もくじ
Only Friends あらすじ感想エピソードリンク
EP7 壊れた心の破片が飛び散った後の風景 愛と過ちと
EP7のテーマとして、私は「過ちの先の風景」というタイトル をつけたくなりました。
過ちは、時に悪意のない行動や盲信してしまった時に自分や誰かを傷つけ、取り返しのつかない苦しさを与える。
Only Friendsの彼らは、理性で選択したと信じている行動が実は感情に突き動かされていたと後でわかった。
欲望と正義を履き違えていた時(Sand)
愛によって見たいものを見てしまっていたと気づいた時(Mew)
自分の都合の良い解釈が自分を窮地に落としていたと気づいた時(Boston)
TopとRayは、EP6で過ちに気づきすでに散らばった心の破片の上を歩き始めていました。
SandとNick 愛を渇望する苦しさに
Bostonと寝た車内の盗聴音声の件でTopに怒鳴り込まれ、Bostonはその盗聴犯がNickだとすぐに気づきました。
NickがBostonとTopとの関係を知りたいと盗聴し、TopがBostonにもう応える気がないと分かれば用のなくなったファイル。
今はBostonに愛されたくて、彼の好きな男のタイプであるTopを研究して自己研鑽に励んでいた。
卒業後は(自分を捨てて)アメリカに行くと知っていても、愛した心は変えられない。
音声を外に出したりするつもりはなかったけれど、まだ持っていたそのファイルが流出した。
Bostonの知るところとなり、彼に責められ二度と近づくなと言い放たれた。
ファイルの存在を知っている人は一人。誰が盗ったのかその時Nickは悟りました。
「Bostonを愛している」「もうちょっとで愛されそうだったのに」「俺の幸せを台無しにした」
一番じゃなくても良い。嫌われたくないというNickの切なくどうしようもない愛。
Topへの復讐心とBostonへの悪印象から、MewやNickへの救済になるという正義にどこかですり替えて考えてしまいがちなSand 。
自分の基準と価値観が、親しい友人にも当てはまるとは限らない。
むしろ、Nickの報われなくても止められない愛を誰よりもわかってしまったSand もまた、Rayを本当に失ったとしたらという仮定に胸が苦しくなっているようでした。
自分の身勝手な行動に肝を冷やしたBoston
時系列が逆になるけれど、BostonはMewにきついお灸をすえられ ました(厳しい学びを得た)。
自分の奔放すぎる、身勝手で、他人を蔑ろにする行動が、ひいては自分を通り越して親の社会的進退に影響する可能性 をMewに突きつけられました。
本当にMewに悪いと思っていないBostonに自分がしたことの重大さを知ってもらうため、Bostonが詫びるしかない弱みを握ることにしたMew は、Bostonのセックステープを持っているGapという男からクリップを奪って きました。
お父さんに放蕩な性生活を知られる危機と、それを、他人にばら撒かれ家族もろともリスクに晒す行為であることを突きつけられることに。
本当にばら撒くかどうかは今後のBostonの行い次第、というような空気を残したMew。
復讐といえば復讐なのかもしれないけれど、Bostonに自分のやったことを気づかせた上で、Bostonを葬らないという地点でド厳しく叱った 印象です。
だってMewがめちゃめちゃ怒ってるのは確か。
青白い炎見えたよね、USB投げた時。
ま、Bostonは居心地悪かっただろうけど、ホステルの件での話し合いにも参加していました。
Mewがやったのは復讐だったのか?
