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財閥の唯一の御曹司と生涯のほとんどを共に過ごしてきたボディーガード兼親友の織り成すストーリー。
2020年、韓流初華のあるエンタメ系BLウェブドラマ「君の視線が止まる先に」が、日本を含む数か国で配信されました。
主演は、俳優も抱えるアイドル事務所「ファンタジオ」所属のハン・ギチャンと、すでに複数のドラマでの出演を果たしている俳優チャン・ウィス。
ティーザーもビジュアルも良く、設定も良さげで見始めた1・2話が思った以上で！
全話見終わって感じた本作の魅力など、今回も語っていきたいと思います。
前半はネタバレなし、ネタバレあらすじや感想は後半以降となっています。
それから、映画版も視聴しました。その件も少し触れようと思います。
ディレクターズ版映画あり
7月ブチョン国際ファンタジック映画祭招待作として上映されています。
映画とドラマの違いについてはこちらで▶︎映画版を見たよ
韓国で最初にエンタメBLウェブドラマ制作プロジェクトをスタートさせた制作会社がW-STOYでした。
| 2020年 | 君の視線が止まる先に |
| 2020年 | Mr. ハート |
| 2021年 | You Make Me Dance |
| 2022年 | 冬すぎて桜 |
| 2023年？ | ジュンとジュン |
短編：LOVE AS YOU TASTE
短編：私の中に（2014）
短編：Your Secret(2016)
短編：あの夏に春（2018）カトリック映画祭優秀賞受賞
初長編：君の視線が止まる先に（2020）映画版がブチョン国際ファンタジック映画祭招待作に
To My Star1-2（2021-22）
Blueming！（2022）
君の視線が向く先に（2020）
俺は恋愛なんて求めてない！（2023）シン・ジアン
チャン・ウィス（グク）
ハン・ギチャン（テジュ）
チェ・ギュリ（へミ） 他
まずは予告編から
財閥の一人息子テジュと寝食を共にしてきたグク。
親友のように、兄弟のように15年間築いてきた独特の信頼関係をグクは主従関係と自虐的に揶揄しています。
その二人の間に、女の子が現れることで広がった心の波紋が手に取るようにわかる予告編です。
もう一つ、短いけれど、心のざわめきに苦しさが混じるグクの一言が刺さる予告がこちら。
見るしかないですよね～。
テジュ役のハン・ギチャンはプロデュースX101に出場していたことで顔を知らせた美男のアイドル練習生。
文字通りアイドルクラスのイケメン ハン・ギチャンと、すでに俳優として活動しているウィス。
2人は、テジュとグクの間にある友だちではない感情がせめぎ合う視線を見せてくれ、胸がきゅっと締め付けられました。
まず何が一番胸が締め付けられるかというと、それはグクの想い。
グクはすでにテジュへの感情が親友に対するものではないことに気づいているんです。
でもその思いを伝える可能性は１％もない。
テジュには彼女がいたり、テジュを守る役割があったりと自分の立場でそれが許されるはずもない。今はもう、主従関係という特別な形にその思いを寄せてテジュを見つめていました。
なのに、グクにアプローチする女の子が現れ、テジュの方がグクの張った心のバリアを破りに来るんです。
応えたところで未来はない、けれど、応えそうになる恐ろしさとの葛藤に耐え抜くグクの切なさと苦しさが見ていてたまりませんでした。
テジュは、グクに彼女ができそうになって初めてグクに対する感情に気づきます。
意図的にか無意識にか、テジュはグクへの想いにセクシュアルなものを含んでいると行動で示し始めるんです。
距離を詰めていくテジュと、抗うグク。
彼らの日常の中で、想い合っているふたりの感情が交錯し葛藤する姿に萌えました。
韓国ドラマは、一作品に何曲も歌入りのOSTが用意され物語を彩ります。
ドラマ終盤ではそれぞれの曲がシーンシーンを引き立てストーリーへの没入度をさらに高めてくれました。
中でも、数々のヒットドラマに楽曲を提供して来られたシンガーソングライター「RUNY」さんが歌入りのOST4曲中3曲をプロデュースされています。
ネタバレのない動画が公式レーベルアカウントから上がっていたのでここでご紹介します。
まずは、高校生が主役という爽やかさが感じられるのが、アイドルグループTHE MAN BLKの歌うこの曲
イイですよね！
もう一曲は音楽監督キム・ボヨンプロデュース曲
感情がこもる、小さく叫ぶようなメロディーと歌声が二人の葛藤を感じさせます。
グクの思いが堰を切ってあふれだす終盤のカッコいい見どころシーンで流れました。
記事の最後で、ホジョンが歌うリリック付きライブMVも貼りましたが、歌詞がもうグクの思いにリンクしていて・・・！(*´Д｀)
それから、エンディングに流れたRUNYさんの歌う爽やかなスローバラード。→「Looking At You」（Youtube )もおススメです。
サントラも発売されています！世界観にエンドレスで浸れますね～
心が向く先は決して視線を逸らすことはできない彼のもと
恋心に張ったバリア破れない切なさと苦しさ
4
映画・ドラマなど、映像コンテンツに対するクオリティーが世界で認められてきた韓国。
韓国も、ついにアジアBLの市場を無視することはできなくなったのかも？と感じます。
韓国の若手俳優がウェブ学園ラブストーリーで実力をつけ知名度を上げていくことが多い中、今回、アイドル候補生だったハン・ギチャンが初ドラマ出演でBLの主演という大役をこうして見事にこなしてくれていて驚きです。
