タイBL

I Told Sunset About You 映像・演技・演出に魅了される!胸に迫る少年たちの恋のリアル

habbit
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詳細は不明ながら、日本での配信は決定しているという情報も。

タイNadao Bankok制作で2020年10月から配信されたBLドラマ「I Told Sunset About You」。

当初、英・中字幕付きの国際ファン向けの有料動画の価格があまりに強気すぎてちょっとしたざわめきが起こってしまい、2話から大幅値下げされたという経緯がありました。

しかし、いざ放送・配信が始まってみると、その内容のクオリティーの高さに皆が唸ってしまうという展開に

私も、これは課金の価値がある・・・! Nadao Bankok自信があったんやなぁと、ついつぶやいてしまったほどです。(それでも元価格だったら手が出せなかったケド)

どういったところが魅力だったのか、私の感じたところを今回も熱く語っていきたいと思います。

作品情報

2020年 タイ 全5話(各話1時間以上あり)

配信

演出・脚本・キャスト

演出・脚本:Boss Naruebet Kuno

Hormones3(2015)
ProjectS:Side by Side(2017)
iSTORIES(2018)
My Ambulance(2019)
I Told Sunset About You(2020)他

共同脚本:Goy Arachaporn Pokinpakorn

O-Negative(2016)共同脚本
My Ambulance(2019)共同脚本
I Told Sunset About You(2020)共同脚本

Goy作家は、本作の演出をされたBoss監督のヒットドラマ「Hormones3」や、最近では「WHY R U?」にもキャストとして出演されていたことが記憶に新しい女優さんでもあります

キャスト

Billkin Putthipong Assaratanakul(Tehte)1999/10/8
PP Krit Amnuaydechkorn(Oh-Aew)1999/4/30
Khunpol Pongpol Panyamit(Bas)2003/3/17
Soraya Titawasira(Tarn)1996/2/8 他

主演陣の個性の生かし方を知り尽くした監督

主演のBKPP=BillkinとPP(Krit)は、Boss監督の「My Ambulance」で助演のブロマンスカプとして愛され、印象を残していたふたり(サッドということも含めて…)。

本作は「BKPP project」や「BKPP The Series」などと呼ばれていて、BillkinとPPの主演ドラマとして制作されていました。

My AmbulanceのクリップをチェックしてみたのですがすでにBKPPのケミは抜群。

演技力の中に個性も感じられるおふたりで、Boss監督はそのふたりの個性をどうやれば生かせるのかを知りつくされていたと言えます。

冒頭あらすじ

中学入学と同時に友人となったTehとOh-Aew。

しかし、親友だったからこそ、言葉と思いのすれ違いが2人の関係を分かってしまった。

Tehが転校してから数年後、大学入試の時期に二人は同じ塾講座で再会する。

同じ大学・学部を目指すOh-Aewをライバル視するTehだったが、TehはOh-Aewをひどく傷つけてしまい謝罪と同時にふたりはまた友人となった、しかし…。

予告編

たっぷり4分弱。この予告編から、もう物語のエモーショナルさやBillkinPPの細やかでリアルな演技が見て取れます。

I Told Sunset About You (OFFICIAL TRAILER) l Nadao Bangkok from I Told Sunset About You on Vimeo.