Mewが突如、すんごい計画力と実行力でもってBostonをギャフンと言わせたわけですが、これをMewの復讐と呼んでいいか考えてみたところ、私の結論は、復讐ではない となりました 。
私の思う復讐をこう定義:相手に実害が発生する形で仕返しするもの
今回Bostonに実害は出ていません 。
なんなら、Gapに頼んでも消してもらえなかった爆弾のようなセックス動画をMewは封印してきた わけです。
Gapは、証拠となる動画をMewに抑えられた以上、告発を避けるためにもBostonの動画を削除するしかなくなり、実質永遠封印 。(ただし、一度上げられた動画がGap以外の人の手にコピーされている可能性は残る)
それに、MewはBostonに流出させるぞと言葉で脅してもいなければ、実際に流出させることはありません。
だって、Gapを抑え込んだ理論がMewにも降りかかるわけで、そんな危険は冒さない はずです。
つまり、Bostonの無茶な行動を抑制するための重しとなるものをMewは手にした わけです。
ま、それでもBostonが潜在的に脅されていることに変わりはないけれど、再三Mewからはやめておいた方がいいのではと意見されていた行動のマナーを結局友達のMewにまで及ぼしてしまったことで、本当に怒らせてしまったわけです。
実際にBostonは、詫びるどころか傷心のMewの心に塩を塗り込み馬鹿にもしています。おそらくこれは売り言葉に買い言葉だったでしょう。
Boston自身、どれほどのことをしでかしたのかを分かっていないところがあります。
Mewは自分自身の人生に責任を持って生きているため、人にもそれを要求している部分があります。それを、演じたBookくんは「Mewは周囲をコントロールしたい人」と呼んでいます。
Bostonは卒業プロジェクトのメンバーの一人でもある。
今後のプロジェクトのことも含め、MewはBostonに対してどこまで責めるのかをある程度理性でコントロールしていたと思います。
本当ならメチャクチャにしてやりたかったはずだけど、終わってしまった友人関係に割く時間も労力も無駄なはずで、根本的にBostonが変わろうとしない限り本当に無駄骨。
さあ、手厳しいMewを見た後で、Mew嫌い人間もまた増えているみたいだね。
でも考えて、誰がどれくらい酷いかを比べてみようとしても、視聴者各自の主観によるため絶対値は出ない。
視聴している全世界のオンフレファンは、物語が進むにつれて数万通りの感想と感情を抱いていることでしょう😆
Topを愛したことを後悔したMew 過ちとして受け止め泣き寝入りなし
Topの裏切りを知って心が粉々になったMew。
けれど、心が折れて病むのではなく 、自分の愚かさへの後悔、裏切った友人への失望、傷つけられた自尊心への戦い が始まりました。
悪びれる様子もなく、Bostonから「Mewなんか一流を手にできない」と卑下されバカにされ、ただでさえ苦しいさなか、黙っているわけにはいかなくなりました。
バスタブでニヤリと笑ったMewがまるでヤバい人のようだったれど、実は「これで行く!」という閃きの瞬間だった。
いつも研究テーマや問題に行き詰まったときはバスタブに浸かって頭を整理してるのかも?
Mewは当面優先させなければならない事項がありました。
優先順位的にはこう
優秀卒業者の称号は逃せない
プロジェクトはRayのお父さんからの投資も受けていて頓挫させられない
Bostonには反省すべきところはしてもらわないと許しようもない
Topとのこと(だが結論的にとりあえず、今は考えないでおく)
それらをどうクリアするか考えていたことでしょう。
2番を進めるためには、Bostonに対する感情を整理する必要がある、ということでBostonの行動を制限する作戦に出ましたよね。
一番大事な目的である「優秀卒業者の称号」に向けてのプロジェクトを邪魔されるわけにはいかなかった から。
これまでだって、Mewの倫理観や人生観から外れる行動をする友達を見て、友人の小言レベルでの意見はしていたMew 。
(これを、人の行動に意見するMewが性格悪いという視聴者を見かけたのだけれど、Mewにだって彼の恋愛観や性行動に対する揶揄を彼らはしている。友人間での”自分の思う相手へを思っての会話の一部だよ)
だからこそMewは、結局は彼らの判断であり決断だと、それ以上は踏み込んではいませんでした。
ただ時々、相手に呆れた時などの表情が良い人っぽくないのもMew。多面的なのよ。
人間臭い部分を晒し出すオンフレならではだなと思ったりしてましたけども😆
ただ、Topとは感覚がズレていた悲しみ
”Rayとのことを嫉妬してしまったがゆえに、Bostonと成り行きの関係を持ってしまった”と言われてもそれはMewには納得不能。
恋人になる、ということは信頼し合っていることが大前提 だった。
あんなに、Rayとは親友だ、友達とは寝ない、自分はバージンだと言っていたのに。
