韓国ドラマ「親愛なる判事様」視聴感想

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親愛なる判事様

2018年SBS放送の韓国ドラマ「親愛なる判事様」(原題)を見終わりました。

主演はユン・シユンとイ・ユヨン。

ユン・シユンが双子の兄弟の二役を演じる法廷ものという情報だけでとりあえず視聴スタートしてみたのですが、シリアス過ぎず複雑になり過ぎないとても見やすいドラマでした。

今回は映画で実力が認められここ最近ドラマでの活躍が目覚ましいヒロインのイ・ユヨンさんについてもちょっと触れてみます

前半はネタバレなし、後半以降ネタバレあらすじや感想、OSTについて語っていきます。

それでは、さらさら~と見終わった私の感想など今回も本音で語っていこうと思います。

目次

作品情報

放送

2018年 韓国SBS 全32話(実質16話)

演出・脚本・キャスト

演出:ブ・ソンチョル

スターの恋人(2008)
僕の彼女は九尾狐(2010)
相続者たち(2013)w/カン・シンヒョ
チャン・オクチョン(2013)
仮面(2015)
パーフェクトカップル(2016)
親愛なる判事様(2018) 他

脚本:チョン・ソンイル

推奴チュノ(2010)
逃亡者PlanB(2010)
7級公務員(2013)
映画「パイレーツ」(2014)
映画「国選弁護人」(2015)
恋するパッケージツアー(2017)
親愛なる判事様(2018) 他

キャスト

ユン・シユン(ハン・ガンホ スホ二役)
イ・ユヨン(ソン・ソウン)
パク・ビョンウン(オ・サンチョル)
クォン・ナラ(チュ・ウン) 他

脚本は大ヒット作を生んだ実力派

作品情報の通り、演出のブ・ソンチョルさんは大ヒットドラマ「相続者たち」で共同演出をされており、ラブストーリーを主に撮ってこられていることが分かります。

そして、脚本のチョン・ソンイル作家ドラマ・映画のシリアスアクション時代劇で大ヒット作を生んだ実力派脚本家さん。

2015年にはユン・ゲサン主演の法曹人を描いた映画「国選弁護人」も書かれています。

このお二人が組まれて出来た本作は、ヒューマン・ラブ・法廷・サスペンスと盛りだくさんの内容がバランスよく組み込まれていました。

冒頭あらすじ

一卵性双生児の兄弟スホとガンホ。

秀才の兄スホは若き判事に。

一方、弟のガンホは勉強が苦手でやさぐれていた高校時代、襲われていたスホを助けたはずが裏切られ加害者とされ少年院に行った。

それ以来ケチな仲間とつるんではつかまり前科5犯のチンピラに。

出所後兄スホの家に行ったガンホは、公判に現れない判事を迎えに来た部下にスホと間違われ、状況上否定できずに職場へと連れて行かれるのだった。

予告編

ここで日本初放送となった衛星劇場の予告編を共有させていただきました。

*動画内の放送日時などは過去の情報ですのでご注意ください。

“不良判事が巻き起こす痛快ヒューマンドラマ”とは、うまい表現です(笑)

いったい、ガンホが専門職中の専門職である判事をどうやってやりおおせるのか気になりますよね!

もう一つ、日本版DVD発売元の予告編もあります。こちらはふたりのロマンス部分をもうちょっと盛り込んだ内容になっています。

親愛なる判事様 の個性と見どころ

意外とうまくやるガンホをいつの間にか応援している

チンピラだったガンホは暴力・脅迫・詐欺などを仕掛けてくる輩とも関わって生きてきました。

判事のふりをしている最中にガンホが出会ったのは桁違いの金を持つチンピラ以上に悪い奴ら。

裁判の準備など専門的な部分は司法修習生ソウンに経験と称してすべてやらせ、裁判の段取りは経験でカバー。

ガンホはなんだかんだと結構うまく立ち回りながら悪い奴らとわたりあい、また、人情味あふれる判事をやっていきます。

もろもろツッコミどころは満載と言えるのですが、物語が描いているのは“そこじゃない”ということで、気にせずフィクションとしてストーリーを楽しむことができました。

サスペンス要素と勧善懲悪ヒューマンストーリー

ガンホがスホに成り代わっているあいだ、スホにはいったい何があったのか、という部分がちょっとしたサスペンス要素となっていました。

ガンホが兄の代わりに立ち向かうことになった(いや、かき回したけれどそれ以上の成果も残した)ある権力者グループとの事件とも関係があり、どのエピソードも少しずつ関係しているといううまい構成となっていました。

映画で脚光を浴びた女優イ・ユヨン

ヒロインで人道重視の司法修習生ソウンを演じたのは、2014年映画「アトリエの春、昼下がりの裸婦」でミラノ国際映画祭主演女優賞をとり脚光を浴びたイ・ユヨン。

そして、2017年に交通事故で亡くなられた俳優キム・ジュヒョクさんの恋人としても有名でした。

体当たりの演技を見せた「背徳の王宮」などの映画や、ドラマ「トンネル~愛の迷宮」(2017)そして今現在はOCNの「みんなの嘘」に出演中です。

本作のソウンは優しく控え目ですが、信念のためには強くなれる魅力的な女性でした。

ソウンを等身大にリアルに演じていたイ・ユヨンの力量は十分に感じることができました。

親愛なる判事様とは

兄に成り代わったチンピラ判事ガンホ
罪を償わない奴らを相手に立ち回る痛快劇

ハマリ度

3

ストーリーも軽快でキャラクターも魅力的。

重くなりすぎずに、悪い奴らに罪を償う機会を与える勧善懲悪ストーリーが痛快でした。

ロマンスも良い温度と分量で描かれていて、ヒロインソウンの誠実な人柄がまっすぐなガンホとぴったりで可愛くって楽しめました。

ただ、双子で力を合わせて立ち上がってくれたらもっと痛快感が増すはず、頼む!という願いが叶わなかったのが残念でした。

ま、そこは尺と私の好みの問題なので仕方ないですね。主役はガンホでしたしね(*’ω’*)

