2018年のチソン&ハン・ジミン主演のロマンティックコメディ「知ってるワイフ」
2021年には、大倉忠義&広瀬アリス主演で日本ドラマへのリメイクもされました。
物語の普遍的なテーマとそれを描いた設定や展開の面白さなど、確かに日本でも楽しまれそうなストーリです。
本国tvNで放送前に公開されたティーザーのコピーが「私の人生一度きりのIf」↓
運命の分かれ道だったと分かったあの日に戻ってやり直したい。
そんなもしもが現実となったら?という夫婦のお話です。
ここからは、「知ってるワイフ」の魅力や個性、物語が描いていたものなど、前半はネタバレなしで語っていきます。
ネタバレあらすじや詳しい感想は後半となります。
知ってるワイフについて
放送:2018年 韓国tvN 全16話
演出・脚本・キャスト
監督:イ・サンヨプ
帝王の娘スベクヒャン(2013)
ショッピング王ルイ(2016)
知ってるワイフ(2018)
愛しのホロ(2020)
脚本:ヤン・ヒスン
ああ、私の幽霊さま(2015)
恋のゴールドメダル(2016)
知ってるワイフ(2018)
一度行ってきました(原題)(2020)他
キャスト
チソン(チャ・ジュヒョク)
ハン・ジミン(ソ・ウジン)
カン・ハンナ(イ・ヘウォン)他
ロマコメ偏差値の高いヤン・ヒスン作家
ヤン・ヒスン脚本家はここ最近の人気ヒットロマコメを執筆されている作家さん。
「知ってるワイフ」は2021年に日本でリメイクされますが、2015年の「ああ、私の幽霊さま」はタイでリメイクもされています。
夫婦や恋人関係の中の普遍的な”あるある”に、ファンタジックな味付けを加えて浮き上がらせる脚本は国を越えて伝わる部分なんでしょうね。
「知ってるワイフ」は既婚夫婦のお話。
夫婦間のロマンスっていったいどんな風に描くんだろうと、視聴前は興味津々でした。
あらすじ
ジュヒョクとウジンは二人の乳飲み子と住宅ローンを抱えた夫婦。
ウジンは睡眠不足とワンオペ育児、実家の法事をおろそかにした夫にいら立ちが収まらない。
一方ジュヒョクは仕事の重圧と妻の怒声に心休まらず現実逃避を企てる。
ある日、ジュヒョクは不思議な料金所を通過する。
目覚めるとウジンと初めて出会った日の朝だった。
その日はウジンと出会ったために、初恋のへウォンから誘われたコンサートに行けなかった運命の日。
へウォンが実は自分のことが好きだったことを知った今、ウジンと出会わない人生を選択することにするのだった。
予告編
主人公ジュヒョクの感じていた現状への絶望的な思いと、不思議な現象で過去に戻ってやり直せてしまった様子がわかりますね。
やり直しの人生では全く関わらずに生きてきたはずが、会えばジュヒョクを好きになってしまうウジンの様子も見えて微笑ましいですね。
知ってるワイフ の見どころ
あの日に戻って人生をやり直す
誰でも一度は願う”あの日に戻ってやり直したい”思い。
本作は、夫婦間で決定的なすれ違いが発生し、別の女性と結婚していたらという夫のもしもが叶ってしまいます。
では実際にやり直したとして、自分の求めるハッピーエンドを迎えられるのかどうかという問いを、ある夫婦の形としてドラマにしてあります。
ファンタジーの中で描く人生の気づき
ファンタジックな設定なので、おとぎ話のような感覚で見進めることができました。
童話やおとぎ話でも描かれるように、いろんな事が主人公ジュヒョクにとって気づきへのリアルなエピソードとなっていきます。
見ている私たちにも、ジュヒョクの気づきやその後の行動から夫婦にとって大切なものが何なのかを気づかせてくれるストーリーとなっています。
主演が完璧すぎて辛いほど
主演はベテラン人気俳優チソンとハン・ジミンのおふたり。
物語を牽引する実力はお墨付きでしたが、夫婦間のあうんの呼吸というような行間の演技も完璧。
それゆえに、二人の仲が致命的な事態に陥るあたりは見ていて辛いほどでした。
実は2話くらいまで見て一度リタイアしかけました。それほどリアルでしたよwww
あ、それからイマドキの若者って感じの職場のマンネ役を演じたVIXXのエン君、くすっと笑える良いキャラになっていました。ほんのりラブラインもあっておいしい役でした。
知ってるワイフとは
運命の日に戻って人生をやり直せた夫が気づいた事は?