なのにTopはMewの言葉より、Bostonの話を間に受けたと自ら白状したのと同じこと。
ついには、Mewにたとえ過去があったとしても「誰と寝ていようが気にしない」と言ってしまった。
どんなMewでも受け入れるということをアピールしたくて思わず出た言葉だろうけれど、Mewを全く理解できておらず、Topは追加の墓穴を掘った。
Mewは失望しています。
愛しているということは、何が合っても信じあうということと同義だったMew。
信頼関係を失った相手と過ごした時間への後悔、心を許した自分への情けなさに沈むMew。TopはMewの気持ちを取り戻すことは厳しそうです。
ただ、本当にMewを愛しているTopは、詫び続ける、思いやり続ける、Mewの心に寄り添い続けることでしか近づく方法がない状況です。
長い片思いを捨てられずに
RayのMewへの思いは長く深い。
親友として本当に互いを守り思いやりあいながらここまできたのだとわかる関係の二人。
でも、じゃあ取り敢えず付き合ってみようか、寝てみようかとならないMewの”感覚”というものがある。
友達と恋人は全く別のもので、試す以前の問題 。
それは道徳と倫理観に根ざしたMewの価値観からくるもののようでもあり、名前のつけにくい曖昧な関係に身を置くことは負担でしかない。
そもそもそういう気持ちにならない。
自分がMewの恋人になれない理由があるなら知ってクリアしたいと思うRayの心が「俺はTopに劣っているのか」と聞いてします。
でも、友達にしか思えないというMewの本音は実はシンプルで切ない。
「本当に俺が愛するべきなのはお前なんだろうな」というつぶやきに、Mewの「お前を愛せたらよかったのに」という逆説的な願望がのぞく。
二人の間に情はすでにあって、それでもMewにとっては友愛以上のものにならない。
心に逆らって頑張ろうとする地点でもうそれは”愛ではない”。
親友である以上、Rayの心はずっと宙ぶらりんのまま。お互いを大事にしているがゆえに断ち切れないもの。
ラストの友達とは違う親密なRayMewに驚きました。
「一度もチャンスすらくれなかった」というRayに、本当に恋人になれるのかどうかMewはトライしてみるのでしょうか。
それが、はっきりとした答えをくれるかもしれません。
Rayを愛するSandの心もまた目が離せなくなってきました。
想像以上に深い愛に落ちていたTopの後悔と悲嘆
Mewに拒絶され、一人涙するTop。
彼の心は、幸せだった瞬間の二人に想いを馳せる。そこには、今抱きしめることができないMewがいる。
空想に涙するTopの心を表したシーンがありました。
そのシーンの空想部分のビハインド映像をJojo監督がXで公開してくれました。
後悔と悲しさ、愛しさと恋しさ、失った安らぎと喜び。
Topが今求めているもの、失ったものの大きさがわかる短くも全てが詰まったシーンでした。
「もう一度Mewに好きになってもらう」
宣言して去ったTopの心は、そうするしか呼吸すらできない、もちろん眠ることすらできない、Mewなしでは生きられないほどの状況に陥っていたことを表現していました。
カットされたシーンがあった
本編に採用されなかったシーンは、”ないもの”として扱うのが正解です。
ただ、Jojo監督がわざわざこういうシーンをカットした、と言及されたのでメモしておきます。
Topは、MewとRayが親しく踊るバーでの様子を見て、Mewを諦めようと夜の相手をお持ち帰りするも、いざ事に及ぼうとしてできなくて泣いたという流れ
Topの行動部分を全カットして、Mewを思い涙するシーンだけ が本編に採用したそうです。
次回予告
ああああ〜ーーー!
コスプレ〜〜(そこ
Top再アプローチ開始。
傷心で少しタガが外れ荒れ模様の危うげなMewを見守るTopの姿が見られそうです。
自分自身を律するという意味でも自立していないRayは、Mewの求めるパートナー像とはやはり違うんだろうね。
でも、これ麻薬で取り締まられちゃったらホステル経営やばくない? 卒業プロジェクトどうなるん??
MewのHornorsの称号はどうなるん? Ray〜。
Only Friends あらすじ感想エピソードリンク
❤️ドラマへの熱い思いを良ければここで✨
コメント一覧 (1件)
habbitさん。初めまして。ドラマ視聴のガイドブックとして、いつも興味深く、楽しく、拝読しております。ありがとうございます。
配信されたばかりのOnly Friends5話を見て、いてもたってもいられず、書き込ませていただきます。登場人物一人一人の心理描写と俳優の皆さんの演技力の高さとそこからくる説得力に、もう言葉がありません。毎回、各々が抱えるやるせなさやジレンマ、思いの交錯具合に胸が締め付けられます。まだ物語は始まったばかり。このあとの展開を、心して受け止めていきたいと思っています。