2020年韓国tvNで放送され、Netflixオリジナルドラマとして配信されている「ハイバイ、ママ」を見終わりました。
主演は、結婚後5年ぶりのドラマ復帰となったキム・テヒ。
放送前から続々と上がってきていたドラマのフォトクリップは、ブランクなど何も感じないほど美しく表情豊かなキム・テヒであふれていました(笑)
ゴーストママとなって娘の成長を見守っていた主人公が生き返る物語ということで、生と死を扱うドラマ。
温かくコミカルに、時にほろ苦しく展開するストーリーは涙なしでは見られませんでした。
今回も、「ハイバイ、ママ」を見て感じた魅力や個性など語っていきたいと思います。
ネタバレあらすじなどは後半以降となっています。
作品情報
放送・配信
2020年 韓国tvN・Netflix 全16話
演出・脚本・キャスト
演出:ユ・ジェウォン
ナイショの恋していいですか(2014)
ああ、私の幽霊様(2015)
明日あなたと(2017)
空から降る一億の星(2018)
ハイバイ、ママ(2020)
脚本:クォン・ヘジュ
ゴーバック夫婦(2018)
ハイバイ、ママ(2020)
キャスト
キム・テヒ(チャ・ユリ)
イ・キュヒョン(チョ・ガンファ)
コ・ボギョル(オ・ミンジョン)
ソ・ウジン(チョ・ソウ)他
ゴーストコメディは二度目ユ・ジェウォン監督
ユ・ジェウォン監督は、ちょっとエッチな幽霊と憑依体質のコミュ障ヒロインの恋&因縁の事件を描いたゴーストロマコメ「ああ、私の幽霊さま」を演出されています。
「ハイバイ、ママ」も主人公がゴースト・ママということで、ユ・ジェウォン監督ゴーストコメディ系は2度目となります。
それから、脚本のクォン・ヘジュ作家は、前作「ゴーバック夫婦」でも夫婦の物語を書かれていますね。
私は未見ですが、評判が良いドラマだったので、本作を期待していました。
冒頭あらすじ
臨月を迎えた体で不慮の事故により命を失ったチャ・ユリは、幽霊としてこの5年間娘ソウの成長を見守り続けていたゴーストママ。
しかし、ソウが幽霊を見たり話すことができるようになってしまい、そのために命の危険に見舞われてしまった。
幽霊である自分がずっとそばに居続けていたことが原因だったと知り、後悔とくやしさから天に向かって泣きながら恨みをぶつけたユリ。
気づけば、幽霊ではなく人間の体となっていた。
49日以内に元の自分の場所に戻れるならば生き続けられるが、そうでなければ即座にあの世行きという“転生裁判”を受けることとなったのだった。
予告編
設定から日本語字幕が出ます。
転生の条件は「49日以内に元の自分の座を取り戻すこと」。
再婚して新たな家族を持ったご主人が、5年前にこの世を去ったはずのユリそっくりの女性が現れて戸惑いを隠せずうろたえる様子はコミカルなようでいて少し切なさも感じられますね。
ハイバイ、ママが描いたもの
大切な人を失った人たちの想い
大切な人を失った人たち。
それは今回、ユリを失った夫ガンファであり、娘を失った両親や姉を失った妹だったり、親友を失ったヒョンジョンだったり。
日常の中でふとした瞬間に感じる、今はもういない大切な人への恋しさ、さみしさ、切なさなどがエピソードの中で温かくそして時に苦しく描かれていきます。
1話1話、幸せで輝いていた思い出がそこかしこに息づいていて涙なしでは見られませんでした。
大切な人たちを残して去ったユリの想い
一方で、大切な家族、そして何より、命と引きかえに産んだ愛しい娘とひとりで悲しみを抱え続ける夫を残してこの世を去ったユリの想いにも胸が締め付けられました。
すでに、5年間ものあいだ、幽霊として愛しい人たちの近くですべてを見てきたユリ。
生き返るという特殊な状況の中、何のために49日間を再びもらうことになったのか、ユリが一体どういう選択をしていくのかを見守ることになりました。
もし、私がユリならば
ストーリーが進むにつれ、もし、私がユリだったなら? と感じながら見ていくことになりました。
悲しみにくれ罪悪感から自分を責める愛しい人たちに、
「去った私にとらわれずにどうか幸せになって欲しい」
という願いでいっぱいになります。
大切な人を失う日は必ずやってくる。
悲しんだ後には、幸せになっていく姿を見せることで、大切な人を見送ることが必要なのかもしれないなと感じてしまいました。
ハイバイ、ママ とは
大切な人たちともう一度触れ合えた奇跡
大切だからこそ伝えたかった思いと別れの時間
ハマリ度は