夫婦間のリアルなすれ違いを描きつつ、
再び愛を育む夫婦を描くロマンティックコメディー
ハマり度
2.5
結婚していればなおさら染みるストーリー。
ファンタジックなロマンティックコメディ、なかなか良かったです
ここからはネタバレがあります
ご注意ください
ネタバレ感想
ジュヒョクの気づき
本作の主人公ジュヒョクは結論を言うとやり直しても幸せにはなれませんでした。
どの道を歩もうとも、自分自身が変わらなければ何も変わらない。
環境や誰かのせいにしているだけでした。
ジュヒョクの場合はまさにそうで、ウジンとの結婚で自分が手にしていた幸福がどれほど大きかったか、別の人との結婚という”もしも”を体験して初めて骨身にしみてわかることになりました。
と同時に、自分自身の不満にばかり注目して、自分が見ていなかった妻の姿、知ろうとしなかった妻の思いがあったことに気づきました。
やり直した人生で出会った他人としての妻
こういった経緯を、自分と結婚しなかったウジンと同僚になったことで気づいて行きます。
- ウジンの魅力を知ってウジンとの結婚を考える同僚が現れて嫉妬したり
- どうやってもジュヒョクに惹かれてしまうウジンの姿
などを通して、夫婦が再び一から関係をやり直す姿を描いています。
ウジンにも訪れたやり直しのチャンス
物語はウジンにも”あの日に戻るチャンス”がありました。
やり直した記憶もすべて持っているジュヒョクは妻となった二人の女性を幸せにできなかった自分を悔い、懺悔の日々を送りながら絶対にウジンに会わないよう生きていました。
逆に辛い夫婦時代の記憶がないウジン。
結局ジュヒョクと出会うことだけを願っていたウジンの熱意は通じ、二人は再びやり直すチャンスを手にしました。
登場人物たちのあたたかさ
本作の主人公をはじめ、職場の皆さんや友人たち、家族たち、どの人物もとてもいい人たちばかりで温かいんです。
職場である銀行の支店長は親戚のおじさん的な身内感で部下たちを大事にしてくれるタイプ。
部下たちもそれを分かっていて顔を立てつつすごくうまくいっています。
婿を大事にしてくれるウジンのお母さんやジュヒョクのことを大事に思ってくれている友人たちなど、誰もが親身になってともに笑い時に間違いを指摘し怒ってくれたり心配してくれたりするんです。
主人公がつらい思いをしている中、周囲の人たちは変わらぬ温かさでそこに存在するわけです。
これは大人のおとぎ話
一度妻と違う女性との人生を選んでやっぱり駄目だったと分かる、
そして悔い改める機会を得てもう一度妻と人生を生きなおす。
完璧な人生修正物語。
過ちに気づくジュヒョクの姿を自分に投影しながら、パートナーを尊重することでプラスのスパイラル効果が生まれ上手くいくことを感じたり、
人として自分がどう行動するべきかを再確認できる物語でした。
お似合いの二人はこうして末永く幸せに暮らせるはず。
おとぎ話よりも二人の末永い幸せを信じられるステキなエンディングでした。
素敵なOSTたち
ドラマの明るいイメージと何か始まりそうなワクワク感をくれたのが
アイドルグループSF9が歌うその名も「Love Me Again」
SF9「Love Me Again」
そして、手放した大切なものへの切実な思いを美しく歌いあげる
ロイ・キムの「No Longer Mine」
聞いているとドラマの世界に連れ戻されます。
(C)STUDIO DRAGON CORPORATION
あわせて読みたい出演陣おススメ作
ハン・ジミン主演 チョン・ヘイン共演作 ヒューマンロマンス
同僚・友人役チャン・スンジョ出演作 切なく悲しい一途な御曹司役