それも、俳優経験のある安定した演技のグク役のウィスとの共演が相乗効果を発揮しているのかも。
全編通しても1時間半ちょっとという短さなので、気になる方は是非見てみて下さいね！！
*2023.10.2現在の情報となります。最新情報はU-NEXTサイトにてご確認ください。
ドラマ版全8話やたっぷりのメイキング、オリジナルフォトブック付きだそうです！
2020.7.16追記：
8話にわかれていた本作が1本の映画となったことでの違いはこういったところに見えました。
（私のお気に入りだった「SEE U」は一度も使われていませんでした。）
1話1話で一旦切り離されるドラマ版は、親切な心情説明と10分に一度クライマックスを演出するためのドラマチックな編集となっていました。
その分、歌入りのOST曲がドラマを盛り上げていたわけです。
けれど、映画版はひとつづきの流れの中でグクとテジュの感情が十分に伝わってくるので言葉で説明される必要がなかったこと。
そして、流れるようなストーリーの中では、ポイントとなるシーン以外での感情的な音楽は必要ありませんでした。
特にテジュの心情の変化は、映画版の方がよく伝わってきました。
2020.12.27現在、本作をレンタルできる主なVODは
▶︎U-NEXT
ドラマ版とはまた違った、ふたりの心情をシームレスに感じられる映画版も良かったです。
ここからはネタバレがあります
ご注意ください
1話約10分強、8回に分けて少しずつ二人の関係性と感情の変化を描いていく本作の構成がもどかしくも好きでした。
これが映画になれば1時間半ほどあっという間です！
韓国ドラマは、ストーリーのメリハリを利かせたい部分で感情にシンクロするような曲がBGMで流れるのですが、それと同じようにアクションシーンが入ってくることもあります。
今回はグク役のウィス君の、準備出来上がったアクションが終盤に見られました。
二人の間に流れる感情を懸念したテジュのお父さんに連れていかれたテジュに会うために、警備たちと争いながら傷だらけになってテジュのもとにたどり着いたグク。
痛めつけられてもテジュのもとに行きたかったグクの姿が見せた告白ともいえる心の叫びが伝わるシーンでした。
互いを愛していることを確認したテジュとグク。
けれど、翌日にはイギリスへ留学すると父に答えたテジュと見送ったグク。
テジュを見送るしかできない失意と哀しみ。
無力感をたたえたグクの瞳が痛いほど印象に残りました。
それから3年。
一度も戻ってはこなかったテジュのいない人生の中で、グクは傷心を抱え旅立つ準備をしていました。
そんなグクの計画を知り、グクの前に現れたテジュ。
あの時はグクを守るためにも離れるしかなかったけれど、今はもうグクはテジュの父の影響は受けない立場となり、テジュへの監視の目も緩んでいて。
ふたりの再会は幸せなキス。
「逃げるなら一緒でなきゃ。僕の幸せはお前と一緒にしかない。」
以前と何も変わらないことを全身で伝えながら現れたテジュと、自分のすべてだったテジュをもう今度は絶対に離さないという覚悟を感じさせたグクの姿が見られたラストは胸アツでした。
テジュとグクの揺れる心模様を丁寧な脚本とテンポのいい構成で見せてもらいながら、その恋模様に胸がきゅんとなりました。
ウィスとギチャンのグクとテジュ、好きでした～。
それから、本作品の制作会社に関することが書かれていた記事（2020年4月20日の記事）を見つけたのでちょっとここで参考までに。
『君の視線が止まる先に』の共同制作に乗り出した (株)ダブルユー(ダブリュー？）・ストーリーと、コンテンツ制作およびマネジメント会社である(株)エナジェディック・カンパニーは、同作を機に今後ウェブドラマを継続的に企画・制作し、BLコンテンツ市場を活性化させていく予定だという。(株)ダブルユー・ストーリーは、韓流スターマーケティング企業の(株) A.R.A、文化コンテンツ輸入会社のe-motionが共同で立ち上げた会社だ。
韓流初の“BLウェブドラマ”がついに始動！ 主演は『PRODUCE X 101』出演の正統派美男子 スポーツソウル 2020年4月20日
本作の成功度合いによっては、上記のように、メジャーどころがまだ参入していないBLコンテンツ市場を今後も狙っていく企業があるのは想像に難くないですね。
本作、私はなかなかよくて好きでした。
作り手を含め、ドラマ制作に強い地盤のある韓国からまた次なるBLドラマが出てくるのを楽しみにしたいと思います。
国内人気が高まれば最高でしょうが、海外に需要があると割り切ってまずはどんどん作っていただきたいところです！
→その後、大大実現中です！
W-STORYのBLドラマ第2弾は「Mr.ハート」
第3弾は「You Make Me Dance 紅縁＜ホンヨン＞」でした。
YoutubeにW-STORYのアカウントもあります。
2人のコメントクリップ、そして先ほどご紹介したホジョンの歌うOST曲「SEE U」のリリック付きMVなども上げられていますよ！
本作の演出をされたファン・ダスル監督が次に手掛けられたドラマが「To My Star」。
制作は「君の視線が止まる先に」のコンテンツ制作会社のエネジェティック社でした。
W-STORYとは組まれなかったようです。ぜひこちらもチェックを！
habbit関連記事のあとにコメント欄を開きました
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