3
涙涙の物語。
幸せな時間をこれからずっと共に過ごしていけると思っていた二人に待っていた死別はとても深い悲しみへと変わりました。
赤ちゃんのソウを抱きしめ、声を殺して泣くガンファの姿や、娘に一目会いたいと願い続けたお母さんの姿からは癒えない哀しみが伝わってきます。
一方で、5年間の月日の中で変化してきたガンファの再婚による人生や育っていくソウの姿を通して、ユリが感じていたことも丁寧に物語の中で描かれていて味わい深いものがありました。
終盤はちょっと冗長になってしまったように感じてハマリ度が上がらなかったのですが、見始めから毎話うるうるし続けながら見た切なく温かい物語でした。
このあと、なぜユリが49日生き返ることになったのかや結末などネタバレで語っていきたいと思います
ハイバイ、ママへのNetflixリンク
ここからはネタバレがあります
ご注意ください
ネタバレあらすじ
ユリが生き返れたわけ
最終話あたりでわかってくるのですが、お母さんの「娘に一目会いたい」という切なる願いが届いたとの事でした。
5年間、お寺に通い詰めていたお母さんは、ユリの供養というよりは願掛けをしていた。
同時に、天の意図としては、ユリが元の座に戻るという欲を優先したならば、愛するソウが幽霊を見続ける身となることと引きかえだったのですが。
とはいえ、49日を得たことで、愛しい人たちと過ごした時間は贈り物とでもいえる大切な時間になりました。
総じて天の慈悲でもあった奇跡でした。
ガンファの深い心の傷の理由
夫ガンファは、5年経って再婚していても、ユリを亡くした手術室に入れない精神疾患を抱え、胸部外科としての道が閉ざされようとしていました。
実は、ユリが亡くなった日、ガンファはVIPを優先するという病院のやり方に従わず、外部との連絡を遮断して担当患者の手術をしていました。
そのため、ユリが搬送された情報を受け取れなかったという事情がありました。
恋しさや喪失感だけでなく、自分を責め続ける罪悪感を拭うことができなかったガンファ。
5年間見守ってきたユリの本心を聞き、前を向くことができそうでした。
ガンファの妻ミンジョンの存在が鮮明にした母の愛
「ハイバイ、ママ」では、ガンファを愛し、ソウを愛してくれる継母であるミンジョンの思いもじっくりと描かれました。
愛しぬいた前妻への思いを胸に秘める夫との関係に、通じ合えないさみしさを抱えていたミンジョン。
園では継母と陰口を言われ、友人もなく孤独だった彼女のことを、実は一番よく分かっていたのはユリでした。
ミンジョンへの感謝は、ソウを通じた関わりの中で伝わっていき、最後はユリ本人だと分かったあとの二人の決断にも大きく影響しました。
ミンジョンの寂しさ、努力と忍耐、静かだけれど大きな愛情。
ミンジョンの存在がユリの生みの親としての愛情を感じさせもしたことから、ミンジョンは「ハイバイ、ママ」の物語をより深く温かく鮮やかにしていたと言えますね。
結末は
49日を生き、ユリは愛しい人たちに別れを告げることができました。
あまりに突然の別れだった交通事故から5年。
悲しみ続けたお母さんにも、そして、罪悪感に苛まれ続けていたガンファにも、自分の思いを伝えられました。
ミンジョンへの感謝、ソウの幸せ、そういったものを伝え願いながらユリはこの世を後にしました。
癒しのOST
ハイバイ、ママには癒されるような曲が本当に多かった。
見始めて印象に残ると同時に、温かい気持ちと切ない気持ちになった素敵な曲がこれ
キム・ヨングン「Touch」
*Big Dream Happinessさんのファンメイドmvを共有させていただきました。
「ハイバイ、ママ」は常に明るいトーンで描かれ展開していくドラマなのですが、家族を失った人たちが日常の中で感じる恋しさや切なさ、さみしさといったものが描かれていて涙なしでは見られないんです。
この上記のFMVで、その感じが伝わってきますよね。
パク・ジミン「Time Like A Shinning Star」
もう1曲はOST 4弾として追加された、Apinkのウンジのソロヒット曲「Hopefully Sky」のリメイク曲
ソヒャン「Hopefully Sky」
柔らかで温かい曲です。
見ようかどうか迷われている方は、ぜひ1話目を見てみてもらえたらと思います。
イ・キュヒョン出演作もぜひ
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