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『A Boss and a Babe』不器用な堅物上司の心を溶かす天真爛漫インターンの魅力 愛は大声で伝えたい

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もくじ

Tianの事件は回収されるべきだったか

ある意見を目にした。

”Tianの受けた残酷な事件を彩りのようなネタに使い、エピソードの回収もされなかった。「A Boss And A Babe」はくだらないナンセンスラブコメ”

というものだ。(英語圏の方の意見だった)

厳しい意見に私は一瞬静止してしまったほどだ。

実際にドラマ内でTianが継父から受けた3年にも及ぶ性的な虐待と、妊娠した体で自死したというエピソードは、犯人である継父がどういう罰を受けたのかなど、回収されないまま終了している。

この件で長年心に傷を負っていたTianの弟Thoopが、薬物所持の冤罪からGunCherに保釈金を用意されて留置場から出してもらって以後、姉の自死と暴行事件因果関係と向き合うことを決めており、自分の今の弱さを認め、姉を助けてくれなかった弱き母親との関係をやり直したところまでとなっている。

先ほどの意見は、この痛ましい事件に救いがあるべき、悪を裁き溜飲を下げるべきであるという正義を求める人々を納得させるエピソードが必要だと翻訳できるだろう。

私も、それはあるならあったほうが良かっただろうと思っている。

だが、それを描きこむのは、時系列上、さらにはドラマのテーマ上、描きこむことを断念されている可能性がある、と私は思っている。

「ボスベブ」はGunCherの物語でありCherの人生を描いてある物語だった。

CherがTianと死別したのは約4年前。そんなCherが、

  • 真相は何も知らされずTianの死を悼み続け、
  • 彼女の遺志を継ぎ大学生の身でThoopを家族同様ケアし続け、
  • 彼女が妊娠していたという事実から人々の誤解を甘んじて受け続けたCherが
  • 新たな人との愛と人生を見つけた物語

あの事件をどうするのかを決めるのはThoopとお母さんの問題で、そもそも何も知らなかったCherが何かできる立場ではなかったと言える。

批判者を満足させることはできない

エピソードの回収を求めるにも、現実的に継父に鉄槌が降る描写があったら本当にボスベブというドラマが評価されるのだろうか。

証拠がない4年以上前の出来事で、本当にあの継父が罪を償う方法を提示できなければ溜飲は下げられない。

「罰が下りましたとさ」ではきっとそれもまた語れていないと誹られる可能性すらある。

そもそも、Thoopは薬物所持の件でまだ裁判を控えている身である。GunCherは保釈金を用意して留置場から彼を出しただけ、あくまでも保釈されているだけだ。

Tianの無念を雪ぐことにどれだけの力を注げるかは彼と母親次第。

あまりに衝撃的な真相だったことで悲しさと許せなさがないまぜになる。けれど、この部分を拾ってボスベブの本質を否定するのは感情的すぎるのではと思う。

ただ、視聴者はどんな感想を持ってもいいし、どんな解釈をしてもいい。開かれている。

私はたまたま、見終わってスッキリしなかった方の意見を拾ってしまったのだが、つまり私のこの件に対する意見は 

”割愛やむなしだったと思う” 

というものだ。

創作物というのは、一から十までを語る必要もなければ、全視聴者を納得させる必要もないし、解釈も批評も自由。

もし、もし言及されるのならば「Our Skyy2」かも、と思ったけれど、あの時系列段階でもまだThoopの裁判すら決着がついていないと思われる。

今後何年経とうが、Thoopは自分自身にそれが可能なチャンスが来ればきっとお母さんと力を合わせて姉の無念をすすごうとするはずだと信じている。

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habbit

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