猫好き&キム・ミョンス好きはその誘惑には絶対に抗うことができないキーワードが盛り込まれた韓国ドラマ「おかえり」。
猫であるホンジョが人間に変身できる鍵がヒロインであるというファンタジックな設定の中で描かれるラブストーリーを楽しみました。
今回も、「おかえり」に感じた魅力や個性など、私目線で語っていきたいと思います。
作品情報
2020年 韓国KBS 全24話(実質12話)
演出・脚本・キャスト
演出:チ・ビョンヒョン
ビッグ(2012)
青い鳥の家(2015)
ラブリー・スター・ラブリー(2018)w/カン・ミンギョン
おかえり(2020) 他
脚本:チュ・ファミ
恋愛じゃなくて結婚(2014)
内省的なボス(2017)
おかえり(2020) 他
キャスト
キム・ミョンス L(ホンジョ)
シン・イェウン(キム・ソラ)
ソ・ジフン(イ・ジェソン)
ユン・イェジュ(ウン・ジウン)
ガンフン(コ・ドゥシク) 他
冒頭あらすじ
ソラには高校時代から思い続けた彼ジェソンがいたが、1年前なぜか彼は突然去ってしまった。
その理由が今でもわからないソラ。
そのジェソンから突然猫を預けられたため、ソラはホンジョと名付けて面倒を見始めた。
ホンジョはソラやソラのものに触れているとなぜか人の姿に変身することができることに気づくのだった。
予告編
日本初放送となったKNTVの予告編を一つ共有させていただきました。
穏やかな予告編ですね。
おかえり が描いたものとその魅力
はい、キム・ミョンス君堪能
白猫のホンジョが人間化して、キム・ミョンスとなるなんて夢すぎですな。
猫好きにとって、ホンジョ役の俳優ネコの美しさと仕事ぶりにも目が♥になっているのに、そのうえ‥。
猫&キム・ミョンスというコンボの魅力に抗える人はおそらくいないでしょう。
前作は天使、今作でソラだけを見つめるネコですよ・・・ため息。
魅力過多。
ホンジョが貸す猫の手
ソラの心の引っかかりやジェソンの心の傷とわだかまり、ソラの職場の先輩であり高校時代の部活仲間ジウンの恋など。
ホンジョが関わった人たちの、人間だからこそ乗り越えられなかった壁のようなものを優しく取りはらうようなフォローをしたホンジョ。
今を生きるネコの特性が生きたとも感じられる彼だからこその温かいフォローの手でした。
猫であるホンジョとの愛の行方
ソラだけを見つめ愛し続けるホンジョ、そしてホンジョを愛するようになるソラ。
ふたりの恋には、ホンジョが実は猫であるという事実が大きく横たわってきます。
ホンジョが人間に変身できることと、いつまでも人間でいられるのかどうかなどなど、ふたりの愛がどうなっていくのかも見どころでした。
おかえり とは
大切な人との時間は1分1秒が宝物
人間に変身できる猫が伝えるファンタジックロマンス
2.5
ライトに見られる物語なので、私のハマリ度は深くならなくて2.5でしたが、優しくて可愛いストーリーの中に人生を感じさせる物語であるところが気に入りました。
愛する人がもし自分と同じじゃなかったら愛せないのか?
愛する人との時間はどれくらいあると思う?
そんな愛についての問いを突き付けられるんだけれども、柔らかいファンタジーの味付けが物語を重くはしないんです。
ドロドロはなし、大悪人のエピソードもほぼ無し。
温かいラブストーリーを見たい方にはおススメのドラマです!
ここからはネタバレがあります
ご注意ください
ネタバレあらすじ
「おかえり」の中で、あれはどういうことだったの?という、まさにネタバレ部分のあらすじをお話ししていきます。
1年前ジェソンが突然ソラを振った理由とは
ジェソンは1年前、不用品集荷場の椅子の上に、ソラのマフラーにくるまれ“欲しい人もらってください”の張り紙の下で縮こまる子猫を発見しました。
「ソラは猫を捨てるような人だ!」
そう思い込んだジェソンは、ソラとは距離を置くようになっていたのでした。
そんな理由だったとは知らないソラは、この1年、ジェソンへの未練を絶てずにいたのでした。
ジェソンが感情的になった理由
ジェソンは赤ちゃんの頃孤児院の門前に捨てられていたそうです。
養子縁組で両親を持ったジェソンは3度その両親たちから捨てられ孤児院に戻り、4度目の養子縁組が最後となった経緯がありました。
捨てられた子猫を見て自分と重ねてしまったジェソン。
ソラに自分も捨てられるのではないかという恐怖と憤りがあったんですね。
ソラのマフラーがなぜ子猫に?
あのマフラーはソラが寒そうにたたずむ幼い男の子にあげたものでした。
ソラと出会い、人間に変身してしまい、そしてマフラーをつけたまま疲れて眠り猫の姿に戻ってしまったところをジェソンに発見されたという経緯でした。
ホンジョが人間になれるのは?
その理由は誰にもわからない。
神様の気まぐれ、奇跡。
ソラやソラのものに触れているときには人間になれるのだけれど、眠っているときや、眠らないと体がもたないときなどは意に反して猫の姿に。
ソラがいて、ホンジョは人間になれ、人間になれるからソラを抱きしめることができるのでした。
猫であるホンジョの限界とは
人間の5倍のスピードで生きる猫は、寿命も人間より短い。
ホンジョもその現実からは逃れられず、1年で青年に育っていました。
ソラよりも早く去るさだめがあり、そして、人間の姿でソラのそばにいたいと無理をしたせいで猫から戻れない状態になってしまいました。
結末は
ホンジョが人間の姿にならなくなって2年後、ソラはウェブトゥーン作家として成功していました。
静かにソラを見守り、ともに暮らすホンジョ。
そしてある日、ホンジョは突然人間の姿で現れました。
体調がよくなってまた頻繁に人間になれるのか?
でも、2年経っているのに2年前と同じ青年の姿のまま。
奇跡で始まったホンジョの変身、もしかしてずっと人間でいられる奇跡が起きたのかもしれません。
ここでOSTを
明るいシーンも多いドラマだったのですが、私の中では後半の切ないムードが漂い始める空気感を表現していたこの曲たちが印象に残っています。
イ・ジンソル(April)「 I was wrong」
しっとり
キヒョン(MONSTAX)「もう一度、春」
往年のポップスをほうふつとさせるような切なく温かいような感性的な曲ですよね。
どちらもアイドルグループのメインボーカルをされているジンソルとキヒョンだけあって聴かせてくれますね!
感想
大切な人との時間って、思っていた以上に短い可能性がありますよ、と繰り返し気づかせようとする物語でした。
近い将来のことを考えるソラと、今を生きる猫のホンジョ。
ソラの考え方は至極真っ当なんですが、そのせいで、今しかない大切な人との時間を犠牲にしていまっていないか?と問われているように感じるんです。
愛する人を、思い込みと誤解で失わないで。
本当の気持ちを言わずにすれ違って大切な人との時間を失わないで、とも。
そんな優しいメッセージが聞こえてくるドラマでした。
とはいえ、かわいいラブストーリーであり、ちょっと切ないロマンスでもありという、肩の力を抜いて楽しめるドラマでした。
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