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    『180degree Longitude Passes Through Us-僕らを隔てる境界線』亡き父が愛した人を今僕も愛した 家族、孤独、愛と人生の物語

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    森の中で誰にも聞こえない声で愛する人の幸せを願う
    運命のように出会い互いにしか与えられないものを受け止めあったふたり これもまた愛の物語
    詳細感想は後半で

    タイトルを直訳すると「経度180度線が私たちを通り過ぎる」。

    配信中SNSでは短く「180degreeThe Series」とタグづけされていました。

    タイMiti Art制作の本作は、父親くらいの年の差の男性と青年のロマンスを描く物語。配信前に期待感が高まっのは、見るものの目を引くアートイメージ

    洗練された、個性的なポスターが伝えてくるのは、登場人物たちの思いの襞(ひだ)をつまびらかにしつつも、今を生きようと逡巡する思いが垣間見えるような、強いキャラクターイメージでした。

    モノトーンバージョン @Mitiart Media

    主演CPは元Nadao BankokのPond君と、主演をバリバリとこなしてこられた1988年生まれのNikeさん。

    アメリカのショービジネス界で舞台演出を主にされてきた腕利きの監督によるドラマは、他では得られない視聴体験をさせてくれる映像となっており、また、物語は多くの情報を含みながら彼らの心を詳らかにしていく構成とセリフに溢れていました。

    視聴後、もう一度じっくりとドラマを反芻し直したくなる余韻のある秀逸作でした。

    作品・キャラクター情報の後私の感じた個性と魅力を、そして、後半ではネタバレを含むプチ考察感想を語っていきたいと思います。

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    もくじ

    作品情報

    @Mitiartmedia

    2022年 タイ Mitiart Media 
    全8話

    演出・脚本:Punnasak Sukee

    本作を演出されたPunnasak Sukee監督は、タイ国内だけではなく、長くアメリカで舞台芸術に携わられ、高い評価を得てきたすごい肩書を持つ演出家。

    クラッシックからミュージカルまで多岐にわたる作品を演出され、タイでの演劇史記念的一大プロジェクトの脚本・演出もされたそうです。

    キャスト&キャラクター紹介

    Pond Ponlawit Ketprapakorn:Wang役

    Pond君BD:1999年3月25日

    @Mitiart Media

    Wang

    社会が強要する縛りから解き放たれる日を待ち望む10代のWang。自分の歩む道は自ら選び取る権利があると信じている。歳の差があると言う理由からInthawutへの愛に複雑な思いを抱き彼との関係に一線を引くが、やがてそのラインは誰かが勝手に設定したものだと気づく。世代間の隔たりは縮まることがないのだ。

    画像より意訳

    愛するということを知り、その愛を手放さないと決意する若いWangを演じるのは、元Nadao Bankok所属のPond君。

    私はMaxTul目当てに視聴した「バンコクラブストーリー:イノセンス」でPond君を見ていたと気づきました。

    3組のエピソードが同時に進むドラマで、ある女の子から超絶に惚れられる青年役。シンガポールからタイに赴任してきて日本のガールズバーに通い詰める純情青年でした。(この設定、気になるでしょ)

    日本で見られます→Netflix「バンコクラブストーリー:イノセンス」

    Wanの若さゆえの鋭敏さ、前進する勢いを持ちつつも、やがて決意・覚悟といった強い大人の表情を見せるPondくんは圧巻です。

    Nike Nitidon Pomsuwan:Inthawut役

    NikeさんBD:1988年9月6日

    @Mitiart Media

    Inthawut

    社会に背を向けた魅力的で温かい心を持つ建築家。過去を隠し、心に正直に生きたいという深い願いを、Wangと出会うまで長い人生の中で包み隠してきた。その願いは、彼が音を上げるまで永遠に試されることとなった。

