Netflixを契約して以来、ずっとマイリストに入れ続けていたイギリスのドラマ「ピーキー・ブラインダーズ」。
今回、シーズン1を見終わりました。
詳しくは分からないまま本作をリストに入れていたのは、無意識にどこかで好みの気配を感じるコメントを見たからなのかもしれません。
韓国ドラマや直近の話題となったドラマなどを先に見ていたために後回しになっていたのですが、今回ようやく突入しました。
きっかけとしては、ちょうど11月からスタートするAppleTv+のオープニングを飾るドラマの一つにジェイソン・モモア主演の「SEE」があり、そのクリエイター兼脚本が本作「ピーキー・ブラインダーズ」のスティーブン・ナイトさんでした。
私には絶妙のタイミングでした。
一気に次シーズンへ行ってしまいたい気持ちもあるのですが、ここは落ち着いてシーズンごとの感想を書き残していきたいと思います。
作品情報
放送:イギリス BBC
クリエイター・脚本:スティーブン・ナイト
シリーズ:ピーキー・ブラインダーズ
ナイトさんによると、シリーズはシーズン7で完結の予定があるらしいです。
キャスト
キリアン・マーフィー(トーマス・シェルビー)
サム・ニール(チェスター・キャンベル)
ポール・アンダーソン(アーサー・シェルビー)
ヘレン・マックロリー(ポリー・グレイ)
アナベル・ウォーリス(グレース・バージェス)
ジョー・コール(ジョン・シェルビー)他
ピーキー・ブラインダーズの時代背景と舞台
1919年、第一次世界大戦後のイギリスバーミンガムが舞台。
競馬の掛け金を取りまとめる違法ブックメーカーとして地元で活動してきたピーキー・ブラインダーズという一家を中心に描く物語。
狙い狙われる稼業ゆえにギャング的な要素も持ち合わせつつ、家族や縄張りである地元の町を守ってもいる者たちでした。
冒頭あらすじ
ピーキー・ブラインダーズの実質のリーダーは冷静沈着で頭脳派のシェルビー兄弟の次男トーマス。
街に、チャーチル首相の密命を受けたキャンベル警部が赴任してきた。
彼の最大の目的は港から盗まれた大量の銃が反政府組織に渡らないよう取り戻すこと。
銃は偶然手に入れたトーマスのもとにあった。
キャンベル警部は、IRAによって亡くなった父の恨みを抱えていたグレースを町の酒場のバーテンとして送り込んでいたのだった。
予告編
ここで、端的にS1を感じられる予告編を一つご紹介します。(日本語字幕なし)
ギャング、警察らが入り混じり展開する本作の様子がわかりますね。
ピーキー・ブラインダーズS1の魅力と個性
当時の情勢を盛り込むストーリー
近代といえば近代なのだけれど、少しコスチュームドラマ(時代劇)の雰囲気も感じる時代を舞台に繰り広げられたピーキー・ブラインダーズ。
IRAの活動が活発な様子や競馬の胴元たちの利権争い、そして共産主義者を取り締まろうとする警察の様子など、当時のイギリスの情勢を反映した要素が盛り込まれていました。
ピーキー・ブラインダーズのリーダートーマス
主人公のトーマスは帰還兵で、過酷な任務で負ったPTSDに悩まされています。
それでも冷静に現状を把握し次の手を打つ理性的で頭脳派なトーマスによってピーキー・ブラインダーズは勢力をまさに伸ばさんとしているのがシーズン1でした。
シーズン1、トーマスたちピーキー・ブラインダーズに立ちはだかっていたのは
- 政府から送られたキャンベル警部
- 覇権争いをしていたリー一家
- 合法ブックメーカーの大手ビリー・キンバー
どうやってこの局面を乗り越えていくのか、トーマスの手腕と判断も見どころでした。
ラブラインも
パワーゲームの中でも静かに忍び寄り、心をとらえて離さなくなる恋の気配も描かれていました。
安らぎを求めていたトーマスの心をつかんだ女性の存在。
そして彼女の抱えていた事情。
二人の間に横たわる残酷な障壁が一体どういった展開をうんでしまうのか、すごく気になるところでした。
魅力的なトーマス
繊細で努力家、忍耐強く状況判断が理性的。
守りたいもののために強くなれるが、孤独の中では誰よりも安らぎを求めている。
そんなトーマスはとても魅力的なキャラクターでした。
ピーキー・ブラインダーズS1とは
時代背景や一家の立場、トーマスや彼を取り巻く相関図を描く
カッコよさと個性に引き込まれたシリーズの序章
ハマリ度
4
気に入りました。
映像も音楽も、そしてトーマスもカッコいいし魅力的でした!
これ見た後にトーマスに惚れない人なんているのか!?と本気で思ってます(笑)
シーズン2へ行きます!
ここからはネタバレがあります
ご注意ください
ネタバレあらすじ・感想
シーズン2へと続くので、大まかな流れを一旦ここでおさらいしておこうと思います。
キャンベルが求めていた銃
政府の保有する銃が大量に盗まれ、それが反政府組織に渡っては困ると急きょチャーチルから特命を受けてバーミンガムに赴任してきたキャンベル警部。
その銃は、別の品物を盗むはずだったトーマスの手に渡っていました。
警察に追われる共産党員フレディーと結婚した妹を逃がすため、トーマスは銃のありかと引き換えに二人の安全を保障してもらう取引を持ち掛けています。
グレースとトーマス、そしてキャンベル警部
当初IRA組織によるものとにらんでいたキャンベル警部は、IRAに怨恨のあるグレースという友人の娘をバーミンガムのバーに潜入させ情報を得ようとしました。
トーマスとグレースは、それぞれ利害があって関わるうち互いに特別な思いを抱くようになりやがて男女の関係に。
グレースは銃のありかを突き止めたことでスパイとしての任務を終えたものの、トーマスを裏切っていたことは変えようのない事実ゆえに去ることに。
けれど、グレースの任務解除を待ってプロポーズを考えていたキャンベル警部にとっては許せない現実でもありました。
S1ラスト、グレースに銃を向けたキャンベル警部。
あの銃声はグレースに?
リー家との抗争
大手ブックメーカーキンバーと手を組み合法的なブックメーカーとしての承認を得るため、キンバーらの金をくすねていたリー家を締め出したトーマス。
そのかいあって、トーマス達ピーキー・ブラインダーズは合法なブックメーカーに。
さらには、対立してしまったリー家の娘とシェルビー兄弟の三男ジョンとの婚姻を成功させ抗争の種を同盟へと運びました。
勢力を拡大するピーキー・ブラインダーズ
背後の敵が消えた今、トーマスはいよいよキンバーを倒し大手ブックメーカーとして成り上がろうと決起しました。
情報が漏れ後手に回ってしまい緊迫した展開となりましたが、トーマスはなんとかキンバーを一発で仕留めました。
さいごに
合法ギャンブルを取り扱うギャングを描く物語ではあるのですが、感情的な面々がいるなかでトーマスのような冷静沈着なリーダーのいる組織の強みに惹かれてついついトーマス寄りで見てしまいます。
これって、キャラクターの魅力が伝わっていてなおかつそれを見せるストーリーがうまいんだなと感じずにはいられません。
曲もカッコいいんですよ。
主人公トーマスはどちらかというともの静かなタイプなんですが、ドラマ自体の演出にはエッジが効いています。
物語と世界観に引き込まれ、トーマスにも引き込まれるという。
見るのは遅くなったけれどまだまだいいドラマが待機していたんだな~とうれしくなりました。
その他のシーズンへの感想はこちら