2018年11月に本国MBCで放送終了した「私の後ろにテリウス」。
邦題は「私の恋したテリウス~A Love Mission~」となりました。
ソ・ジソプがベビーシッターをする伝説のスパイ役というギャップ萌えを狙ったとしか思えない楽しそうな人物を演じるということで、放送前から気になっていた作品でした。
見終わった感想や本作の見どころなど、今回も本音で語っていきたいと思います。
ネタバレは後半です。前半はネタバレなしでお読みいただけますよ。
私の恋したテリウス 作品情報
放送:韓国MBC 2018.9.27-11.15 全16話
演出・脚本・キャスト
演出:パク・サンフン
私はチャン・ボリ(2014)w/ペク・ホミン
自己発光オフィス(2017)w/チョン・ジイン
三つ色のファンタジー 君の恋愛実験(2017)
私の恋したテリウス~A Love Mission(2018)
脚本:オ・ジヨン
ショッピング王ルイ(2016)
私の恋したテリウス~A Love Mission(2018)
ドドソソララソ(2020)
キャスト
ソ・ジソブ(キム・ボン役)、
チョン・インソン(コ・エリン役)、
ソン・ホジュン(チン・ヨンテ役)、
イム・セミ(ユ・ジヨン役)、
UNIQ ソンジュ(ラ・ドウ役)
子役キム・ゴヌ(チャ・ジュンス役)
子役オク・イェリン(チャ・ジュニ役)
ソ・ジソプがシッターという愉快さ
ソ・ジソプは、重くせつない過去・孤独・秘密の家業、なんていう一匹狼的な役がすごく似合いますよね。
これまで映画でも、“純情だけど最強の殺し屋”とかいう役いくつか演じられています。
そんなソ・ジソプが今回演じたのは伝説の情報部員・コードネーム“テリウス“。
そのテリウスが訳あって“子守”というリアルな現実に向き合う姿を見せてくれます。
スポ見てそのシュールな様子にちょっと吹き出すと同時にユルくギャップ萌えしました(笑)
冒頭あらすじ
キム・ボンは伝説の情報部員コードネーム・テリウス。
数年前、ポーランドでの作戦中保護対象だった協力者を暗殺され、彼女からの情報が入ったUSBを奪われるという事件があった。
テリウスは裏切り者の容疑者とされてしまい、真犯人を捕まえるために身を隠して生きていた。
ある日、あの時の殺し屋Kが国内で暗殺を行った。
テリウスは同じ日に殺害されたお向かいのエリンのご主人が何か関係してる可能性があると判断。
エリンがさがしてたシッターを引き受け近づくのだった。
放送時の予告編
ここで本国MBCの予告編を二つご紹介したいと思います。
本作はシリアスとコミカルが合体したタイプのストーリーでした。
そのバランスはちょうどこれくらいだったといえる予告編をまずご覧ください。
もう一つは、過去の事件を盛り込んだシリアスバージョン。
テリウス=キム・ボンは、暗殺されてしまった保護対象の女性協力者を愛していたようです。
テリウスの執念ともいえる目的は、自らの潔白を晴らすと同時に彼女を殺害した者たちに罪を償わせることでもありました。
コミカルな“一般人”とのコラボ
本作はシリアスなシーンとコミカルなシーンが合体して出来上がっていたと言いました。
テリウスがシッターを始めたことで、マンション“キングキャッスル”の 主婦・主夫たちに飲まれるように合流していきます。
この主婦たちは携帯のグループでつながっていて、その連携は国家情報院のごとく密で機動的。
通称KIS(キングキャッスル・インフォメーション・システム)とよばれ、子どもを守るためには手抜きなしの見事な情報力を発揮します。
シリアスなNIS(国家情報院)とコミカルなKISが対になっていて、やがて協力し合う様子も楽しいところでした。
私の恋したテリウス とは
国家クラスの巨悪に立ち向かいつつ日常に生きる人々に癒されていく伝説のスパイテリウス
コミカルテイストのサスペンス
ハマり度は
2でした~ごめんなさい
韓国ドラマのコメディ入りスパイ・情報部ものは私には黄色サイン(要注意)なんです。
プロにあるまじき雑な仕事ぶりが見えたらすーーっと気持ちが引いてしまうという私が個人的にハマれなくなる“あかんツボ”を押されてしまうんです(泣)
でも本作は情報部任務以外の部分が楽しかったので最後まで見られました。
コミカルサスペンスである本作は、家族で多少突っ込みながらも楽しく見られるエンタメ度に仕上がっています。
登場人物それぞれの個性が光っているので私のハマり度はひとまず置いといて、ぜひ一度見てみてもらいたいと思います。
ここからはネタバレがあります
ご注意ください