I Told Sunset About Youの魅力と個性

感性を刺激する映像から伝わる二人のリアル

第一話を見始めてすぐに気づくのですが、演出・撮影・照明・ロケ・美術・音楽、そして演技が七位一体となって、映像からTheとOh-aewの瞬間瞬間が迫ってきます

生活音や、町の喧騒、静かに打ち寄せる波の音、彼らが嗅ぐ匂いのイメージ。

そういったものを画面から受け取りながら、私は感性を刺激する光・色彩・構図に魅了されていきました

ふたりが心に渦巻く喜びと苦しさをうまく消化できずもがき、現状と折り合いがつかない葛藤にうめきながらも、恋心が突き動かしてくる抗いがたい思いに悶える様子。

そういった、TehとOh-aewの鮮烈な感情のリアルが映像から伝わってきました

芸術性と作品性が両立

性的なアイデンティティーというもう一つの葛藤に直面する彼らの物語が更に深みを増してくるのが中盤以降。

もちろん青春期の彼らの恋に胸がキュっとしめつけられるようなボーイズラブストーリーではあります

ですが、映像と主演のふたりの演技から、見るものの感覚を刺激し、受け取る私たちの感性によってさらに作品が高まるような芸術性をも感じさせるドラマになっていました。

ここが他の追随を許さない芸術性と作品性が両立している部分でした。

この演技クオリティー、ぜひ見て体感してほしい

ドラマのクオリティーをさらに一段高く上げたのが主演2人の演技

不仲な状態で再会した状態から仲直りし親友に戻ったあと、Tehに生まれる形容しがたい複雑な感情・感覚への戸惑いの細かな変化・変遷がすべて映像の中に息づいています

同時に、男性しか好きにならない自らのアイデンティティーを知っていたOh-Aewからも、彼の心の向く先を認識し、一筋縄ではいかない現実に苦悩する姿が胸をえぐるように迫ってきました

ふたりの演技は何を置いても見て欲しい、と思ってしまいます。

ドラマを彩ったOST

BKPPは歌手としても活動されています。

劇中、TehとOh-aewの思いに意味を与えてくれた歌詞をもつ、思い出の曲が効果的に使われています。

そのシーンの一つが岬のシーン。

沈みゆく夕闇の中で、歌詞が二人の心に呼応するよう染みわたり、感情の意味を気づかせてくれたんです。

その曲がテーマ曲でもあるこれ

กีดกัน (Skyline) OST.แปลรักฉันด้วยใจเธอ – Billkin [Official MV]

PPが歌ったスタジオバージョンはこちら→Youtube

もう一曲

แปลไม่ออก OST.แปลรักฉันด้วยใจเธอ – Billkin [Official MV]

雰囲気があります。

I Told Sunset About Youとは

映像・演出・演技すべてに魅了される
芸術性と作品性が両立した胸に迫る彼らの恋

ハマリ度

 5

2020年も終盤に差し掛かり、もう一作品、ハマリ度マックスのドラマに出会えました(うれし涙)

1話1時間越え、EP4とEP5は1時間半近く。

通常のタイドラマが45分ほどとするならば、約8話半ほどとなります。

目が映像とストーリーに釘付けになったままあっという間に過ぎる時間に、本作のドラマ力を感じました。

habbit
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本作は来年2021年3月11日にパート2が配信されることが予告されました

今作が第一章とすれば、ふたりが大学生になってからが第二章かな!

どうりで、Billkinのツイッター、PP愛がずーーーと垂れ流し状態だったわけだ!

まだ二人の愛は続いているというわけかぁ(遠い目)

視聴方法(2020.11.30現在)

①英・中・韓字幕付きをVimeoでレンタル

国際ファン向けに、Vimeoにて字幕付きの30日レンタル販売がされています。

5話すべてレンタルすると合計¥3,756 (日本語字幕なし)

レンタルでこの金額はなかなかするなぁ~と思います。

私は、劇場で映画を2度半見たくらい、あるいは、平均一話約¥750をOKと解釈しました。

結果的に本作は映像が美しいので、テレビ画面で高画質で見られたため私はよかったと思ってます(AppleTVでVimeoアプリが使えました)。

②字幕なしでOKならLINE TVで(要VPN

タイからアクセス可の場合は公式LINE TVでも配信されています。

LINE TV

③日本上陸予定があるという情報も

タイBLドラマ人気と本作のクオリティーを考えれば、早々の日本上陸は想像に難くないところ。

情報の出どころの確認が取れないので今のところは噂という段階ですが、詳細が分かればここでも追記していきますね!

ここからはネタバレがあります

ご注意ください

感想

中学入学と同時に出会い、途中転校で離れて高校3年で再会してからを描いた第一章の全5話。

その全5話にTehとOh-aewの関係の一部始終がありました。

ときめく思い 触れたい衝動

二人の抱える葛藤という部分はこの後語っていきたいと思うのですが、最も輝いていたエモーショナルなシーンは、ふたりが相手に触れてしまうシーン。

触れたい気持ちを抑えられない、相手を求める気持ちの高まりという部分にこそ魅力が詰まっていました。

疲れていないか?という理由をつけて互いの足を撫で揉むシーン。

幼いころは、Oh-aewがむず痒がる背中を掻いてあげるという行動が、今だとセクシャルな意味合いへとつながったシーン。

会いたくて、人目につかないところで抱きしめ合ったOh-aewのリゾート、そして海中での美しいキス。

胸の奥がうずくような性的な関係への緊張感や隠しきれない気持ちを確認したシーンのエモーショナルさは必見でした。

海中のキスシーンハイライト

変化する自分に戸惑うTeh、変われない自分に苦悩するOh-aew

親友からライバルへ、そして、また親友そして愛する人へと、複雑に変化していく状況の中で自分の気持ちをうまく理解できずに苦悩するTehの葛藤と感情の変遷が詰まっています