    画像より意訳

    建築家であり、元教授として教壇にも立っていたInthawut。

    ゲイであることを、長い月日、自分自身の中で静かに心に留めてきた理由や後悔があるようです。

    Wangとの出会いで何かが変わる、けれど、若すぎるWangの思いを受け止めることは難しいという葛藤に直面しそうです。

    Nikeさんは、これまで出演作のほとんどで主演で演じてこられた中堅ベテラン俳優さん。魅力的な年上男性としてぴったりですよね~。

    Mam Kathaleeya McIntosh:Sasiwimol役

    @Mitiart Media

    Sasiwimol

    タイで最も成功した女性演出家でありシングルマザー。力強くモダンで、才能ある女性として新時代の憧れの象徴となった。だが満たされることのない孤独を隠している。演出家というキャラクターを演じ続けることで自信を保ち続けているが、自分自身の人生が思い通りにはできない。ましてや息子との関係すらも。

    画像より意訳

    Momさんは1972年生まれ、数々の作品に出演されてきたベテラン女優さん。

    予告編から、このドラマの深みと肝はMomさんが握っているのだと感じさせられますね。

    NadaoBankokも制作として参加されていたドラマ「Family In Trust」にも出演されています。

    冒頭あらすじ

    著名なドラマ演出家であるSasiwimolは、夫Siamとの離婚後シングルマザーとして育てた息子Wangと親友か姉弟のような関係を築いていた。

    すでに事故でこの世を去った元夫の親友Inthawutに会いたいと言っていたWangの願いは、20歳の誕生日を迎える前日に不思議な偶然から叶えられた。

    ロケ地の下見でタイ北部へと向かったふたりの車が人気のない林でスタックし、徒歩で助けを呼びに向かったWangが林を抜けた先にそびえる家の持ち主に出会った。

    その主こそ、Inthawutその人。Wangの顔を見るなり言葉を失うほどに驚きを隠せなかった人。

    予告編

    今改めて紐解かれ明かされる過去と今の思い。

    Wangの父が憧れの人だったというInthawutの心を垣間見たWangは、やがて自分がInを愛していると気づくのだが……。

    恋愛の障壁の一つが歳の差ならば、それを越える方法は永遠に見つからない――。

    Wangの思い、母の孤独、Inの後悔が交差する物語。

    180degree The Seriesの魅力と個性

    まるで舞台と映画の融合 秀逸な視聴体験に鳥肌

    舞台を見ているような凝縮された空間の中、セリフが生み出す情景と演者の語る感情が映像から濃密に伝わってきて鳥肌の連続。

    聞き逃すことも、見逃すこともできない緊張感の中でたまらない視聴体験を得られた、それが「180degree The Series」。

    映像作品によくある再現シーンなどはなく、常に今が紡ぎ続けられる。

    過去を語るシーンがあったとしても、それは今この刹那、彼らが語る言葉の中にだけ生きている彼らの思い出フィルターがかかった彼らの真実

    全ての言葉、行動に意味があり、語れない何かもまたそこに滲み出る

    答え合わせのようなシーンも映像もないリアルな彼らの世界で、私は彼らの一挙手一投足、その一言、その表情から彼らが何を語ろうとしているのかを常に注視するしかありません。

    何も見逃せない緊張感に包まれ、それを楽しみながら、オリジナルのタイ語でこのドラマを理解できたならどれほど素晴らしいだろうかと、EPによって違う翻訳者による英語訳の言葉を読みながら切に感じたほどでした。