ネタバレあらすじ・感想
物語は、テリウスが追っていた暗殺者Kが現れたことから動き始めました。
Kはテリウスの愛した女性を殺害し、テリウスを逃亡者にした男。
Kを使っている組織にたどり着くことこそがテリウスの目的でした。
テリウスが追っていた組織
それはポーランドに拠点を置く「コーナーストーン」という組織でした。
テリウスの動きが漏れていたこともNIS内に裏切り者がいる証。
テリウスはコーナーストーンのトレードマークであるゴールデンクローバーのボタンを身に着けていた副院長を疑っていました。
コーナーストーンに利用された男
本作では「コーナーストーン」に目をつけられ裏仕事をさせられていた男チン・ヨンテがいました。
初めて悪役をしたというソン・ホジュンが演じていたのですが、根っからの悪人ではないヨンテをちょっとナルシスト気味のかわいいキャラクターにしていて、本作のバランスを分かってるな~と感心しました(上から目線www)
このヨンテは利用価値がなくなり消されかけてテリウスに助けを求めました。
味方同士になってからのヨンテとテリウスのブロマンスも良かったですよ。
コーナーストーンの目的
コーナーストーンの息のかかった業者から戦闘機などを購入させる防衛費狙いの不正組織でした。
韓国側の責任者はなんと大統領秘書。
コーナーストーンの思い通りに動かない人や邪魔ものを消すために殺し屋Kが動き、それを目撃してしまったエリンの夫が巻き込まれて亡くなってしまっていたのでした。
テリウスとエリン 二人のロマンスは?
孤独に生きてきたテリウスに普通の家庭の温かさや安心感というものを肌で感じさせてくれた無垢な子どもたちとその母エリン。
家族の一員のように接してくれる彼らを守ってあげたいという思いは愛には違いありませんがロマンスという感じではありませんでした。
エリンもまた、夫を亡くし子供を抱えて強く生きていくと決めた時に助けてくれたテリウスの存在に救われたのは確か。
まぁでも今後はどうかは分からないけど?♡というほわっとした感じがむしろ好感が持てました。
邦題はロマコメをイメージさせるものに決まりましたが、じつはエンディングで原題「私の後ろにテリウス」がつけられた意味がわかりますよ。
楽しいサブキャラクターたちKIS
本作ではエリンのマンションのママ友達KISの皆さんが明るくノリ良く、でも真剣にマンションと子どもたちの平和のために頑張っていました。
中でも、ここ最近コミカルな役はこの方に任せておけば間違いない!という名バイプレイヤーに上り詰めたカン・ギヨンさんがまたもや実力を発揮していましたよ!
初めて私がカン・ギヨンさんをみたのは「ああ、私の幽霊さま(2015)」だったので、3年ほどで男性主人公を輝かせるレギュラー的地位を築かれたんだなぁとしみじみ感じました。
「キム秘書がなぜそうか?」などでも主人公の親友役で大活躍されていました。いい俳優さんです。
豪華なOST
本作は有名どころの歌手の方々がOSTに参加されていたということでとても豪華でした。
中でも私が口ずさんでしまうほど好きなのが Gaho「そうやって胸がときめく」
物語の始まりに聞くとワクワクしますよね。
サビの部分の歌詞が
♪いつも握りしめた手を隠していた。なにもつかめないまま。
♪子どものように手をつないでくれた。なぜ一人なのかと笑いながら”
孤独だったテリウスに接したエリン親子の姿につながっているような歌詞。
明るくて耳に残ります。
そしてもう一曲。ヤン・ダイル「あなたはどこへ」
切ないメロディー、美しい歌声。
死と背中合わせに生きるテリウスを思い浮かべてしまいます。
素敵な曲が多かったのですが、日本版OSTが販売されています!
さいごにちょこっとイケメン話
主人公テリウスのロマンスは雰囲気程度でしたが、テリウスの情報部の後輩ジヨンとドウ2人のロマンスが唯一光っていました。
先輩ジヨンひと筋。片思いでもずっと思い続けた情報分析官のドウ君、カッコ良かったです。
演じたのはソンジュ。彼は2014年にデビューしたUNIQというアイドルグループ出身。金髪も似合っていたけど、後半の黒髪はイケてますよね~
「カノジョは嘘を愛しすぎてる」ではバンドのリーダー役も自然でした!
ちなみに、UNIQには中華圏出身メンバーも数人いたのですが、その一人はいま日本でも人気の「陳情令」でブレイクしている王一博。
UNIQはあまり活動できなかったようですが、俳優で道が開けた印象ですね!
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