役を本作で演じたのはシン・ヒョンス。

なかなか地に足ついた人物像で印象に残りました。

ずっとどこかで見たことあるな~と思っていたのですが、ユ・スンホ主演の「仮面の王イ・ソン」でソンの護衛武士としてずっと一緒にいてくれたチョンウンさんでした。(スッキリした!)

冒頭あらすじ

契約社員として大企業ヘソングループのアパレル会社で働くソ・ジアンは、正社員になるため部長の私用や皆が嫌がる仕事も率先して引き受けていた。

仕事ができるジアンは正社員登用査定で1位だったにも関わらず裕福な家の友人にコネで正社員の座を奪われてしまった。

友人との喧嘩のあげく怪我をさせ示談金が必要となったうえに、部長の私用で運転中の衝突事故ために相手へ支払わないといけない損害賠償金が重くのしかかっていた。

ある日、25年前失踪したヘソングループチェ家の娘が自分だったと母から聞かされたジアン。

ジアンはチェ家に賠償金を借りる決断をするのだった…。

日本版DVDティーザー

ここで、日本版DVD発売元の予告編をご紹介します。

日本版ティーザーは、本作のヒューマンで温かい物語である部分を押し出したイメージに仕上がっています

黄金の私の人生の魅力と見どころ

出生の秘密が引き起こした波紋

本作では韓国ドラマの定番出生の秘密が物語を大きく揺り動かすエピソードとして出てきました

決してシンデレラストーリーなどではなく、複雑化する心情を細密に描きながら進みます

お母さんたち、本人たち、家族たちそれぞれの思いが絡まり、事態がどんどん複雑になります。

状況が刻々と変化し感情がぶつかり、すれ違っていく。

長編ならではの重層的なエピソードの積み重ねと登場人物の多さからくる複雑な展開が実に見事に組み合わさっていました。

テスお父さんを通して描く家族の形

本作の見どころの一つは何と言ってもお父さんソ・テス役を演じたチョン・ホジンさんと言えると思います。

「いとしのソヨン」で愛情深いお父さんを演じたチョン・ホジンさんを本作でもキャスティングしたかった製作陣の気持ちがひしひしと伝わるキャラクター。

家族を愛し、社会人としても常識があり、決断力のあるお父さん。

家族を愛するがゆえに苦悩し、そこから自ら答えを見出して行く。

最も険しい道を歩んだのがソ・テスお父さんでした。

テスお父さんを通じて家族たちが人生の軌道を修正し生きる力を得ることができた、そんな求心力を持ったお父さんの存在が本作の見どころの一つともいえます。

その道が自分にとってベストなのかを問うエピソードも

大企業に在籍するために自分を殺し不幸であることを受け入れ続ける人も描かれました。

しかし、誰しも得意なことや興味ある分野というものはあって、そこを無視して人生を歩むことに果たして意味はあるのかとも問うています。

日本では大企業であろうとも将来永劫に安泰だという考えが薄れ過度の礼賛の風潮は消えつつありますが、韓国では政策や経済的な面から見て大企業の正社員というメリットはとても大きいようです。

それでも、自分の生きる道は自由に選んでいいという応援のストーリーでもあると感じました。

ロマンスも群像劇的に

長編週末ドラマは群像劇的に描かれるいくつかのロマンスも楽しめます

本作でもジアンの兄弟姉妹の数+α描かれました。

近年問題視される財閥家の傲慢さを批判するような厳しいエピソードもありましたよ。

主人公ドギョンとジアンのロマンスの比率がもちろん一番多かったのですが、33才と27才の二人ゆえに常に熟慮し最善と言える方法を探り行動していく姿は頼もしいと同時に切なくもありました。

二人がどういった結末を迎えるのかとても気になるストーリーでしたよ

「黄金の私の人生」とは

深い愛を抱いていたとしても自分を犠牲にするのではなく
自分の人生を生きていい
そう気づき勇気を出して歩みだした家族の物語

ハマり度

4

52話を長いと感じないほどでした。評判通りの作品でした!

ここからはネタバレがあります
ご注意ください

ネタバレあらすじ・感想

本当によくできたストーリーで、語りつくせないほどのエピソードがぎっしりと詰まっていました。

物語のメインストリームは双子ジアンとジスに突然降ってわいた”出生の秘密”。

このことで後戻りできないほどの大激震が双方の家族に起こっていきます。

本当はジスが財閥家の娘だったにも関わらずジアンがそうだったと嘘を言ったお母さん。

このことが発覚し家族はバラバラになり重い結果を受けとることになってしまいました。

しかし、財閥家にも問題がありました。

多くのものを手にした財閥チェ家はメンツにこだわるあまり不都合は隠蔽し続け、そのためには誰かを犠牲にしていい、犠牲にできる力があると過信していました。

そのせいで人には心があるという当たり前のことに気づけなくなっていました。

激震が発生したのはジアン達が27才の今ではあるけれど、すべてが語りつくされた後に見えてきたのは25年前に財閥家が身近な人たちとの信頼関係を失っていなければ防げていた事態だったことでした。

ドギョンとジアンのロマンス

最初に家門が抱える過ちの本質に気づいたのは後継者ドギョンでした。

ジアンを愛するようになって気づかされたと言えます。

ジアンはしっかり者で賢い女性。だからこそ、自分が財閥家の娘ではなかったと知ったときの苦しさは計り知れなかったし、すべてが落ち着いたあともドギョンとの関係を進めることはしない理由を常に理性的に捉えていました。

愛し合っていても結ばれることが二人の幸せではないと分かっているジアンと、結ばれる方法をさがし行動に移すドギョンの姿は物語にリアリティーを感じさせました。

二人にハッピーエンドはあるのだろうか?と本当に思いました。

テスお父さんの願いとドギョンの決意

ドギョンの祖父である会長がグループを私物と見なしていることで株主=世論から同意を得られなくなり始めていた一族経営。

テスお父さんの助けがあって一族間闘争で追放の危機にあったドギョン達は難を逃れました。

逆転して代表取締役となったドギョンは経営体制そのものを立て直し、同族間の権力争いを治め自分が始めた会社を育てる道を歩み始めました。

娘二人が安心して生きていけるためにはチェ家の安定が必要と分かっていたお父さん。

そしてジアンが心から愛する男ドギョンに娘を幸せにする宿題を遺していきました。

ジアンは紆余曲折の末に見つけた自分の道を歩み始めていました。

木工デザインを学ぶため留学していたフィンランドでふたりは改めて再会し、”二人にも未来はある”、というエンディングが用意されていました。

そのシーンのクリップが公式から出ていたので共有させてもらいました。

これから本作を見ようかなと思っている方は一旦スルーしてくださいね。

OSTをご紹介

パク・ソネ「The Wind is Blowing」

切ないんだけれども少し明るいトーンを持つ曲で好きでした。

もう一曲は

シウ「君に届け」

本作の根底に流れるテーマを表しているような願いと希望を感じる曲調がとても好きでした。

(上記2つとも、D.O.S.TさんのあげておられるMV動画を共有させていただきました。)

私の文章ではどうしても説明が足りないですね。

興味をお持ちの方はぜひ見ていただきたいと思います。

おススメのドラマです!!

DVD

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