habbit

このあと後半では、ネタバレあらすじや感想、OSTについて語っていきたいと思います

ここからはネタバレがあります
ご注意ください

ネタバレあらすじ

ここからは、本作の全体的なストーリーを振り返っていこうと思います。

感想とOSTについてはそのあと語っていきます。

スホはいったいどこへ

判事であるスホは、母親を殺害した罪で死刑判決を下した裁判の被告人の親族(弟と婚約者)に拉致されていました。

被告人には知的障害があり、事情を精査すれば死刑ほど重い刑が言い渡されるはずがなく、おかしいと親族は思っていました。

しかも被告人は獄中で自殺しており、そのすべての恨みが判決を下したスホへと向かっていたのでした。

裁判でガンホが出会った巨大な敵

ガンホは裁判をこなしていくうちに、巨大財閥オソングループの御曹司を守るために動く一流弁護士事務所と検察官が立ちはだかっていることに気づきました

当初は彼らに便宜を図れば巨額の金がせしめられるとほくそ笑んでいたガンホでしたが、あまりの傍若無人ぶりにガンホの正義感が動きました。

悪事の根は奴らから出ていた

財閥オソングループの御曹司イ・ホソン。

彼は高額報酬の弁護士事務所を使って検察・判事を抱き込み、自分の罪はすべてもみ消してきました。

中でも彼が関係者中最も立場が弱い女優一人に押し付けて逃れようとしていた麻薬パーティー事件、これが問題の根でした。

事件のもみ消しの影響を受けた裁判の存在

麻薬パーティーのメンバーは、イ・ホソン、女優、大病院の息子、議員の息子の4人。

現場でホソンがスタッフ相手に暴れて通報騒ぎになりスキャンダルになるところを別の大きなネタでかき消すよう依頼されたのがスホでした。

スホは翌日親族殺害の被告人に“死刑判決”を出したのでした。

ソウンが判事を目指した理由

ソウンのお姉さんは大学時代に好意を持っていた男子学生に性暴行され、裁判になるも学生は無罪となりました。

この時の学生がホソンらの仲間で大病院の息子でした。

お姉さんが失踪してはや7年、当時自殺をしようとする姉の姿を見ていたソウンは何としてでも再審して罪を償わせたいというのが悲願となっていました。

結末は

ガンホはスホを拉致した親族殺人の被告人の親族に当時の裏取引の事情を話しました。

拉致犯ら親族にも重大な落ち度があったことも分かっています。

実はスホも自分が行った裁判の過ちを償うことを決意し、ガンホが成り代わるより前に判事の職を辞することを決めていた矢先のことでした。

ガンホの裁判で麻薬パーティーの件は公となり、そこにいた全員が罪を償うことに。

行方が分からなくなっていたソウンのお姉さんは見つかり、子どもも生まれて家族で幸せに暮らしていることが分かりました。

再審は望まないお姉さん。暴行した罪の罰はいつかどこかで彼に受けて欲しいということでした。

ガンホはスホの辞職届と同時に偽判事も終了。

両想いになっていたソウンにも本当のことを話し、真心が通じました

ガンホはソウンのために料理人を目指しています。

OST

感想の前に、本作で印象的だったOSTを二曲ご紹介したいと思います。

まずはカッコいい曲だった「慰め」

歌われているジョンインさん、バラエティーなどでお見掛けすると本当に面白くて気さくな方なのですが、こんな良い声で歌われるのがギャップ萌えです

ジョンイン「慰め」

冒頭部分のシーンなど、キャラクター紹介ともいえるMVとなっています。

もう一曲はロック調のサウンドが悲哀とハートの熱さを感じさせる

Damon「ネガボヨ」

ガンホとスホが対立してしまった家族の問題や、判事室で自分のペースで行動してしまうガンホの様子などが垣間見えるMVとなっています。

感想

さらさら~と見進めることができたので、なかなか面白く見やすいドラマだったことは間違いありません。

根っからの悪人ではないガンホの判事っぷりが発揮されてむしろうまくいき、ならず者の荒波に呑まれながら生きてきた人生訓もそこそこ生きていた(笑)

主人公のキャラクターが魅力的だとこうして印象の良いドラマになるということをひしひしと感じたドラマでした。

ただ、ハマり度がグッと上がらなかったポイントがスホとガンホの二役の演出方法。

数か月前に海外ドラマ「カウンターパート」でJ.K.シモンズが演じた壮絶な二役演じ分けを見たこともあり、二役の演じ分け方に物足りないものを感じていました。

ただ「誰が見てもスホとガンホはそっくりで見間違う」という設定もあったのでそう演じて欲しいという演出上の狙いがあった可能性も高いですが。

それにしても、いくつかの裁判エピソードを絡めながら結局は諸悪の根源となる不正グループにつながっている構成は分かりやすくて良かったです。

エンタメ寄りの楽しいドラマでした。

*DVDはBOX2まであります。

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