一方、Oh-aewは彼の考え方や生き方を貫いているのですが、その分、変われない自分自身に苦悩します。

二人の対比の中に見える”どうしようもなさ”

Oh-aewは、たとえ思い合っていても、自分が男である以上Tehがそのハードルを越えないと意思表示したことで、悲嘆にくれながらも現状を受けいれていきます。

自分に胸があったら、女性だったらTehは自分を受け入れてくれたかも、そう感じさせる赤いブラのシーンには私も泣きました

けれど、その姿の写真を見たTehは性的な欲求を抑えられない現実を知る。

恋人だと思っていたTarnには抱かなかった感覚にトドメを刺される。

逃れられない自分の気持ちを知ったあとにやってくる、自分のせいで家族を悲しませるかもしれない葛藤もありました。

自分さえ我慢すれば、耐えればいいという、自己犠牲や献身といった傾向の強いTehゆえの変わるわけにはいかない苦悩と、自分の努力では変えようがない”自分自身の宿命”に苦悩するOh-aew二人の対比が胸にきました。

愛する思いが選択させた献身と利己的決断

愛する人を守りたい、そのためには自分が犠牲になってもいい。

そういうTehの性格や選択の傾向は、Oh-aewにも向けられました。

推薦でほぼ入学が決定していた第一志望大学の最終オリエンテーションで、次点候補だったOh-aewを繰り上げさせるために自分の1席を譲ったTeh

前後の状況的に、そして、何より、ふたりで約束した岬への願掛けお礼参りを、何としてでもOh-aewと二人で叶えたかった思いが強かったと思います

受験そのものを諦めようとしていたOh-aewと、自分の学力なら一般入試で合格できるという確率とを天秤にかけての選択でした。

でも、そこにはOh-aewがそれを望むかどうか、という視点が欠けていましたね。

同じような原因で失敗しがち、リアルなところ

中学時代、やりたかった劇の主人公をOh-aewに譲っていたTeh。

そもそも、自分が先生から役に指名されていなかったこともあり、Tehは気の進まないOh-aewの背中を押しています。

やり切り満足げに高揚するOh-aewに、くすぶっていた負の感情をぶつけてしまい仲違いしたのが中学時代。

望んでいない献身を受けたOh-aewの戸惑いは、今回の受験でも同じでした。

Tehに譲れられた繰り上げ合格を受け入れなかったOh-aew。

相手の気持ちを差し置いた献身は利己的でしかない。

切り刻まれた本の文字がTehに迫りました。

英訳すると「Helpless」無力。

私は、”救いようがない”とTehが受け取ったととらえました。

激しい自己嫌悪と、それでもOh-aewを求めている自分に対して…

抑えきれない恋しさに泣くTeh

I Told Sunset About Youは、異性の恋人がいるTehが同性のOh-aewに強く強く惹かれていく、どうしようもない恋しさと葛藤が胸を締め付ける純愛ボーイズラブストーリー

恋人になる勇気がもてず自分を抑えたTehとは違い、堂々と友人たちの前でOh-aewに告白したBas君に衝撃を受け、Oh-aewが手の届かないところに行ってしまう悲しさと焦燥を味わいました。

眩しすぎるBas

そんなTehは、Oh-aewになんの曇りもなく真っすぐに向き合い気持ちを伝えたBasが眩しすぎて痛かったはず。

しかもBasは、Oh-aewがTehを想って悲しそうにしていればOh-aewの幸せを願って行動し、別れすら決断します。

まさに白馬の見守り二番手男子だったBas。あ~切ない、ドラマゆえ。

アイドル風ビジュアルイケメンのBas役のKunpol君は2003年生まれ、なんと17歳。

今回の演技を見て、今後が非常に楽しみになった俳優さんです。

そんなBas君の行動に驚きと真摯さを感じたOh-aewの表情が世界を明るく見せたシーンがこちら

撮影ビハインド映像もYoutubeに

当初、有料のみでの配信となっていた撮影ビハインド動画ですが、現在日本から、公式のYoutubeアカウントに上がっている何本かが英字幕付きが見られます。

Oh-aewの赤いブラのシーンや海中のキスシーンなどを撮られた様子などが分かるのが、「ドキュメンタリーEP5」↓。

海中のシーンは本当に海中で行われていたんですね。

時間をかけて準備し半日以上かけて撮影されたことや、それほどに海が美しいという部分にも感嘆します。

ビハインド動画は全部で8つ(Youtubeに上がっていない分も有料のVimeoにはあります)。

どのシーンも印象的で、全部ここに貼りたいくらいです(笑)

