2017年韓国tvNで放送された「名不虚伝(ミョンブルホジョン)」。
邦題はロマコメ色を前面に出したタイトル「医心伝心~脈あり!恋あり?」となっています。
本作の脚本家は、遡れば「冬のソナタ」、2010年代では「サイン」や「シグナル」、そして最近ではNetflixで製作され評価の高い時代劇ホラー「キングダム」を書かれたキム・ウニ作家。
真摯な物語の中で、主人公のロマンスも盛り込んだ本作の魅力について、2017年に見た時の感想を絡めて少し語ろうと思います。
今回は具体的なネタバレはなしで行きます!
作品情報
放送
2017年 韓国tvN 全16話
演出・脚本・キャスト
演出:ホン・ジョンチャン
マイシークレットホテル(2014)
医心伝心~脈あり!恋あり?(2017)
ライフ(2018)w/イム・ヒョヌク
彼女の私生活(2019)
脚本:キム・ウニ
冬のソナタ(2002)w/ユン・ウンギョン
サイン(2011)w/チャン・ハンジュン
シグナル(2016)
医心伝心~脈あり!恋あり?(2017)
キングダムシーズン1(2019)
キングダムシーズン2 他
キャスト
キム・ナムギル(ホ・イム)
キム・アジュン(チェ・ヨンギョン)
ムン・ガヨン(マッケ)
ユ・ミンギュ(ジェハ) 他
冒頭あらすじ
かの有名なホ・ジュンが王様に仕える朝鮮時代。
ホ・イムは名医と呼ばれるほどの鍼の腕を持つが何年たっても出世できずにいた。
ある日、王の頭痛を診るというチャンスが巡ってきたが失敗し怒りを買ってしまった。
逃げる途中に矢に射られ死を覚悟したホ・イムだったが、気づけば400年後の2017年のソウルへとタイムスリップしていた。
そこで出会ったのは、伝統的な東洋医学鍼灸を受け入れないエリート外科女医ヨンギョンだった。
予告編
ここで日本版DVD発売元の予告編をご紹介します。 →公式サイト
ロマンス部分の魅力が詰まった素敵な予告編ですね。
医心伝心~脈あり!恋あり?の魅力
主演は演技派属性の二人
「赤と黒」などといった、悲しく憂鬱な演技がすこぶる上手いキム・ナムギル。
そんなキム・ナムギルが本作では時にコミカルなホ・イムを演じ笑わせてくれます。
「サイン」でキム・ウニ作家と組まれたキム・アジュンは、優秀な美人女医だけどトラウマを抱えたヨンギョンを軽やかに演じていました。
贅沢なキャスティングでおとぎ話を楽しんだ気分に
タイムスリップを繰り返す中、それぞれが状況・時代に戸惑うドタバタの展開が待っています。
演技派の二人が右往左往する姿はコミカルに描かれ、一方で能力も技術も持つ医師の姿とあり方に悩む姿まで完璧に演じていて、おまけにロマンスも自然体。
なんだか贅沢なキャスティングでファンタジックなおとぎ話を見せてもらえた気がしました。
コミカルな中にも真摯な物語が
朝鮮時代の医員ホ・イムが現代で関わった医師や患者さん、誤った思いを正してくれる師、愛する女性との出会いを経て医師としてのまっすぐで揺らぎない自信と生きる道を見つける真摯な物語でした。
印象に残った若手俳優さん
2017年の現代でイムが関わった心臓病の少女ハラを演じたのは「KILL IT」(2019)で主人公のビルオーナー女子高生役だったノ・ジョンウィ(写真左)。
そして、朝鮮時代イムの心に深く刺さる存在となる幼い少女ヨニ役に「結婚契約」や「青い海の伝説」などに出演するシン・リナちゃん(写真右)。
活躍を続けている子ども俳優さんたちの姿を見るのはやっぱりうれしいですね。
原題の「名不虚伝(ミョンブルホジョン)」とは
その名声に相応しい実力を持っているという意味。
まさにエンディングを迎えた時、ホ・イムに贈られるべき言葉であると分かる素敵な題名でした。
印象に残るOSTを2曲
一曲目は、本作の雰囲気を形作っていたといってもいいこの曲
ミン・ギョンフン「Here I am」
ロックバンドBUZZのボーカリストミン・ギョンフンは、先ほど話題にでた「KILL IT」のOST曲でもロックバラードを歌っています。
もう一曲は元SISTERのヒョリンが歌うステキなバラード。
二人が出会った時、朝鮮時代へとタイムスリップしてしまった時の様子など断片的な映像が見られるMVとなっていますが致命的なネタバレはないので大丈夫です。
ヒョリン「ALWAYS」
医心伝心~脈あり!恋あり?とは
朝鮮時代の鍼の名手がタイムスリップ
医師としての生き方を見つける真摯な物語
ハマリ度
4
面白かったです!
タイムスリップという設定は、現状の中にいては見逃してしまうようなことに気づかせてくれる秀逸な設定ですよね。
中堅演技派俳優二人のコミカル演技と大人なロマンスを見るだけでも価値があるのですが、そこに医師としての自分の生き方を見つける真摯な物語が込められていてとても良かったです。
機会があれば、ぜひ一度見て欲しいドラマです。