    運命の輪が回り始めた緊張感と期待感

    冒頭話、物語は運命的とも言える二人の出会いから始まりました。

    • Wangの20歳の誕生日前日
    • ずっと会いたいと思っていた人
    • 運命の導きとしか思えない偶然

    起こる確率は限りなく低い出来事が起こった

    すごい偶然としか呼べないようなことだからこそ、偶然として片付けられない気配に緊張感と期待感が湧きました。

    まるで、WangとInの運命輪の歯車がカチリと噛み合ったような感覚のするEP1で、今後その歯車がどのような音を立てて回るのかを期待させる冒頭話となっていました。

    細部まで用意された緻密なキャラクター設定と動線、構図

    メインキャスト3人のうち、おふたりがベテラン俳優さんであることも大きいと思うのですが、キャラクターの今の言動を形作っている”過去”が人物像の中に見え隠れします。

    セリフの端々に、彼らの性格や気性、相手との関係性を際立たせる工夫がされていて、かなり練り込まれた脚本であることが分かります。

    また、画的な彼らの立ち位置、はっきりとした表情やしぐさ、舞台的な動線からも人物のキャラクター像が浮き上がってくるよう。

    これは舞台演出をされてきた監督ならではのドラマだと言える部分なのでしょうね。

    経度180度線とは、ドラマでの意味を考えてみる

    経度180度は、イギリスなどを南北に通っている標準子午線があるちょうど地球の反対側。

    太平洋などを南北=地球を縦に通っていて、日付変更の基準となっているライン。

    Earth map with 180th meridian

    日本からアメリカなどに東へ向かうと、その付近で1日戻り、アメリカ方面から日本に向けて西に向かえば1日進むことに。

    そこには

    • 誰かが作った時間の概念から自分たちは逃れられない
    • 時間というものが生む差を自分たちは埋めようがない
    • 180度線を越えるとき、時に戻され時に失う時間の存在がある

    そういったものが彼らの関係の中で生まれる葛藤を示唆しているのかもと想像して見始めました。

    ドラマでは経度180度が一体どんな意味を持っているのか、ドラマの中での一つの答えのようなものも提示されていました。

    それは後半のネタバレあらすじ感想のところで。

    視聴される予定の方は、ぜひストーリーを楽しみながら各自の解釈でキャッチされるのが良いのではと思います。

    OSTはPond君が歌うよ

    「เส้นแบ่งเรา(The Line Devides Us)」Pond Ponlawit Ketprapakorn

    限りなく音を削ぎ落し、懐かしさと恋しさが漂うような雰囲気に。

    くり返し劇中で流れれば間違いなく耳に残る曲ですね

    180degree TheSeriesとは

    亡き父が愛した人を今僕も愛した
    家族、孤独、それぞれの愛と人生の物語

    ハマり度は

    4

    亡きお父さんの想いと死の真相、残された者たちの想いと喪失を抱えた時間。

    さらには、彼らのこれからの人生を予感させるような出来事を描いた数日間の物語。

    一つ一つの経験や強烈な記憶が作り上げる一人の人間とその生き方を、3人の登場人物の感情がぶつかり合いキツく擦れ合い悲鳴をあげながら、この3人でしか辿り着けない場所へと転がっていきました。

    私のハマり度は3話以降一気視聴で星4に。

    セリフ劇の面もあり、母国語以外での字幕ではハードルが高いという方もおられそうです。

    私も哲学的・抽象的・比喩的な問答やニュアンスを含むような会話の内容を完璧に理解できるならばぜひプロによる日本語翻訳字幕でみたいと思います。

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    日本初配信決定! 2022.2.27より楽天TVで全話一挙配信スタート

    視聴方法(2023.3.10現在)

    楽天TVでいますぐ

    楽天TVで、全8話一挙配信されています。日本語字幕付き

    ▶︎楽天TV「180 Degree Longitude Passes Through Usー僕らを隔てる境界線」

    14日間レンタル:全話パック¥1,232 で視聴できます!

    *2022.3.10現在の情報となります。最新情報はサービスサイトでご確認ください。

    国際ファン向けにはGagaOOLalaにて

    アメリカなどから視聴される方は、GagaOOLalaでも配信されています。英字幕などあり。要VPN

    ▶︎GagaOOLala公式サイト

    ここからはネタバレがあります
    ご注意ください

    あらすじ感想

    山あいに静かに暮らす52ヘルツのクジラ

    憧れ・理想とする存在を聞かれ、Inthawutはこう答えました「52ヘルツのクジラ」と。

    日本でも本屋大賞を受賞した小説でモチーフとして取り上げられていたことも記憶に新しいですが、これは冷戦時代に観測された52ヘルツで鳴くクジラが存在したという研究者の発表があったことから知られることになった話題から来ています。