また、お兄ちゃんに男性であるOh-aewを好きな気持ちを家族として受け止めてもらえたシーンがありました。

「泣き虫だな、お母さんを起こしてしまうぞ」とお兄ちゃんが言ってTehが口元を抑えるといった兄弟のシーン、あれはお兄ちゃん役のNutさんのアドリブだったそうです。

世界観がぐっと広がった素晴らしいシーンだったとBoss監督もおっしゃっていますね。

撮り直したシーンでさらに上がったクオリティー

映像にのせるメッセージとTeh&Oh-aewの感情に妥協がなかったBoss監督の本作に向ける熱意を伝えてくれるのがドキュメンタリーEP8。

互いへの思いと性的な衝動、Oh-aewが(胸のふくらみがない)男性であることにはたと気づき理性をぐっと押しとどめたTehの姿を表現するためには、開かれた窓や外から入ってくる町の音、照明のトーン、そして二人の後ろ姿からのショットと言ったように、改めて撮り直しするという決断をされたそうです。

その結果の違いは歴然ですね。(およそ11分のところです。)

第一章結末は

Oh-aewを恋しくて仕方がないTeh。

受験会場で、Basと付き合い始めたOh-aewの姿を見てこみ上げる悲しさを抑えられずに全力を出し切れなかったTehは、第一志望不合格、第二志望校に合格しました。

合格を譲られたくない”実力で合格して見せる”と奮起したOh-aewは第一志望校に受かります。

Oh-aewは受験すら諦めそうな状況だったことを考えれば、結果的にTehの献身がOh-aewのためにはなった

ただ、TehはOh-aewがBasと付き合っている事実に対し、自分の気持ちをコントロールできないほどにOh-aewを求め、彼を失ったことに悲しんでいたことになります。

Tehは、合格祈願のお礼参りに一人で岬に向かって出発したOh-aewを追い、同行します。

お兄ちゃんからも、好きな人と幸せに生きることを応援してもらえていたこともあり、新たな決意を胸に秘めて。

どんなにBasに大事にされても、心はTehにしか向いていなかったOh-aewは、僕の人生から消えたりしないで欲しいとTeh告白

Oh-aewにとって何者にでもなれる覚悟を決め、恋人になって欲しいと告げたTeh。

岬の先、夕日の前で告げた二人は今日から一緒に歩み始めることに。

一度は手にしていた合格とOh-aew。

例え合格は手放したとしても、Oh-aewは手放せないTehの覚悟と涙は、もう揺れていない固い心を表していました

エンディングである岬のシーンが撮れるのはたった1日しかなかったそうで、曇り空が広がり天候が懸念されている中、日没直前に雲が晴れたそうです。

美しい夕日でしたよね。

ビハインドドキュメンタリーEP6の後半からその様子が分かります→Youtube

さいごに

語り始めると延々終わりがありません。

ドキュメンタリーを見返しても、結局もう一度EP1から見返してみたくなる誘惑に負けそうになるほど見どころだらけ。

先輩女優さんであるTarn役のSorayaさんからも、素晴らしい演技だとBillkinは褒められていました。

親俳優さん方やTehのお兄ちゃんHoon役Nutさんら、ふたりを取り巻く助演の皆さんや、長年の仲間のような友人チーム:MoRaoYuLok

それぞれのケミストリーが各シーンで生きていたことと、それを映像にしていくために演出されたBoss監督の当事者感あふれる撮影ビジョンが隅々までいきわたっていました。

さて、本作は来年2021年3月11日にパート2が予告されています

恋人同士になったとしても、TehとOh-aewふたりは別々の大学に通うこととなり、またそれぞれ芸能や映像メディアへの道を目指しています。

学生としての生活と恋人同士としてのふたり、そして卒業に向けての将来設計など、恋愛だけにとどまらない脚本になりそうなITSAYシリーズの2章を楽しみにしています。

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