    クジラは遠くにいる仲間に声で交流を図るけれど、52ヘルツは仲間には届かない独特の周波数であったことから、”クジラ52”は孤独の象徴のように語られることに。

    Inは、誰にも届かなくていい、誰からも気づかれない存在でありたいと願っていたと見えるのです。

    Inの願いと後悔をむき出しにして抱きしめたWangの若さと熱

    父を失った悲しみや喪失感を、妻として愛したはずの母と偲びながら癒しあうことができなかったWang。

    若き日の父の事を話してくれる可能性のあるInに会いたかったWangの思いは叶い、父の姿は生き生きとInの昔語りから浮かび上がりました。

    心が満たされ、自分の中に父が感じられるほどに

    しかもその父からは、Inへの深い想いがにじんでいることも。

    Inからは、誰にも語れなかった、口にすらできなかった後悔と苦しみと涙が溢れ出し、Wangはそれを抱きしめた。

    父がどれほどInを愛していたかを感じ、その愛がどんなものなのかを自分も感じていたから

    Wangの愛、Inの人生

    今この瞬間に抱く愛から目を背けない。

    そのためには戦うこともやぶさかではなく、自分は決して臆病にはなりたくないし、ならない。

    Wangの愛と人生への想いはそんな風に明白で強く、未来への意志は固いものでした

    けれどInを動かすことはできませんでした

    Inは、人生で強く愛した唯一の人が幸せにならなかったことを深い傷とともに抱きしめたまま、孤独の中でもう届かない贖罪の声を発し続ける事を選んでいたから

    ©︎Miti Art Media

    Wangを愛している だから誰にも聞こえない声で彼の幸せを願う

    Inは心からWangを愛していたはずだと私は思いました。

    ”言葉にしなくいい、ただ、本音で抱きしめてほしい” と別れの挨拶を願ったWangをInはひしと抱きしめ慈しむように頬擦りをしています。

    ©︎Miti Art Media

    そこには間違いなく愛がありました。けれど、それはSiamの幸せを心から願って身を引いた時のように、Wangの幸せを心より願う愛の姿でした

    Inは、自分が何かを決断したとて、動いたとてWangを幸せにできないと知っていました。

    Wangの人生の幸福のピースの一つはSasiwimolでもあり、彼女の生きる意味となっているのがWangであるから。

    InはSiamへの後悔と罪悪感を抱きしめ、自分自身を柔らかな牢獄に押し込め孤独であることを選び、そして遠くから愛する人たちの幸せを願う

    森の中で、誰にも聞こえない声で。

    ©︎Miti Art Media

    経度180度の日付変更線が横たわるかのように、別の時を生きる人

    Wangは子供時代からずっと、どこにいても自分自身を掴みあぐね居場所を見つけることができず、安らげる場所を常に求めていました。

    自らの確かな立ち位置を常に意識しようと努めていた形の一つが経度の確認だったのかもしれないとも思います。

    ようやく心が満たされる人を見つけ、安らげる場所を見つけた

    けれど、その人はWangと同じ時間を生きてはいない人でした。

    ラスト、Wangは涙を溜めながらInの森の家を後にしています。

    Inがある日の夕食の時に話したように、永遠に交わらない、平行に並んだ箸のように二人が交われないことを悟ったようなモノローグでした。

    ”僕が日が高い昼の時間を生きている時、彼は夕闇の中に生きている”

    隣にいたとしても、交わることのない、共に生きることはできない決定的な心のありか。

    まとめ

    ラブストーリーとしてのハッピーエンドはありません。

    けれど、Inにとっては誰かを不幸にしないための選択であり、平安の道でした。

    愛のためにいかなる犠牲も払う覚悟のあったWangにとっても、Inの望まない道を強制することはその愛を否定することに他ならない。

    歳の差は単なる数字に過ぎないとも言えるけれど、その歳の分だけInの生きた時間、経験したこと、心に決めたことが生き方に色濃く反映していて、それを変えることはできなかったと言えます。

    聡明で勇敢なWangは、Inと出会い父への喪失感を癒すことができた上、彼を愛したことで自分自身を知り強くなったと感じました。

    舞台演出をメインにされてきたという監督が描かれた”愛”の物語。

    ものすごく見応えがありました。

    Nikeさんの次のBLドラマは「Make A Wish」天使さんだよ!

    ©Waga Creative @WaGaGroup_TH

    3/22よりスタートするFluke君主演のBLドラマ「Make a Wish」にNikeさんも出演されます。

    原作は、現役医師のSammon先生(Manner Of Death、Triage)。

    「Triage」のスピンオフとなるお話で、医師と天使の物語。

    Nikeさんは天使側です!👼

    Nikeさんの演じる役にBLCP要素があるのかどうかは分からないのですが、楽しみなドラマが増えました。

    予告編はこちら

    本作は、楽天TVで本国と同時配信される予定です!!

    habbit

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